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キリトリ世界で魅せる「一人旅のすゝめ」

1. 初めまして

雪林檎です。このnoteを通じてあなたに、私が見てきた日本各地の魅力と一人旅の良さをお伝えできたらいいなと思っています。

本題に入る前に私がどんな人か知っていただいた方が、今後あなたが旅をする際の参考にもなると思うので、私が好きなものたちを軽く紹介しておきます。

  • 地理。高校時代の地理の先生がとても面白くて大好きになりました。その余韻で世界遺産検定2級を取りました。地理用語聞くとテンション上がってます。

  • エンタメ。中学生の頃に地元に来ていた展覧会で魅了されて以来、デジタルアートが特に大好きです。また上京して映画館が至る所にあることに感動し、映画もよく見るようになりました。邦画を見ることが多く、日本各地の聖地巡礼も楽しんでいます。

  • 日本酒。元々「〇〇限定!」という言葉に惹かれやすかったこともあり、その土地でしか飲めない地酒を味わうのが好きです。各地のご当地グルメに地酒を添えて、その日の旅を振り返るのが至福の時。

  • お花。庭に咲いた花たちの名前を教えてくれたり、毎年お花をお裾分けしてくれたりしたおばあちゃんの影響。お花を主役に写真を撮るのが好きなので、旅の写真にもお花を入れ込むことが多いです。

また旅行で大事な移動手段ですが、私は完全にペーパーなので車は使えません!笑
そのため今回紹介する旅も、旅行先では電車 or バス or 徒歩で移動しています。毎度電車でかなりの距離を移動しているので、そのうち鉄オタになりそうです。

最後に大切な旅の相棒たちを紹介したら、本題へ向かいましょう!

Canon kiss M。バイト代を貯めて、大学1年生の春休みに念願ゲットした1代目。
歴代の御朱印帳たち。現在一番右の3代目の子と一緒に旅をしています。

2. 一人旅行記

2-1. 中部(愛知〜岐阜〜滋賀〜京都)

 日付 :2021年8月17日〜8月20日 


これが初めての一人旅行。行ったことがない都道府県を開拓してみたいという思いと、琵琶湖見てみたい!という思いが重なり、このルートになりました。行ったことがある都道府県が増えると、初めましての人とも地元トークで盛り上がることができて楽しいので、早く47都道府県制覇したいですね!(執筆現在 36 / 47)

  • 1日目 in 愛知・名古屋

中学生以来2度目の名古屋!今回は相棒の御朱印帳が活躍できるよう神社巡りをしたいと思い、5箇所の神社を梯子する中々偏った名古屋観光をしました。笑

若宮八幡社(上段左)・別小江神社(上段中央/下段左)・熱田神宮(上段左)・
羊神社(下段左)・三輪神社(下段中央)の5社を参拝させていただきました

5社を巡っていて一番驚愕だったのが以下の写真。
この子、生きてます。。!あまりの立派さに置物かと思って近づいたら、ちゃんと動いて呼吸しており、思わず飛び退きました。笑
後に調べてみたら、熱田神宮の鶏は神様の使いで「神鶏さま」と呼ばれ、大切に飼育されているそうです。貴重なご縁をいただけて嬉しかった!

熱田神宮は厳かな自然の雰囲気が魅力
  • 2日目 in 岐阜

この旅行、実はかなりの大雨が降った直後で不安定な天候と交通状況だったんですよね。そのため、飛騨・高山や白川郷など少し遠めの観光地に行くのは厳しそうだなと思い、市内中心に巡ることにしました。
向かった先は岐阜城!織田信長も一時期城主になっていたお城で、金華山山頂にあるため綺麗な眺めを楽しめるということでワクワクして行きました!
が、案の定空はどん曇り。。まあそうですよね、天候良くないってフラグ立ってたもん。。空のことは一旦置いておいて、蛇行風景綺麗だなぁと思いながら長良川を眺めて元気になってきた数分後、幸運にも雲の切れ間から日光が差し込み、天使の梯子がかかった瞬間に巡り会うことができました。雨の中遥々やってきたご褒美に神様が見せてくれたのかな!笑

厚い雲の間から光が差し込む「天使の梯子」

景色に満足した後は、君の名は。の穂高くんたちが食べていた高山ラーメンで腹ごしらえ。そして夜景が楽しめる時間まで1時間程、岐阜の街を眺める黄昏時です。無心になって人々の生活が動いている様子を眺めていると、色んな煩悩を忘れられてリフレッシュできる感じがします。

今度は飛騨・高山にも行ってみたい!

