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#107 メンタルヘルス・マネジメント検定(II種)を受験しました
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自己啓発を目的として、「メンタルヘルス・マネジメント検定」という検定試験を受験してきました。
本屋さんでこの検定試験の参考書をたまたま目にしたのがきっかけですが、今の時代の経営者に必要とされるであろうメンタルヘルスに関する知識がまんべんなく学べて、良い試験だったと思います。
今回は、この試験の概要や試験問題の例、学習方法、実際の受験の様子などをまとめておこうと思います。
メンタルヘルス・マネジメント検定とは
メンタルヘルス・マネジメント検定試験は、職場のメンタルヘルス対策を推進するための資格試験です。試験は3つのコースに分かれており、セルフケアコース(III種)は個人のメンタルヘルス管理、ラインケアコース(II種)は管理職向けの部下のメンタルヘルス管理、マスターコース(I種)は全体的な職場環境の改善を目指します。受験資格に制限はなく、年2回全国で実施されます。
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今回私が受験したのはラインケアコース(II種)です。職場では管理職(ライン長)を任されていることもあり、まずはこのコースを受験してみようと思いました。
受験したのは2024年11月3日(日)の第37回試験。自宅から一番近い浜松会場での受験です。受験費用は7,480円でした。
試験の詳細については、以下のWebサイトを参照下さい。
受験しようと思った理由
この試験は、国家試験でもありませんし、特に独占業務(資格取得者でなければ行っていはいけない業務)があるわけでもありません。
合格率も60%を超えており、そんなに難易度が高いというわけでもなく、きちんと勉強すれば誰でも合格できる試験だと思います。例えば、転職時に履歴書に書いても大きなアピールポイントにはならないと思われ、 あくまでスキルアップ・教育普及を目的とした試験だと思います。
私がこの試験を知ったのは、たまたま立ち寄った本屋さんでこの試験の参考書が目に止まったのがきっかけです。その参考書を立ち読みしてみたところ、これまで曖昧だったメンタルヘルス・マネジメントに関する知識がよくまとめられており、今後管理職として業務を進めるにあたり、勉強しておいたほうがよいかな、と思いました。
ちなみに、ですが、私自身も2年程前に鬱(うつ)病を発症した経験があります。
発症前に特にメンタル不調の兆候があったわけでもなく、仕事も特に忙しい状態ではなかったのですが、ある日突然、不安で夜眠れなくなり、食欲もなくなり、ひどいときには3日ほど眠れないまま過ごすこともありました。
幸い、すぐに精神科の病院にかかることができ、処方された薬を飲むことで割と早期に症状は改善したのですが、鬱のようなメンタルヘルス不調は、いつ・誰にでも起こり得る病気なんだと実感した出来事でした。
自分のチームのメンバーも同じようなことになる可能性はいつでもあると思います。そうした際にきちんと対応できるようにするためにも、この試験は受けておきたいと思いました。
受験申込から合格発表までのスケジュール
私が受験した第37回試験のスケジュールは以下のとおりでした。
受験申込: 2024年9月13日(金)~9月26日(木)
受験票発送: 10月16日(水)
試験: 11月3日(日)
Web合格発表: 12月6日(金)
合格証発送: 12月13日(金)
受験の申込みはWebから、カード決済が使えるので自宅から簡単に申し込みできます。
私は、個人で申し込みして公開会場で受験しましたが、職場で10人以上受験者がまとまれば、好きな場所・日時を指定して受験できる「団体特別試験」というものもあるようです。
試験内容
メンタルヘルス・マネジメント検定II種(ラインケアコース)の試験内容は以下の通り。
メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割:管理職としてのメンタルヘルスケアの重要性と役割について学びます。
ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識:ストレスの原因や影響、メンタルヘルスの基本的な概念を理解します。
職場環境の評価および改善の方法:職場環境がメンタルヘルスに与える影響を評価し、改善するための具体的な方法を学びます。
個々の労働者への配慮:個々の従業員のメンタルヘルスに対する配慮の方法を学びます。
