見出し画像

"別居婚"の始まりにワクワクが止まらない

週末婚が終わり、私たち夫婦はほとんど会えなくなる。

結婚して新居に住み始めてから、私たちは週末だけ一緒に過ごす「週末婚」をしていた。夫は福島に長期出張しているので、週末になると特急ひたちに乗って帰ってくる。土日を横浜の家で一緒に過ごし、日曜の夕方には福島へ戻っていく。この週末婚が、私たちのニューノーマルになっていた。

ただコロナ前は、週末どころか月に1回会えればいい方だった。もともと夫は海外への長期出張する仕事をしており、台湾やクエート、カナダ、シンガポールなどと縦横無尽に飛ばされまくっていたのだ。台湾出張のときは日本へ移動しやすい距離感だったので、月に1回くらいは会えていた。ただそれ以外の国にいたときは、簡単に帰ってこれなかった。カナダへ行くには飛行機に12時間以上乗らなければいけない。クエートの場合はそもそもどこにある国か分かってないし(中東だった)、治安情勢的にそう簡単に行ける場所でもない。時差もかなりあった。私が目覚めるときに夫が就寝する、まさに昼夜逆転婚をしていた時期もあり、そんな時は電話すらまともに出来ていなかった気がする。

いま夫が福島にいるのも、コロナ禍で海外出張が行けなくなったからだ。つまりこの週末婚はイレギュラーで、いずれ会う頻度が減る「別居婚」への移行は約束されていた。

そしてつい先日、夫の福島から別地域への出張が決まった。同時に週末婚も終末を迎える。夫となかなか会えない結婚生活が始まるのだ。

それなりに寂しさはあるけれど、実際はそれ以上にうれしさの方が強い。

だって2人でも広い家で、自由な一人暮らしが始まるのだから!!

私たちは一生住む可能性も考慮して、3LDKのマンションを購入した。犬・猫や子どもがおらず、コレクションもない今の私たちにとって、この家は2人でも広すぎるくらい。そんな場所に一人で住めてしまう! 空間を持て余しながら、悠々自適に暮らせてしまうのだ。わたし一人の給料だけでは、この家の家賃はとても払えない。そんな家に一人で過ごせるのだから、ワクワクしないはずがない。

もちろん今も週末婚状態なので、土日以外は一人で住んでいる。ただ別居婚に切り替われば、ほぼ完全な一人暮らしになる。実は結婚するまで、わたしは一人暮らしをした経験がない。出身学校や会社はすべて首都圏内にあるので、ずっと実家に住んでいた。本当は今までずっと、一人暮らしをしたい気持ちを抱えていた。ただケチなわたしは一人暮らしするより実家にいる方がコスパがいいと考え、結婚するまで実家を出ない慎ましい娘でいたのだった。まさか結婚後に一人暮らしをする機会に恵まれるなんて思ってもなかった。僥倖っ、なんという僥倖・・・!

新居での別居婚生活(一人暮らし)が始まったら、一人でしかできない生活をやってみよう。もう少しコロナが落ち着けば、土日にフラッと1泊旅行をしてみたい。深夜までスーパー銭湯や漫画喫茶に入り浸るのもありだな。コロナが終わるまでは、夜ふかししてアニメや映画、昔の連ドラ鑑賞をするのもいい(これは今でもやってるけど)。土日はずっと家にこもって読書するのもありだし、頑張ってnoteに向き合い続けてもいい。気が向いたら夫とテレビ電話をして、再び自分の世界にとじこもって……。うん、どれも楽しそうだ。

2人暮らしが恋しくなるほど、一人暮らしを楽しんでおこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?