この日と次の日滋賀への移動日で、輪中と共にならった木曽・揖斐・長良の3河川を見ることが出来たことも岐阜での素敵な思い出です。地理の教科書の聖地巡礼も楽しいですね。

  • 3日目 in 滋賀

個人的に滋賀の思い出は、ひこにゃんが可愛すぎたことが鮮烈すぎました。白くてふわっとした感じのビジュアルとか、口元の丸まり具合とか、かわゆし!本当は一目見て次の目的地に向かう予定だったのですが、気づいたら30分間ずーっと見続けて大量の写真を撮っていましたね。
(そのため目的地だったはずの琵琶湖の写真はほぼないなんてまさかね、うん!)

まるばつクイズしたり、おせんべい食べたり、動きも可愛い笑

続いて向かったのはラ・コリーナ近江八幡。鮮やかな緑に一面が覆われ、ジブリの世界に迷い込んだような気分になります。自然豊かな土地に来ると非常に安心するし親近感が湧くのは、地方出身だからなのでしょうか。笑
ここは和菓子やバームクーヘンで有名な「たねやグループ」が手掛ける複合施設であり、中に入ると複数のカフェでスイーツたちを味わったり、ショップでお土産を買ったりすることもできます。

自然×人工物の美。後ろの山も上手く借景して、緑のインパクトが強い
  • 4日目 in 京都
    最終日、伊丹空港から帰ることは決めていたものの、どこで何をするかは全く決めていない状態。そんな中、とても気になっていた京都のお店があったことを思い出し、京都経由で帰ることにしました。
    そのお店がこちら。Vegan Ramen UZU Kyotoさんです。チームラボさんが空間演出を手がけているラーメン屋さんであり、自分史上最高に優雅な空間でラーメンを堪能しました。帰り際にスタッフのお兄さんが「そろそろ東京の方に2店舗目ができるんですよね」と教えてくださった通り、来訪から数週間後には豊洲店の情報が公式発表され、ぜひ行ってみたいなと思っています。

作品「反転無分別」が飾られた空間でいただくヴィーガンラーメン、新しすぎて不思議な感覚。。!


2-2. 北陸(長野〜新潟〜富山)

日付  :2022年3月30日〜4月2日 


「君の名は。」の聖地である諏訪湖に行きたい!がこの旅の原動力。
旅行先を決めるときは毎回Google Mapとにらめっこして電車を乗り継いで行ける場所を探すのですが、そんなにらめっこ中にたまたま見つけた新潟県糸魚川市のフォッサマグナミュージアムがどうしても気になってしまい、諏訪湖から糸魚川市を経由して富山に抜けるルートで旅することに決めました。

  • 1日目 in 長野・諏訪湖

東京からバスで上諏訪駅に到着後、まず初めに向かったのは諏訪大社。最古の神社の一つに数えられ、諏訪湖周辺に4箇所の境内地をもつ神社です。それら4箇所を周る四社まいりをすべく、初日は諏訪大社上社(前宮・本宮)を訪れました。
諏訪湖からは少し離れた守屋山の麓にあるため、原生林に覆われた境内の雰囲気が神秘的で素敵な空間です。

2022年は、7年に一度の御柱祭が行われる年でした

諏訪大社上社を訪問後、諏訪湖の方へ戻ってきたら、湖畔公園の足湯で一休み。
学校帰りに立ち寄った学生さんたちや、周りを駆け回る子供たちとその様子を眺めて談笑するお母さんたちの姿があり、足湯が日常の憩いの場になる穏やかな生活を垣間見ることができました。ないものねだりですが、足湯に浸りながら諏訪湖を眺めて友達と語り合う青春も魅力的だなぁと思ったり。。!
最後は心待ちにしていた君の名は。の聖地巡礼です。立石公園から映画と同じような画角で諏訪湖を一望できます。映画でも重要な時間帯であった黄昏時を、諏訪湖の向こうに沈んでゆく夕陽を眺めながら過ごしました。

彼誰そ時。彼は誰時。黄昏時。

バス移動の狭間にたくさん歩いた1日目。夕食には名物の馬刺しとワカサギをお供に日本酒をいただきました。初めての馬刺し、とても食べやすくて美味しかった!

