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読書記録 星々たち

読書記録 星々たち


桜木紫乃さん著 実業之出版社 2014年 

先日、テレビで桜木紫乃さんのインタビューを見て、今まで読んだことがあまりない傾向の本を書いていらっしゃると知り、図書館でみつけ、あまり見出しや裏書きを見ずに、借りてきました。



◎あらすじ
主人公は多分、咲子、千春、やや子。三世代の女性と取り巻く、家族や知人達。

咲子は北海道の小さい町のスナックで働く、自称25歳、実は40ちょっと手前。

妻子ある人とは知らず男と恋に落ち、妊娠、実家に帰って、千春を産むが、まもなく千春を母に預けて、家をでる。

千春は、成長すると、小柄だが官能的な胸を持ち、無口で人と群れない。小さい頃から農作業と土木工事の手伝いで働く祖母を助けて、新聞配達やボタンつけなどの内職で働いてきた。

しかし、結婚してやや子を産むが、無口な夫の暴力で、子どもを置いて家を出てしまう。


ここまで。




◎感想

先の展開が心配で、近所のおばさんが、隣の家を心配するような感覚で、一気でもないけどすごい勢いで230ページ読みました。

まず、女性の弱さ、儚さ、そして強かさをあらゆる角度から描いている物語と思いました。

この女性達を見てて、感じたことは、誰かにしっかりと愛されて、自分の意思を持ち、それを伝えて受け入れてもらう、愛される家族と暮らす。ことの大切さ。

それが人を愛する基盤となるだろうこと。


でもそれがなくても、健康とか、経済力とか、偶然の出会いで幸せな道はある。

そして、今食べているシュークリームのおいしさとか、一瞬の幸せはどんな環境にあっても、感じることはできるだろう。

それにしてもこの後、やや子はどうなるんだろう、、、。


気がつけば、キッチンで手が止まってしまう私でした。


読み終えて気づきました。この装丁、夜空に星がたくさんでているけど、オーバーラップして、だるそうに額に腕を当てて考えこんでるような女の人かいました。なかなか意味深な感じです。



◎最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



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