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お金は「自分の働きの対価」として大切に扱う

おはようございます!ビジネス作家の臼井由妃です。
先年、祖母から譲り浮けた鎌倉彫のタンスの「取っ手」が数箇所外れてしまいました。それをつくった職人さんは分からず、「始末をする時がやってきたのかしら?」と諦めていたのですが、古道具に詳しいある方にお話をしたところ、お弟子さんを探してくださり見事に復活。昭和11年の作ということまで分かり、日常生活の中に芸術品が生きているような、感激を覚えました。

昭和11年作というと「ご長寿さん」です。家具や住宅は「耐久消費財」とは言いますが、使い手が愛情を注ぎ丁寧に接すれば、相手も応えてくれる。改めてモノの命を決めるのは「使い手」なのだと、思いました。

家具に限らず我が家にあるのは、家電から宝石や靴、食器に至るまで、吟味して選び購入したものたちばかりです。ですから、愛情を注ぎメンテナンスをしながら、大切に使っています。

 これは17年ほど前、知り合ったあるお金持ちの影響が大きいのです。

その方は大地主さんですが、都心の不動産市場が活況で新築マンションや個人投資家が狙う「収益物件」と呼ばれる数億円の一棟マンションやアパートも活発に取引されているなかでも、「祖先の土地を守るのが私の役目」といって、持ち込まれる資産運用や土地の売却話に耳を貸すことはありません。

「私はギラギラしたものが嫌いです」という暮らしぶりはいたって地味で、正直、資産数十億のお金持ちとは思えないのです。

彼がいう「ギラギラしたもの」とは、お金にものを言わせて不要なものまで買い漁る行動や傍目で分かるような「一流ブランド品」や「宝飾品」を身につけること。「高級外車」や「クルーザー」「自家用ヘリコプター」なんて、眼中にありません。

私が彼のように生まれながらの「お金持ち」だったら、放蕩三昧するのは確実です。けれど、彼は全くしないのです。なぜでしょうか?

汗水たらして働いて手に入れたのではない「お金」は、祖先のものだから。そういって相続したテナントビルの賃料や駐車場の契約料等には手をつけず、ご自身は役所に勤め、その収入で暮らしているのです。

「それでは、お金は貯まる一方ですね」

ある時、私がうらやましいそうに呟いたら、「税金や維持費、保険料……、すごいんですよ」と。きっと、けた違いの額なのでしょう。彼に限らず生まれながらのお金持ちや、苦労をして成功を収めた方に共通するのは、「ギラギラしたもの」を嫌うことです。

お金持ちというと、キンピカのイメージで派手な振る舞いを想像しがちですが、そういう方は、一握りです。お金は「自分の働きの対価」として理解し、大切に扱うのが、本当のお金持ちです。

誰しも「両親」や「パートナー」などの懐ぐあいをあてにするところが、あります。それが相続や離婚などの際、争議の火種になることもありますね。保険金、年金、土地建物の相続、退職金、預貯金をめぐる騒動を、実際、何度も目にしてきました。

「親子だから、家族だからもらって当然」という発想が、どこかにあるのです。しかし、本物のお金持ちにはそうした浅はかな発想はありません。

相続したとしても財産はもちろん、耐久消費財にしても「次代」に渡すことを、責務だと捉えている方ばかりです。

 ~本物のお金持ちは「ギラギラ」を嫌う~
最後までお読み頂きありがとうございました。臼井由妃

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