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【3分で読める】「見せる」ことで物語を表現する:シネマトグラフィーについての基礎

「画面に映るモノ全て」を表すミザンセーヌを学び第三回目となりました。

・1回目:

・2回目:

シネマトグラフィーとは

 シネマトグラフィーとは、そのカット(画)を演出し、撮影するために考えること全てです。「レンズ」「カメラの動き」「光のあて具合」「カメラの種類」など本当に全てです。アングルや対象との距離などを考えフレーム(画)をどう構築するかを考えましょう。それもミザンセーヌです。

ウェス・アンダーソンのシネマトグラフィー

 ウェス・アンダーソンの映画を見たことがあるのなら彼のカメラアングルのスタイルにもウェス・アンダーソンらしさが出ていることに気づくのではないでしょうか。彼がどこに登場人物や小道具を配置しているか?彼が何を我々に見せているか?彼が何を我々に見えないようにしているか?考えてみましょう。
 ウェス・アンダーソンの映画を見たことがない人でも以下の動画でシンメトリー(左右対称)の画がウェスアンダーソンの特徴であることが分かるはずです。

【ウェス・アンダーソンのシンメトリーへのこだわり】

 これによる効果は、通常の映画がジェットコースターに乗っている感覚を観客に与えるのに対し、ウェス・アンダーソンの映画は観客がミニチュアの世界に来たような感覚を受けることです。
 ミザンセーヌにおける構図を勉強したところで次は照明です。「強さ」「深み(画が平面的に見えないための工夫)」「角度」これらすべてがそのシーンが与える印象に影響を及ぼします。そう照明を操るということは観客に伝わる印象を操るということなのです。登場人物の心情や状況を表現してくれるのです。言い換えるならば、照明の技術の数だけ観客が受ける印象の数があります。
 グランドブダペストホテルはほぼ全編を通し、明るく楽しい雰囲気の映画です。だから、照明もそれに合わせて柔らかく温かいものになっています。しかし、暴力が絡むシーンになるとアンダーソンは照明の当て具合を変更します。実際、登場人物が殺害されるシーンでは全編を通し、暗闇か影の中で物語が進行しています。

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 セットは完璧、衣装も完璧、カメラアングルも完璧。しかし、まだ一つ残っています。それは、演者です。彼らの演技、彼らがどう動くのか、彼らがどう動かないのかです。これをブロッキング(ミザンス)と言います。
 次の記事では、そのブロッキングについて説明していきましょう。 

もっとカメラアングルについて学びたいならこちら!

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