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【弓道】10年のブランクを取り戻した方法

10年以上のブランクも乗り越えられる

わたし(アラサー・女)は高校以来10年ほどブランクがあった。2021年9月頃に久しぶりに弓道を再開し、かれこれ4ヶ月になった。

いまでこそ週1~2日弓道する生活をしているけど、再開当初はすごく大変だった。10年のブランクで、完全に体力は落ちていたのだ。初心者用の8kgの弱い弓ですら、10本程度しか引けない状態に……。これが3週は続いたので、「私はもう弓道ができないのかもしれない」とかなり落ち込んだ。

それでもある5つのことをするうちに、弓を引ける体力が復活してきた。的中率や射型はまだまだだけど(射型は高校時代よりマシかも)、現役時代と同じ程度の11kgの弓を1日3-4時間は引けるようになった。

再開して約4ヶ月、もうブランクは感じていない。早気ぎみだったり弓返りしなかったりと課題はあるものの、週1~2日弓道を楽しめている。10年以上のブランクがあろうと、復活は十分できる(はずだ)!

そこで、私が10年のブランクから復活した方法を3つ紹介したい。弓道は初段レベル(高校時代に二段落ちた…)なので、正しいかは保証できないけれど、、参考程度にみてもらえれば幸いです。

対策1.やっぱり素引き

弓道に必要な体力・筋力をつけるなら、やっぱり素引きは外せない。社会人になると、ほとんどの場合弓道できるのはせいぜい週1くらいだろう。道場に通うだけでは体力が戻りづらいので、少しでもブランクを早くなくすためには素引きは一番有効だと思う。

私の場合、自分が引ける強さ+1kg の弓(最初は9kg→10kg)を1日20-30回ほど、会で5秒ほど持ってから戻すを繰り替えした。再開当初は10回でも腕がかなり疲れたけど、1ヶ月も続ければなれてきた。的前でも疲れづらくなっていた。

素引きは、弓道を思い出すきっかけにもなった。手の内の作り方や引き分けの仕方(腕で引くのではなく背中で引くとか)、胴造りを維持する方法、引き分け時の妻手の収まりなど……。「そういえば昔こんなクセあったな」と、徐々に思い出してくるはずだ。自分の弓を持っていたり、弓を借りられたりする場合は、ぜひやってみてほしい。

対策2.筋トレは効果絶大!

素引きと同じくらい役立ったのが筋トレだ。「弓道に筋トレは必要ない」という意見もよく聞くけど、長いブランクから復活するうえでは個人的に重要だと思っている。

筋トレの思わぬ効果

ブランク対策に筋トレを取り入れたことで、大きなメリットがあった。わたしの場合、再開当初は本数を重ねると腕に力が入らず、8kgの弱めの弓でも大三以降が引けなくなる状態だった。ただ筋トレを毎日するようになってから8kg→11kgまで強い弓に上げられた。高校時代は10.8kgの弓だったので、昔以上の強さだ。

さらに、高校時代に散々注意されても治らなかった癖(妻手が潰れている・妻手の引きが足りない)が、筋トレしてから治ったのだ。高校時代、毎日練習しても治らなかったのに! これは筋トレによる効果だと思っている。

ただブランク対策に筋トレが大事とはいえ、弓道は筋肉をガッツリ使うわけではない。激しいトレーニングではなく、1日10-30分くらいの運動量でいいと思う。

どの筋肉を鍛えればよい?

私の場合、弓を何回か引くと腕に力が入らず、大三~引き分けが出来なくなった。なので引き分けで使う筋肉を中心に、以下の部位を鍛えるようにした。

体幹(胴造りにつながる)
上腕三頭筋(力こぶの反対側の筋肉。安定して引けるほか、弓力を上げやすくなる)
三角筋(肩甲骨周辺の筋肉。引き分けから会にかけて左右に伸びる際に重要な筋肉)
広背筋(いわゆる背筋。背中で体を支え、大きく引分けるのに必要)
大胸筋(左右の胸にある大きな筋肉。引き分けで胸を左右に開き、しっかり引き切るために必要)

※参考
弓道初心者におすすめの筋トレメニュー|弓道が上達する練習方法
弓道の会で使う筋肉とその鍛え方とは?射形の改善に必須の理由とは?