ワカサギの天ぷらと馬刺しに日本酒三種(横笛・真澄・翠露)
  • 2日目 in 長野・諏訪湖 & 松本

朝一で諏訪大社下社(春宮・秋宮)を参拝し、無事諏訪神社四社まいり完走です。
御朱印は全ての神社で頂ける訳ではなく、用意してくださっている神社でも時間帯などのタイミングによっては受け取れないこともあるため、今回無事四社の御朱印と贈呈品をいただけたご縁は有難いことです。こうして一期一会の巡り合わせが積もっていく御朱印帳は、自分だけのご利益が詰まったお守りです。

御柱祭にちなみ、約100年前の朱印の復刻版が各御朱印の右下に押印されています

続いて向かうは松本。市内を散策した後は、少し足を伸ばして穂高駅から大王わさび農場へ行きました。名物・本わさび飯は自分でわさびをすりおろし、おろしたてをいただくスタイル。お寿司はわさび抜きにする私でも食べられるすっきりとした辛さで、良質なものをいただくと苦手だと思っていたものも好きになってしまうのだなと実感する美味しさでした!
その後農場内を散策していると至る所に小さな野草が顔を覗かせており、春の息吹を感じる時間を過ごしました。そういえば、かつて昭和天皇が牧野富太郎博士の言葉を引用して、「雑草という名の草はない」と仰ったそうですね。野草たちの名前を覚えてみると、実は至る所に隠れている彼らに気づくことができ、なんでもなかった日常の風景に彩りが追加されていきます。

足元をよく覗いてみると天道虫と姫風露が春を教えてくれました

これは完全に蛇足ですが、後に観た「流浪の月」の映画のロケ地が松本だったようで、映画を観た時に「この風景見たことあるな、もしかして松本?」と気づけたのが嬉しかったです。各地に知っている景色や思い入れのある場所が増えていくことは、旅行と共に積み重なる幸せの1つだと思います。

  • 3日目 in 新潟・糸魚川

松本から一気に北上して糸魚川へ。進行方向左手側に広がる北アルプスの壮麗さに感動しつつ、4月とは思えないような見渡す限りの雪景色には少し憂いの気持ちも。。JR東日本からJR西日本への乗り換えを行う南小谷駅は案の定かなりの寒さでした笑。

エイプリールフールの嘘であってほしいような4月とは思えない寒さ

そして念願の糸魚川市へ到着!糸魚川に降り立っただけでもわくわくしますが、待望のフォッサマグナミュージアムへとさらに足を進めます。
糸魚川の川や海で発見された美しいヒスイ原石を始めとする美しい鉱物たちの展示や壁・床一体型の巨大スクリーンに展開される日本列島の誕生・フォッサマグナと日本海の形成の映像などを通じて、ジオパークにも認定されている糸魚川の大地の歴史の雄大さを体感することが出来ました。

フォッサマグナはラテン語で「大きな溝」を意味します

さて、今夜の宿泊地・富山へと移動していきます。途中日本海側の旅行では見逃せない夕陽を眺めるべく、宮崎・境海岸(ヒスイ海岸)に立ち寄り、今旅2度目の黄昏時を浜辺で過ごしました。ビルが乱立する東京では、建物に隠れてしまい、中々夕陽が沈む様子を眺めることは出来ないので、こうした景色が恋しくなります。
越中宮崎を出て、富山に着いたところで3日目終了です。

分厚い雲が空を覆う中、雲の隙間から覗く夕陽を堪能できたことは、持っているのか持っていないのか笑
  • 4日目 in 富山

富山市内を周りながら、前日に開花日を迎え一斉に咲き始めた桜たちをカメラに収めていきます。1週間ほど前に開花し満開を迎えていた東京との時差を感じ、桜前線が北上していることを体感しました。

水色の空×ピンクの桜の可愛らしさ

市内をめぐる中で特に印象に残ったのは富山市ガラス美術館。普段私たちが目にする透明で壊れやすいガラスとは真逆をいくような、カラフルで力強いガラスアートが非常に素敵でした。ただ、写真の投稿は禁止ということで、私の心とカメラフォルダだけに秘められた思い出となってしまったため、ぜひあなたの目でその美しいガラスの世界を見てほしいと思います。。。!

