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悶絶期間への入り口 〜 手術直後編〜

術後の回顧録。
手術が無事終わったのも束の間、ついに恐怖の悶絶期間が始まった。

病室で目を覚ました時には
左腕には点滴(抗生剤)、左脇腹付近にドレーン、背中には強力な痛み止めの管
(点滴みたいに針が刺さったまま)、尿管もセッティングされていた。
お腹の傷は医療用ホチキスで複数箇所留められており(これは後で気づいた)
当然ながら動けない状態だった。

感染症予防のため一日三回の抗生剤の点滴を退院までずっと続け、
術後の状態をチェックするため定期的に採血

①尿管
動けない状態、というのが初めてだったから色々と困惑した。一番は尿管
管がついてると「トイレに行きたい」っていう感覚が全くなくて、
すごく変な感じだった。早く自力でトイレに行きたい!管取ってくれ!
そんな気持ちだった。(でも動けない。)
結局、尿管は手術の翌日お昼頃には抜いてもらえた。
むしろ術後は1秒でも早く歩いて動いて、合併症や癒着を予防せよ!と言う
ミッション
が課せられたんだけど・・はい、ここでまた悶絶ポイント。
病室についてる目の前のトイレにすら行くまでがまず大変。
お腹に圧がかかると激痛で、ヒョイっと体を起こすことができないため、
起き上がれない。ベットの電動リクライニングを活用して起き上がるしかない。
スリッポンを履く、イルリガードル台(点滴つけるやつ)には痛み止めと抗生剤と
ドレーンで排出した血液や水分の袋をガラガラ引いて移動する、
やっとのことでトイレに到着・・という長い道のり。(もう必死)

これは余談ですが・・
看護師さんに「Yukiさん、もうトイレ行きました?」と確認されて、
「今から行こうと思ってますー!」と必死に起き上がりながら答えてる矢先、
同室のおばあちゃんが徐にトイレに入った時は正直頭に来てしまった。
病室は会話が丸聞こえで、同室の患者さんたちの状況が手に取るように分かる。
私の状況、ご存知ですよね?今、やっとの思いでトイレに行く準備してるのに!
なんで今、入るのー!わざと?絶対わかってて行ったよね!?!?
って感じで、あの時は色々と余裕がなさすぎてかなり腹が立ってしまった。
今改めて思い返すとちょっと恥ずかしい。
でもそれくらい、とにかく色々悶絶してた。余裕なくて心が狭くなってた。
おばあちゃん、ごめん。


②強力痛み止め

背中から微量がエンドレス流れ続ける痛み止め(モルヒネ的なモノ??)は
相当強力な痛み止めのようで、もちろん患部の違和感はありまくりなんだけど
術後の傷口の痛みが緩和されているようでした。
その時は薬の効果がまだイマイチわかってなかったけど、術後の数日間で
この痛み止めに助けられるのと同時に苦しめられることに気づく・・
この薬、痛みを緩和してくれるけど、同時に強力な吐き気も引き起こす。
この吐き気がものすごい強敵で・・
吐き気⇨うげーってなる⇨お腹にものすごく圧がかかる⇨患部激痛⇨吐きたいのに吐けない⇨吐き気再び・・っていう超絶キツイ負のスパイラル。吐き気と激痛で悶絶。
夜中とか早朝でも強烈な吐き気で目が覚める。(っていうか眠れない)
一度、あまりの気持ち悪さに、必死の思いでトイレに駆け込んだけど、
吐き気⇨お腹に圧⇨激痛でのたうち回って思わずナースコール連打した。
(看護師さんきてくれたけど、背中さすってもらっても症状変わらず・・)
吐き気だけは本当にどうにもならなくて、吐き気どめの点滴を何度もお願いする事態に陥った。痛みがひどくて悶絶したらひたすら鎮痛剤に頼る。
ロキソニンカロナールMAX飲める量を飲みまくる。もはや薬物中毒
(後で看護師さんに聞いたら、帝王切開の場合も同じように薬漬けとのこと。
そらそーだ。だっておなか切ってるわけだし。なんなら赤ちゃんのお世話もあるから
お母さんってほんとに大変なんだなって思った。世のお母さんたちスゴイ。)
鎮痛剤飲みすぎて飲めない時間帯に痛くなった時は、最終的に坐薬登場。
一度だけ坐薬もお願いした。ウン10年ぶり?くらいの坐薬。でもそんなこと
どうでもいいくらい痛すぎて、どうにもならずひたすら悶絶。エンドレス悶絶

この強力痛み止め、エンドレス微量流れ続けるシステムだけど、もし患部が痛くて
我慢できなくなったら、ポチっとボタン押すと増量されるシステム
だった。
(30分に一回、増量できるシステム・・だったはず。)
何度か看護師さんに「痛くて我慢できなくなったら押してくださいね」って
言われたけど、副作用的な吐き気も増量されちゃうから、吐き気の方が怖くて
「嫌です!!!絶対押しません!!!」と断固拒否
結局、最後まで一度も押さずに耐えました。だって気持ちわるくなるんだもん。
最後に看護師さんに、「Yukiさん一度も押さなかったんですね!我慢強いですね♡」って褒められた(?)!薬の残存量で押したかどうかが分かるらしい。なるほど。
しかしこの強力痛み止め、外したらまた悶絶で・・(続きは別の記事で・・)


③発熱

術後は案の定、高熱が出て、手術翌日には39℃を超えていた。
高熱は数日間続いたけれど、手術した患部が激痛すぎて
熱自体はそれほど気にならなかった、という衝撃。人体の不思議
普段、39℃なんて出たら大騒ぎで大変なのに・・

④ドレーン
強力痛み止めのおかげで、痛みはそれほど感じなかったけど、たぶん絶対痛いやつ
思いの外、太い管が刺さっててマジマジと見ることができず。(ただのビビり)
常に血液出てるのが見えるから、ちょっと気持ち悪かった。
開腹手術の際に、お腹の中を生理食塩水で洗浄するから、術後に余計な水分を
排出しなければならないらしい。(血液&食塩水等)

手術翌日午後にはドレーンも抜くことになって「え?もう抜いちゃうの?」
って思わず言ってしまった。患部からはまだ排出続いているような気がして。
先生に「もう大丈夫そうだから抜いちゃおう!」って言われて抜いたんだけど、
実際抜くとき血液がけっこう溢れてきて、新調したニャオハのパジャマを
汚してしまう事態になった。ニャオハー!!
利用できる洗濯機はあるものの、そこまで行く気力も体力もなく。
っていうか、着替える元気すらなくてそのまま数日着続けた。(仕方ない)
ドレーンが想像していたより太かったのに、傷口が思いの外小さくてびっくり。
あの時は余裕なくてじっくり観察できてなかったけど、もっとしっかり見ておけばよかったなーと、今更ながら後悔。流石に写真撮る余裕もなかった。

⑤患部傷口
あっちもこっちも出血やら滲出液やらで痛々しい。術後すぐだから仕方ない。
ホチキスの上から透明のテープで傷口ガードされてた。おへそにはワセリン?的な
何かがガッツリ塗られてて、蓋をされている感じ。
薬が効いて痛みが落ち着いてる時に写真撮ってみたけど・・
流石にここには載せられない・・

長文読みにくくてごめんなさい。とりあえず術後は満身創痍
全身というほどではないけど、イメージ的にそんな感じでした。
いつか、「あー、こんなこともあったなぁ」って振り返れたらそれでイイ。
何事も経験!入院中〜退院までの気づきももう少し残しておきたいと思います。

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