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キャリアカウンセラーになった理由

きっかけは、ある仕事を仰せつかったことでした。

「半分は職場が、半分は人事が、社員のことを見ていて欲しい」

当時の経営トップの意向を受け、人事全員で社員との面談に取り組み始めたのです。

その時に、面談に関する技能を学び、修得しようと決めました。
ある先輩のことが浮かび、その方を真似てみようと思ったのです。

技術畑だったその方は、人事の中でも、若手エンジニアのポテンシャルを見極める、目利きとして活動をされていました。

「開発として素養があるかないか?早めに見極めて、違う仕事に就けた方が、本人にとっても会社にとってもいいだろう」

というのが、当時の方針だったようです。

その方が最も苦労し、心がけていたのは「相手の話を聴く」ことでした。

「これがね、結構難しくて、頭では理解していても、いざ、面談となると、つい、こっちが話してしまう」

今も、わたしの課題です。
サラリーマンとして「問題解決」をすることが体に染みこんでいて、反射的に、事実確認から原因分析をし、打ち手の提案へと頭が作動してしまうのです。つい。

わたしのキャリアをさかのぼると、新卒で入社してから20年間、事業部で営業や事業開発、事業企画の仕事をしていました。

それが、志なかばで挫折し、人材育成部門に異動となりました。40代前半、とても大きなキャリアチェンジでした。

その時に、「どんな専門性を身につけようか?」と悩み、1年かけてたどり着いたのがコーチングでした。

数あるコーチングスクールのなかで、アドラー心理学をベースにしたプロコーチ養成講座を選びました。MBAを学んだ時の先輩の薦めでした。

自己受容、他者信頼、他者貢献、そして、共同体感覚…
MBAの左脳的アプローチではなく、感情を含めた右脳的アプローチを体感する機会になりました。

ですので、社員との面談を仰せつかった時にも、ある程度、相手のモチベーションを上げることについては、それなりの知識とスキルを学んでいて、なんとかなるだろうという自信がありました。

ところがです。

国家資格キャリアコンサルタント養成講座に通い始め、かえって、この自信や学んでいた知識・スキルが、自分を混乱させる元凶となりました。

なかでも、「質問はしない」「どうどう巡りになっても、いい」という教えは、今も、頭の中で繰り返されるほど、強烈な印象をもって、それまでのわたしが信じていたことを打ち砕きました。

と言いますか、今となって振り返ると、学んだコーチングのスタイルに関しても、ちゃんと理解できていなかったのだと思います。

そんな中途半端な理解のまま、養成講座を修了し、学科、論述、実技試験を受けて、合格。続いて、同じ年に、2級キャリアコンサルティング技能士を受検したところ、これも合格。「もしかして、才能があるかもしれない」カンチガイ

その後、1級の壁にぶち当たります。

なぜか実技は通るものの、論述を2年づづけて落としました。

その間に、慶応大花田先生のキャリアアドバイザー養成講座(ベーシック、アドバンス)を修了。

さらには、CCAスーパーバイザー養成・認定講座まで受講するに至ります

国家資格キャリアコンサルタントが標準レベルのキャリアコンサルタントとすると、2級キャリアコンサルティング技能士は熟練レベルです。

そして、1級は、指導者レベル。

さらに、このCCA認定スーパーバイザーというのは、指導者を指導するレベルに相当します。

厚労省が1級の上の資格を設ける動きにあり、このCCA認定スーパーバイザーであれば、自動的にその資格が取得できるとも、ウワサされています。

こうしてどっぷりこの世界に漬かっています。

わたしがキャリアカウンセラーになった理由は、ちょっとしたきっかけにすぎなかったのですが、それが、人と人との縁が織りなし、今にいたります。最初に、何か特別な理由や、大きな志があったわけではありません。

Do what you love (好きなことを仕事に)

というよりも、

Love what you do

「どうすれば、自分の仕事を好きになれるのか?」を探し求めて来た感じです。

ところで、対人支援といっても、

・コーチ
・コンサルタント
・アドバイザー
・カウンセラー
・スーパーバイザー

と、これだけ異なる立ち位置があります。

コーチから出発したわたしは、最初、キャリアコーチと称していました。

そして、スーパーバイザーの認定を得た現在は、「キャリアカウンセラー」としています。

なぜ、”カウンセラー”を選んだのか。

それは、わたしの課題、「相手の話を聴く」ことにもつながるのですが、

そのあたりは、また、別の機会に。

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