私は、あなたのようには、なれない
あなたのようには、なれないから
昔、「私は有紀(私)のようにはなれないから」と言われたことがあります。
バリバリ働いて、今は専業主婦として働くある友人。いろんな話をしていた中で、
「そんな働いて子ども大丈夫なの?」
「お母さんの役割って今は大事だから、私は働かない」
みたいな形で、少し棘のある言い方をされてしまい、最後に残した言葉が「あなたのようにはなれないから」というものでした。
少しショックだったのと同時に、でも、痛いところをつかれたような気がしました。相手の言いたいことはよく理解できたので。
「そんなこと、分かってて働いているんだよ、私も」って。
だけど、相手からすると、「出産後もバリバリ働いて、成長環境に身を置いて、学び続け、努力しなければ生き残れないのよ!」……みたいな人に見えていて。「そういう人が世の中においてベストである!!」…みたいな風に見えていて、「こんな人にはなれない」って思われたのだと思います。(ほんとはそんな大した人ではない)
私が働く理由
私が働く理由の一つに、「どんな人でも、再チャレンジして活躍し、働いていける社会の実現」があります。(できることなんてちっぽけですが。)
人生には、いろんなことがあります。
突然の病気で仕事ができなくなったり、
夫の転勤で海外にいかないといけなくなったり、
子どもの育児や親の介護が必要になったり、
……
今、自分のがんばりだけではなんともならないことが、人生にはたくさんあります。
私には、社会人人生でそういった「第一線では働けない」機会が何度かありました。悩みに悩んで、管理職を降り、不妊治療に専念したのもその一つです。
20代後半という社会人としてノッてる時期に仕事をセーブすることへの不安はかなりありました。実際、本当の意味で心から仕事にコミットできるようになったのはかなり後でした。
その時の孤独感、焦り、未来への不安感は、もう二度と感じたくないものでした。そこから、“一時的に「仕事を頑張るモード」じゃない期間があっても、また「仕事を頑張るモード」に戻ってこれる社会”にしたい。そう思うようになりました。
また、「ああいう働き方でないと生き残れないなら、私はそうなりたくない」と他人に思われるのは嫌だな。と思うようになりました。なぜなら、「どんな人でも再チャレンジできる」社会にしたいと思っているから。
スーパーサイヤ人に元々なれない人が、スーパーサイヤ人しか幸せになれない世界に来てしまったら、サイヤ人がいない世界に行きたいと思うだろうし(謎理論)
私のような普通の人でも、頑張って活躍できる社会ができれば、幸せになれる人がもっと増やしやすいんじゃないか。なんて思うのです。傲慢かな。
もちろん社会で生き残るには努力が必要だし、稼ぎたいならなおさら。だから、自分に合った会社や仕事選びも大前提として重要です。(ここも難しいテーマだけど)
「あなたのようになりたい」とは言われなくていいから、「こんな人でもなんとかなるなら、私も頑張ろうかな」って、少しでもポジティブな気持ちにできるような人になれたらいいな。