富山市ガラス美術館が入るTOYAMAキラリ。木で囲まれた暖かみのある空間美。

4日間の旅を締め括るのは雨晴海岸。浜辺から少し離れたところに位置する女岩、そして海の向こうには標高3,000m級の立山連峰が見える絶景ポイントです。
雨晴海岸まではJR氷見線でやってきましたが、その電車は青い海岸とともに写真に収めたくなるような可愛らしい赤色!鉄オタさんたちに混じって30分に1本現れる列車を数本待ち続け、最後には満足の行く写真を撮ることが出来ました。にわかですが、初めての鉄オタ写真!笑

推し電車を最高のロケーションと共にキリトリたくなる気持ちが少しわかった気がします

夕暮れ時に虹色のグラデーションになる空が一番好きな自分。そんな好みどんぴしゃの空にも巡り合うことができ、3泊4日の旅は幸せいっぱいの気持ちで美しく幕を閉じました。

水面に空が反射し、空も海も淡いグラデーションで彩られました

2-3. 瀬戸内(愛媛〜徳島〜岡山〜香川)

日付  :2022年9月1日〜9月4日 
総歩数:112,807歩


急に出てきた総歩数!本当はたくさん歩き回ったよということで毎回載せたかったのですが、スマホ画面を大破したり前日に変えたパスワードを忘却したりした影響で過去2回の歩数データは残っていないため、この旅行分だけ載せておきます笑。
これまでの旅も大体2万5千歩 / 日くらいは歩いていて、おかげで夜の晩餐with日本酒は毎回とてもとても美味しいです笑。

  • 1日目 in 愛媛・道後温泉

四国初上陸!

愛媛といえば!まずは鯛ですよね!!ということで上陸後早速のお昼ご飯は、鯛めしと鯛の煮付けです。鯛めしというとご飯と一緒に鯛を炊き込んだものをイメージする方も多いかと思いますが、これは今治や松山の郷土料理。一方宇和島では写真のような刺身の形で出てきて、醤油と生卵と刺身を混ぜ合わせ、ご飯にかけて食べます。私の鯛めしのイメージは前者だったため、後者の刺身の形での鯛めしも食べてみたいと思い、松山市内にも関わらずここでは宇和島鯛めしを食べることに。笑
鯛好きの私は鯛料理の豊富さと美味しさに一瞬で愛媛が大好きになりました!

甘味が伊予柑なのも、愛媛らしさ

ご飯を食べた後、松山市内をお散歩しているとひみつジャナイ基地という施設にたどり着きました。ここには来訪したたくさんの方々の絵がフラッグのように飾られており、皆の思い出と一緒に私のこの旅の思い出も残していくことにしました。
目的地を定めず、ふらっと歩いて出会う一期一会のご縁も旅の醍醐味ですね。

秘密じゃないからみんなが立ち寄る憩いの基地

市内を思う存分歩き回ったら今度は電車に乗り、伊予灘線で下灘駅へと向かいます。海と空に向かって開放感のある駅で、水色の電車が風景にぴったりです。さらに、下灘駅から10分ほど歩いた砂浜には、まるで映画のワンシーンのように海へと続く線路を見ることもできます。

ヨルシカ「だから僕は音楽を辞めた」のMVの舞台にもなっています
海へと続く線路に、千と千尋の神隠しを思い出します

これも余談ですが、この旅行の1ヶ月程前に「夏へのトンネル、さよならの出口」の完成披露試写会に行ってまして。その中で主人公とヒロインの女の子が出会う駅がこの下灘駅にそっくりだったんです。9月9日公開だったため、感想や考察がないどころかネタバレになってしまうので誰かに話すこともできず、当時はどうなんだろうともやもやしていたのですが、今確認したらやはり下灘駅がモデルいう意見が多かったので期せずして聖地巡礼になっていたことを嬉しく思っています :)

  • 2日目 in しまなみ街道・香川

午前中、初めてのサイクリングでしまなみ海道を疾走するところからスタート!午後の行き先と電車時刻の関係で時間制約が8時〜12時だったため、とりあえず行けるところまでペダルを押し進めます。
朝早めの時間だったためか、と大島を繋ぐ来島海峡大橋はほぼ貸切状態。自分のペースで気持ち良くサイクリングできる早起き頑張った特権を行使して、贅沢な開放感を味わっていました。最終的に大島の北側にある宮窪港にたどり着いたところで引き返し、鯛ラーメンでエネルギーを補給して次の目的地へと旅立ちます。初サイクリングの走行距離は約40kmでした!

