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お母さん、なんで?

突然に母が天国へ行ってしまいました。
80歳

年齢として、早すぎるわけでもないですが、
長く病気でいたわけでもなくいわゆる「病気」として悪いところは一つもない状況での旅立ちは家族としては「まさか」しかない出来事でした

悪いところはどこもないけれど、ただ食事が採れなくなりました。
そして栄養管理のために入院してから2週間たった日

早朝に電話が鳴りました。
嫌な予感がしました。

「お母さんの心臓が止まってしまっています。急いで病院に来てください」

「えっ・・・・・・・」
絶句とはこういうことを言うのでしょう

コロナが病棟で発症したらしく、面会ができなくなっていました。
最後に会ったのは約一週間前

病院から一報を受けた日から、心の中でも実際にも何万回と繰り返した言葉があります

「お母さん、なんで?」

人はどこも悪いところがなくても、血液検査の数値が命の危険があるサインなど何も示してなくても、人は逝ってしまうことがあるんだ

言い聞かせても言い聞かせてもやっぱり分からない

そして、悲しくて悲しくて悲しくて、辛くて寂しい

無理やり、せめてもの救いがあるとしたら
おそらく眠ったまま静かに逝ったのだと思われることでしょうか
でも、それでも、たったひとりで、、、、

母について、10年前の母の日にこんなブログを書いていました

いつも母の日とお誕生日くらしか私にご馳走をさせてくれない母
お母さんというのはどこのおうちでも本当に偉大です。
いつまでも元気でいることが当たり前のようだけど、実はこうやってランチに来れることも当たり前ではないのだなあと

いつか私に子供が出来たら母のようにいつもいつも家族のことだけ考えて生きれるかとても自信がありません

20代のころ、バリキャリを目指す私はいつもいつも自分のことは後回しで
専業主婦の母のようになりたくないなと心のどこかで思っていました
でも今は自分以外の愛する家族のために毎日毎日美味しいご飯をつくり掃除をしてパッチワークをして刺繍をして編み物をしてパウンドケーキをつくる母をとても尊敬しています。

母がつくった料理をおいしいねと食べた時の母の幸せそうな顔をみると
専業主婦って母親ってカッコいいなと思ってしまいます。
昔は分からなかったけど母親とはこういうものだと、言葉ではなく生き方で示してくれてるような気もします。

私はこれから先、母親になれるかどうかはわからないけれど、あなたの娘でよかったと心から思う母の日でした
お母さん、ありがとう

https://ameblo.jp/sebasebapooh/entry-11848438729.html

訃報をきいて、駆けつけてきてくれた母のお友達が
「お母さんは本当に何事もきっちりした方やったよねー」と言ってくれたけれど、娘の私は父の血を受け継ぎ、何でも大雑把で「だいたい」星人(信用のために仕事以外と書いておきます)。
その私が母から受け継いだものはもしかしたら数少ないのかもしれないと思いつつ

よく笑うこと
おしゃべりが大好きなところ
愛情深いこと
おせっかいなところ
食いしん坊なところ
ミーハーなところ
ドラマ好きなところ(韓流歴史ドラマも二人で一緒に見まくったねえ)
濃いめのイケメンが好きなところ
ブランドに弱いところ
趣味嗜好はおそらく一卵性親子

書き出してみたら、たくさんあるような気もする

ただ母の本丸である「数字に強いところ」「きっちりしたところ」は母のお腹の中においてきたようです

会社をつくってからはとくに、仕事のこと、子育てにいっぱいいっぱいでした。思い返してみると今年に入ってからも母の弱っているサインに気づく瞬間はあったのかもしれないけれど、気付けなかった自分が悔やまれます

ああ、全て結果論だとしても悔やまれることしかないのです

こんな幕切れになるのなら、入院などさせなかったらよかった。
自宅で過ごさせてあげればよかった。
もっと「ありがとう」を伝えたかったしお母さんと一緒にいたかった。

お母さん、最後に何を思っただろう
どんな気持ちだっただろう

しっかり者でスーパー専業主婦の母に
父と独身時代の私はまさにおんぶに抱っこで、生活力などゼロでした。
そして、母より4歳年上で49年間夫婦をやってきた父はまさか自分が残されるなんて思いもよらず現実を受け入れられていません。
そして生活力はゼロのまま、、、、

お母さん、見ようによっては見事な最期でした。
最後まで、お父さんにも私にも何もさせてくれずに、、、

お母さん、お母さん、お母さん、
今でも「有紀ちゃん。あのさあ〜」って電話してきてくれそうなのに、もう出来ないんだよね

あなたの娘で幸せだったこと
「ありがとう」しかないこと
もっと大人になった娘を頼ってお世話をさせてほしかったこと、
想いは溢れてとまらないけれど、

やっぱり、まだ今はこれしか言えそうにない
「なんで」

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