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【5分で読める】ダークナイトから学ぶ面白い物語の法則

あなたが面白いと思う物語を思い出してみてください。
ゲーム、映画、漫画でもなんでもいいです。
私は、ペルソナ4・ダークナイト・スパイダーマン2・ヘルシング アルティメットなどです。
あなたが好きな映画や漫画などがあれば、ぜひコメントで教えてくださいm(_ _)m
そして、このタイトルに惹かれて本記事を読んでいるということはあなた自身も面白い物語を書きたいと思っているはずです。
しかし、何から始めたらいいのか分からない。そんなあなたに朗報です!
あなたが「面白い」と思った物語には共通点があるとしたら?
そのポイントを押さえれば、あなたにも面白い物語を書くことができるようになるのです。
そのノウハウを今回は紹介します。
「面白い物語」の型:ストーリーサークル
視聴者が「面白い」と感じる物語は8つのステップで構成されています。
1. あなた「You」:日常生活を歩む主人公(日常の領域)
2. 目標「Need」:主人公が何かを欲する
3. 出発「Go」:主人公がそれを探しに日常生活を離れる(非日常の領域へ)
4. 捜索「Search」:主人公が目標を求めて敵と戦ったり、問題と向き合う
5. 獲得「Find」:主人公が目標を達成する
6. 犠牲「Take」:目標を達成した代わりに大事なものを失う
7. 帰還「Return」:手に入れたモノを持って、もとの日常へ戻る(日常の領域へ戻る)
8. 変化「Change」:同じ日常に戻る。もしくは新しい環境が日常になるが、主人公は成長する。
このステップを視覚化したものが下の画像にある「ストーリーサークル」です。

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このストーリーサークルを発見したのは、ダン・ハーマンさん。

2. ダン・ハーマンさん。

彼は人気シリーズ:リックアンドモーティやコミュニティで脚本を担当したクリエイターです。

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3. コミュニティで脚本を担当したクリエイターです


 どちらも5シーズン以上、続く人気作品です。これだけ長期的に愛される物語を生み出すことのできるノウハウは知っておかないとむしろ損です。
 そして、今回はこのノウハウが私が好きな映画:ダークナイトにどう当てはまるかを見てみましょう。
1. あなた「You」:バットマンとして犯罪と戦うブルースウェイン
冒頭、バットマンがスケアクロウと戦うシーン。

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主人公の「日常を描く」と言ってもそれが平和である必要はありません。
日常生活の中でも様々な問題と向き合う主人公を描くことが観客を飽きさせないことに繋がります。

2. 目標「Need」:ブルースウェインはゴッサムを平和にしたい
これは一作目のブルースと同じです。
しかし、今作ではブルースがゴッサムを平和にしたい、という目標に加え「バットマンを引退してレイチェルと一緒になりたい」が付け加えられています。
「犯罪を撲滅したい」という願いに共感はできなくても「愛する人と一緒になりたい」という願いであればより多くの人からの共感を得ることができるはずです。
そして、ブルースにとってハービーデントはバットマンの代わりとなりうる存在でした。

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3. 出発「Go」:主人公が欲する何かを探しに日常生活を離れる
バットマンはハービーと協力し、ラウを捕らえることに成功します。
しかし、それがまずかった。そりゃあ、もう、とっても。
ここでジョーカーというバットマンが戦ったことのないタイプの犯罪者が現れます。

タイトルなし

ここからブルースは自分が経験したことのない領域に足を踏み入れます。
下の図のように「Order(日常)」から「Chaos(非日常)」の領域へと参ります。

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4. 捜索「Search」:バットマンがジョーカーを探す
「正体を明かさなければ、毎日、人を殺していく」と言うジョーカーを止めるために犯罪現場の調査やマフィアのボスを尋問したり、とバットマンはあらゆる手を尽くし、ジョーカーを追います。
しかし、結局、見つけることはできず自首することを決意します。するとデントが身代わりとなり拘置されることになります。

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5. 獲得「Find」:ジョーカーの確保
ゴードンとハービーの協力のおかげでバットマンはジョーカーを捕まえることに成功します。

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6. 犠牲「Take」:ジョーカーを確保した代償に恋人とゴッサムの未来を失う
ジョーカーを捕まえたものの、それは計画のうちであったことが発覚。
そして、レイチェルとハービーのどちらかを選ぶことをブルースは強要されます。
結果、レイチェルは死亡、ハービーはトゥーフェイスとなってしまいます。
この出来事がブルースにとって何を意味するか。
1.レイチェルの死=自分の恋人を失った
2.ハービーの堕落=バットマンを引退して平和に暮らす未来
→ブルースウェインとしての幸せな人生の喪失。

10. 人生の喪失。

7. 帰還「Return」:バットマンは再び犯罪者(ジョーカー)を追う、という日常に戻る。
バットマンは再び、ジョーカーを捕らえるために動き出します。
そして、なんとかジョーカーを捕らえることに成功します。
このReturnで「非日常」から再び「日常」の領域へと戻ります。
もともとは非日常だった「ジョーカーを捕まえる」という行為がバットマンの日常となった状態です。
つまり、バットマンが成長しているというわけである。

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8. 変化「Change」:「人を殺さない」という破るはずのないルールをバットマンが破った
ハービーとの最後の戦いでバットマンは「人を殺さない」というルールを破り、ハービーを殺害。
そして、自分が「警官たちやマフィアも殺した」と罪を被ることを決意。これが「バットマン」が「ダークナイト」へと変化した瞬間です。

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これがストーリーサークルです。
あなたに描きたい物語があるならまずはこのサークルを埋めてみてください。
これを読んでくださっている私の知り合いの方でも、現在進行形で書いている人がいます。(2022年3月19日現在)
ただ、ここまで言っておいて最後に言っておきたいことがあります。
それは、これは「ルール」ではない、ということ。心得、みたいなものです。

13. 心得、みたいなものです。

(分かる人には分かる(笑)
型にハマることは大事ですが、型にハマることに満足をしないでください。
物語作りにおいて大事なことはどれだけあなたの「個人的な体験・考え」を盛り込むことができるかどうか、です。
マルコヴィッチの穴やアダプテーション、エターナルサンシャインなど型にはまらない脚本を書きながらもアカデミー賞を受賞するチャーリーカウフマン氏はこう言います。
(実際の映像を見たい方はURLをクリックしてください)

https://www.youtube.com/watch?v=YRSMhEm5zsA

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【チャーリーカウフマンより】
作品で伝えてください。
噓偽りのないあなたを。
それはあなたの人生として残ります。
そして、読者の孤独を埋めることに繋がります。
読者は本当のあなたが映る作品に自分を重ねるから

  型にハマるだけで満足をしないでください。
 本来、物語とはあなたの個人的な体験や考えを盛り込み、披露するものです。
 つまり、あなたらしさがあってこそこの型:ストーリーサークルは活きるのです。
 ぜひ、あなたの個人的な体験というものを掘り下げてみてください

 もちろん、私にも超個人的な体験があります。それはクレジットカードを友人に貸し、300万円を使い込まれたという体験です。積もる話もたくさんあるのですが、詳しいお話は次回に持ち越します!

【続きが気になる方へ】
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