初サイクリングは緑色のこの子と一緒に駆け抜けました

午後には香川県に突入して高屋神社へ。この神社は「天空の鳥居」と呼ばれる鳥居が有名で、つまり山の上にあるんです。しかもロープウェイとかはありません。車で行くことは可能ですが、最初に申し上げた通りペーパーの私は文明の力に頼ることが出来ず笑。なんなら若いうちに山登り参拝してみたい!と思っていた私は当然徒歩での登山を選択しました。が、これがかなりのハードワーク。。!舗装された道がほとんどない中を雨の中登っていきます。
山頂に辿り着いた際、「ここに神社作る人、参拝者の気持ち分かってないね笑」などと話している人たちがいましたが、そんなこと自分で実際に山登りしてみてから言って欲しいですね😊😊
雨の中の登山で折れそうになる自分の心をひたすらに自分で鼓舞してたどり着いた山頂。その場にいた車で来た人たちの何倍も、ここから見える景色の素晴らしさを堪能できていた自信があるし、辛い山を乗り越えた人にしか見えない景色があるということを強く実感しました。自分の足で登る経験が出来て本当に良かったですし、参拝がより過酷な場所にある神社への参拝にもぜひ挑戦してみたいです。
参拝前後は雨が降っていましたが、自分が山頂に着くと同時に雨が上がり、このような素晴らしい景色を味わうが出来たので、「自分は晴れ女だ!」と都合よく解釈してます。(頑張りを見ていてくれた神様に感謝です。)

鳥居へと続く最後の石段を登り終え振り返ると、涙が出そうになるほどの絶景が広がっていました

読んでいただいて分かるかと思うのですが、この日は丸一日動きまくるハードめな日程となりました。友達とでは流石にこんな無茶な日程は立てられないので、一人ならではのやりたい放題な旅だなと思ってます。笑

  • 3日目 in 香川・岡山

山登り参拝といえば、四国にはもう一つ有名な神社があります。そう、金比羅山です。こちらは御本宮まで歩道が整備されていますが、長い長い石段が続くため、前日の登山とはまた違った大変さがあります。途中下ってきた方に「結構登るの大変だったよ!」と言われたのに対し、「頑張ります!」と元気良く返してどんどん上を目指し、30分ほどで御本宮にたどり着きました。御本宮の高台から一望できる讃岐平野の美しさを味わえたことに加え、金色に装飾された御朱印もいただくこともできました。

開放的な景色に、頑張って登ってきた心身がスッキリしていきます

さて、一度四国を離れ本州に上陸し岡山県へやってきました。実は日本庭園も大好きで、石川・兼六園、茨城・偕楽園は訪問済みだったので、岡山・後楽園も必ず訪れたいなと思っていた中、香川からのアクセスの良さもあり、今回岡山を訪れることにしました。
後楽園は江戸時代初期に岡山藩主の池田綱政によって造営された、元禄文化を代表する庭園です。広い園内をゆったり散歩した後は、岡山名物・きび団子と共にお抹茶をいただきました。

園内がよく見える丸窓から日の光が差し込む空間でいただく江戸の茶

後楽園を後にし、路面電車の停留所へふらっと歩いていたところ、偶然にもチームラボさんの展示施設に遭遇。チームラボさんの作品が大好きなのでこのご縁に非常に感動して、鑑賞することを即決しました。展示施設の醤油蔵では「共鳴する浮遊ランプ」と「共鳴する茶」にエントロピーを感じながら、デジタル空間での茶を楽しみました。