労働者からの相談への対応:部下からの相談に対する適切な対応方法(話の聴き方、情報提供、助言の方法など)を習得します。
社内外資源との連携:社内外のリソースを活用してメンタルヘルスケアを推進する方法を学びます。
心の健康問題をもつ復職者への支援:メンタルヘルスの問題を抱える従業員の復職支援の方法を学びます。
試験は選択問題形式で、試験時間は2時間です。合格基準は100点満点中70点以上となっています。
管理職としての役割を果たすために、メンタルヘルスケアの知識を深めることが求められます。
私が今回勉強して特に役に立ったのは、6の「社内外資源との連携」と、7の「心の健康問題をもつ復職者への支援」のところです。「社内外資源との連携」では、社員がメンタル不調になったときに相談できる様々な施設について知ることができます。また、「心の健康問題をもつ復職者への支援」では、メンタル不調で休業せざるを得なくなった社員が職場復帰する際の望ましい手順について学ぶことできます。
どちらもこれまで知らなかったことで、大変参考になりました。
学習方法・学習時間
以下、私が学習に使った参考書です。これらをきちんと勉強すれば、合格点の70点は問題なく取れると思います。
上のテキストを一通り読んだ後、下の過去問を全問正解できるまで2-3回繰り返し解きました。
学習にかけた時間は、トータルで20時間ほど(テキストを読むのに10時間、過去問10時間)だったと思います。
受験会場と当日の様子
以下が、私が受験した浜松会場の浜松商工会議所。
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受験者は予想より多く、私が受験したII種の受験者だけで200人弱くらいはいたと思います。
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試験時間は2時間ですが、試験開始30分後から途中退出可能。私は40分くらいで全て解き終わったので、ゆっくり見直しをして、ちょうど試験開始から1時間経ったところで退出、帰宅しました。
試験結果
以下が試験結果です。78点で合格でした。
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第1問の「メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割」の点数が低いですね...
この分野では、「労働基準法」とか「労働安全衛生法」など、国が出している法律や指針の内容を正確に覚えておく必要があり、そのあたりの記憶が曖昧だったのが点数に出てしまったと思います。
一方、今回私が特に役に立ったと感じた第6問・第7問あたりはほぼ満点だったので良かったと思います。
今後について
今回の受験・学習を通して、メンタルヘルス・マネジメントに関する基本的な行動指針は身につけることができたと思います。
特に大切だと思ったのは、
常にメンバーの些細な変化に気をつける
ちょっとでも調子が悪かったらとにかく休む(自分も含めて)
何かあったら社内外のスタッフや施設を頼る
あたりでしょうか。
自分やチームメンバーになにかメンタル不調が起きた場合にも、冷静に対応できるようにしたいと思います。
中小企業診断士として
今回学んだ内容は、もちろん診断士としても重要だと感じます。
メンタル不調になる可能性があるのは大企業も中小企業も同じ。特に、社内に専門の健康管理スタッフがいることの少ない中小企業においては、社内だけではなく、社外のリソースをうまく活用してメンタルヘルスケアに対応することが求められます。
今後なにかのお仕事でご一緒させていただく中小企業の経営者の方には、会話の最後に
「ところで、私メンタルヘルスケアの資格を持っているのですが、そちらの社員さんでメンタルに問題ありそうな方っていないでしょうか?」
みたいなお声がけをしてみようと思っています。
まとめ。
(1) 2024年11月に実施された「メンタルヘルス・マネジメント検定(II種)」という試験を受験してきました。受験までに勉強した時間はおよそ20時間くらい、無事に試験に合格することができました。
(2) 「メンタルヘルス・マネジメント検定」は、国家資格でもありませんし、特に独占業務があるわけではありませんが、広く職場のメンタルヘルスケアに関する知識が学べるので、特に管理職の方には役に立つ資格だと感じます。
(3) 今後中小企業診断士として活動していくにあたっても、今回学んだ知識を活かして、コンサル先の中小企業の社長さん・社員さんのメンタルヘルスのケアにも活用していきたいと考えています。
(ここに書かれている内容はいずれも筆者の経験に基づくものではありますが、特定の会社・組織・個人を指しているものではありません。)