おすすめの筋トレ動画5選

私のおすすめは、下の5つの動画。どれも器具不要、自宅で鍛えられる。動画1本あたり10分以内なので、体力不足の私にもちょうどよかった。
全部の動画を毎日取り組んだわけではないけど、最低1つ以上はするようにした。

①体幹

トレーニングの合間の休憩時間が短く、最初はかなりしんどい。でも毎日やるうちに、ウォーミングアップにちょうどいいと感じるレベルに! このトレーニングのおかげか、電車の揺れにふらつきにくくなった気がする。笑

②上腕三頭筋

まさにブランク対策用にうってつけ! 他のサイトで紹介されていた三頭筋トレーニングは筋肉不足でできなかったけど、この動画なら筋肉不足の私でもできた! 
1回3分程度なので、忙しい日にも取り組みやすい。ある程度慣れてくれば、1日2回やってみたり、つま先立ちにして負荷を強めてみるのもおすすめ。

③三角筋

これも三頭筋同様、筋力不足の人でもできるありがた動画。他の三角筋トレーニングが全くできない人でも大丈夫なはず。 
1回3分30秒だけど、やってみるとかなり疲れる……。最初はうまく肩が使えないのか、腕が疲れていたけど、徐々に肩あたりに負荷を感じるようになった。いまは2〜3日に1回程度やってる。

④広背筋

長すぎず短すぎず、ベストな長さの背筋トレーニング。肩甲骨をよせて鍛えるトレーニングもあるので、引き分けで肩甲骨を意識する練習になった気がする 。私が背中を使って引き分ける感覚を身につけたのは、ブランク10年を経てから。この背筋トレーニングで、背中を鍛えたからでは?と思っている。

⑤大胸筋

たった3分なのに、この動画が一番つらい。。。それだけ短時間でも効果を発揮する。最初のうちは、最後までやり切ることさえ出来なかった。でも毎日やっていると徐々に慣れ、大きな引き分けがしやすくなった(気がする)。
他の大胸筋メニューだとキツすぎると感じたので、筋トレ初心者はこれくらいのレベル感がおすすめだと思う。

対策3.週1日以上は弓道場へ

弓道に限った話ではないけど、週1回は取り組まないと、せっかく思い出した感覚もすぐに失ってしまう。特に弓道の場合、他のスポーツと違って道場にいかなければ弓道ができない。
わたしは土日ヒマなので、土曜日は基本弓道場に通った。結果、1〜2ヶ月もすればブランクは感じなくなっていた。(暇人でよかった…)

忙しい人は仕方ないけれど、ブランクから早めに復活したい場合は極力、週1回は弓道の時間を作るべきだと思う。

対策4.弓道の団体・サークルに所属する

久しぶりに弓道を始めるなら、どこかの団体やサークルに所属したほうがいい。理由は3つある。

1つ目は、弓道の指導が受けられるから。10年以上ブランクがあると、色々忘れている。私の場合、カケの付け方すら忘れていた。弓道は危険がつきものなので、最悪の場合ケガにつながる可能性もある。社会人サークルに行けば、先輩たちが優しく教えてくれるはずだ。

2つ目は、弓具を借りられるから。長年のブランクがあると、弓具がそろってない人も多いはず。私は胸当てや下掛けは紛失していた。高校時代、弓は部活のものを使っていたので、そもそも弓は持っていなかった。
団体やサークルであれば、弓などの弓具を貸してくれるケースも多い。再開するか迷っている人は、一度参加してみてから弓具を揃えるやり方もある。

3つ目は、継続のモチベーションになるから。一人で始めるとやめてしまうことも、誰かと一緒にすれば継続しやすい。サークルであれば、20〜30代の比較的若い人達も多い。部活の時と違ってライバルではないので(団体の雰囲気によるけど)、交流を楽しみながら弓道ができるはずだ。

「●●(地域) 弓道 社会人サークル」とかで検索すると、近くの団体やサークルが出てくるはず。

対策5.新しい弓具を買う

これも団体・サークルに所属するのと同様、弓道のモチベーションを高める方法の1つだ。

弓具って意外と高い。薄いプラスチックに紐がついただけの胸当てですら、700円くらいする。足袋は1000〜2000円、道衣は4000円くらいだろうか。足りない小物を揃えるだけで、かんたんに1万円近くになる。

だからこそ「高い弓具買ったし続けよう」と思える。弓具は弓道でしか使えない。元を取るには弓道をやるしかないのだ。弓はある程度体力が復活してから買ったほうがいいけど、それ以外の弓具はぜひ揃えてほしい。

弓具を買うと、ほかにもいいことがある。学生時代の弓道部では、「柄物はダメ」といった制約があった人が多いのでは? 社会人になれば、原則ルールはない。柄物でも奇抜な色でも、好きな弓具を揃えていい。お気に入りの弓具を揃えて、モチベーションにつなげてみて。

結論:ブランク後の弓道は格別

長いブランクがあると「自分は本当に弓道ができるのか?」「もう強い弓引けないんじゃない?」と不安を感じるだろう。

でも昔の自分にできたのだから、いまの自分にできないはずがない。ブランクはきっと乗り越えられる。

それに長いブランクを乗り越えたからこそ、現役時代に気づけなかったことに出会える場合もある。(またそれは別のnoteにでも書こうと思う)

とにかく、少しでも弓道をやりたいと思ったらぜひ再開してほしい! 一緒に弓道楽しみましょう!

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