暗闇の醤油蔵でに灯るランプの光を見ながらいただく現代の茶

この日は江戸の茶と現代の茶、両方を味わうことが出来た趣ある日になりました。

  • 4日目 in 徳島

最終日は再び四国へ戻ってきて徳島に入ります。まず向かったのは脇町・うだつの街並み。町家の両端に本瓦葺きで漆喰塗りの「うだつ」が多くみられる特徴からこのような名称がついています。この「うだつ」を造るには相当の費用がかかったため、「うだつが上がる」ことが裕福さを象徴する言葉になっているようです。
この日も朝早くの来訪だったため、穏やかに街並みを散策することができ、うだつが上がった気分になりました。

美しい街並みを独り占めできるのは朝一番の特権

そして徳島といえば欠かせないのが、鳴門の渦潮!ということで意気揚々と鳴門へ向かいます。そもそも渦潮は、瀬戸内海と紀伊水道の干満差により、激しい潮流が発生することにより発生するもので、潮の満ち引きは時間と共に変化するので、いつでも見られるわけではありません。そう、いつでも見られるものではないんです。。。このことを理解できていなかった私がついた時刻は渦潮が全く発生していない時間帯。残念ながら渦潮は見ることが出来ませんでした。。。これはかなりかなり悔しかったので、いつか必ずリベンジします!!
それでもせっかく訪れたのですから、大鳴門橋の橋桁下部に作られた渦の道という遊歩道を歩いてみます。橋の下から見る大鳴門橋は鉄骨が見事な対象美を成しており、これほど頑健で美しい構造物を作れる人間たちの素晴らしさを実感しました。

どこまでも続く対象美

3. 一人旅の良さ

「気の向くままに自分のしたいことができる」というのは一人旅の良さとしてイメージしやすいですが、それは序の口というか一人旅にはもっと深い良さがあると感じています。

美味しいものを食べて美味しいなと思うこと、綺麗なものを見て綺麗だなと思うこと。言葉にしてみたら当たり前すぎるように感じてしまうかもしれないけれど、自分の中には確かに実感として残るものがある。そういう何かに心動かされた気持ちを自分の中で拾い集めて、自分の幸せを見つけていく。自分の感情とまっすぐ向き合って純粋さを取り戻す時間。

都会の慌ただしさに揉まれる日々や、SNSに溢れる他人のキラキラしたものに囲まれている毎日に、ちょっと窮屈だなって感じることも時にはあるじゃないですか。
だから、スマホの色んな通知をオフにして、SNSからもログアウトして、周りのことなんか気にせずに自分とだけ向き合う時間も大切なんじゃないかな、という。旅行に行かなくてもできるかもしれないけれど、どうしても日常生活の中で完全に一人になるのは難しい気がするので、非日常空間で強制的に一人の時間を作り出している感じです。旅の途中でたくさん黄昏れていたのも、こうした想い故のこと。空を見上げて、街を眺めて、考え事に浸ってもいいし、全く空っぽな心でただひたすら朝日や夕日を眺めてみてもいい。そうして自分の心を浄化させる時間。

旅行にはアクシデントがつきもので、ちょっと悲しいなとかやらかしたなとか思うこともあると思います。でもそんな自分を受け止めるのも自分しかいないから、まあそんなこともあるよねとか、なんとか自分で自分をフォローする。そうしているうちに、自分の気持ちを少しずつコントロールして受け入れられるようになって、徐々に自分のことを肯定出来るようになる。自分の操縦方法を見つける時間。

今の自分は昔よりかなりポジティブになったなぁと感じていますが、そういう自分に変わってきたのは一人旅で得られた自分との時間のおかげによる部分も大きいとと感じています。

4. 最後に

一人旅の最中は自分との対話で完結している一方で、旅から帰ってきた後は、これだけ素敵な場所が日本中にたくさんあることは、他の人にも気づいてもらえたら嬉しいなという風に思うようになります。
これまで旅行記を書いてこなかった自分が今回執筆に挑戦したのは、一人旅の楽しさを伝えることもそうですが、自分の写真や文章が誰かの心に新しい気づきをもたらして、「この場所気になる!」というタネとなり、いつか芽が出て未来の行動を少しでも動かせたらいいなと感じたからです。
改めて考えると拙い長文にこの最後の最後まで付き合って読んでいただいたあなたには本当に感謝しかありません。一つでも気になる場所が見つかったり、新しい発見があったりしたら、僅かですが読んでくださった恩返しになるかなと思います。
いつかあなたの一人旅行記もぜひ教えてくださいね :)



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