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兵馬俑展で学芸員さんに聞いた話メモ

京都市京セラ美術館で開催された「兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」にて、気になった点をスタッフさんに聞いたのですが、その場でわからない場合、後日学芸員さんに聞いて、電話で伝えてくれるというサービスがありました。
というわけで、気になった点を3点ほどメモして質問したら、2週間後くらいに電話がかかってきて、回答してくれました。

そもそも鎧の素材は何で出来てるのか?

キングダムとかにも出てくる秦の時代の鎧。
あれ材質なんなんだろうと質問してみました。

(回答)
・一般的には秦と漢の時代の鎧は革か金属(鉄製)
始皇帝陵には大量に石の鎧だけが埋まっていた部分があった
・石は厚みがあって、兵馬俑の鎧の肩の部分の厚みと同じ部分
・石の鎧の全体の重さ18キロで想像よりは軽量

ゲーッ、まさかの石!?
キングダム見てたら青銅とかの金属系と思ってたけど、石だったとは予想外。
というか、加工大変すぎやしませんかね…
でも、事実として、兵馬俑に大量に埋まっていたみたいだから、いっぱい作ってたんだろうなぁ…
兵馬俑だけのために作るとも思えないんで、使ってたんでしょうね…
鉄の鎧を使ってたかどうかは不明みたいです。

将軍って鎧着てなかったの?

将軍俑

兵馬俑展にあった将軍俑は、鎧着てなかったんですよね。
指揮官だから必要なかったのかなーと思いつつも、負けたら命の危険あるわけだし、着たほうがいいでしょ、と不思議に思ったので聞いてみました。

(回答)
・11体出土していて2体だけ戦服で9体は鎧を着ていた
・というわけで、全ての俑が鎧を着ていなかったわけではない
・なお髪型で将軍と判断できたらしい、かぶっているものが違う

ということで、鎧を着てる方が多数派だけど、着てない人もいたっぽい?
実際の戦場でどうだったのかはわからないみたいですね…

靴の裏に滑り止めがあったけど、どうやって作ったの?

靴の滑り止めはどうやって作ったの?

しゃがんでる俑の中には、靴の裏が見える人が居て、でこぼこな滑り止めがあったのですよ。
今の時代のゴムと違うわけで、どうやって作ったのかなーと聞いてみました。

(回答)
・当時の靴は布か革製
・麻布のような履物に糸で突起を縫ったと考えられる

ひえええ、わざわざ縫って作ってたとか大変過ぎる…
一足一足にそんなことしてたんですかねぇ…


以上、大変に興味深い話が聞けましたー!
質問してよかったー!

ほんとはもっとたくさん質問したかったですが、こんなサービスがあるのを知ったのは閉館10分前くらいでしたし、そもそも京セラ美術館でスタッフさんに質問して答えてくれると知ったのは、他の人が質問してるのを見たおかげだったんですよねー

他の展示でも同様に聞けるみたいなので、また他の特別展にいったら聞いてみようと思いますー

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