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広島4区 約半分が新選挙区へ移行。 元総務大臣、揺れる4区で勝利できるか? #92【選挙解説】


①広島4区のエリア

  • 呉市

  • 竹原市

  • 東広島市

  • 江田島市

  • 安芸郡

    • 熊野町

  • 豊田郡

②保守地域広島、区割り変更で涙を飲む調整も

4区はこれまで自民党の新谷 正義氏が議席を守り、その前は中川 秀直元官房長官とご子息の中川 俊直の選挙区でしたが、今回は4区と5区の大部分が統合され、新4区が誕生しました。その結果、自民党の新4区は5区で現職の寺田稔元総務大臣が支部長に選任され、新谷氏は比例ブロックでの処遇となったのです。
寺田稔氏は当選6回の衆議院議員でこれまで総務大臣や首相補佐官といった職を歴任してきました。また岸田総理の派閥である宏池会所属であり、池田勇人元総理を義理の父に持つ池田 行彦氏の娘と結婚し、2003年に出馬し初当選を勝ち取りました。
しかし2022年の初入閣で総務大臣に就任したものの、「辞任ドミノ」の3人目として記録され、結果的にわずか3ヶ月あまりで総務大臣を辞する形となりました。
今回の選挙では地元が新たに区割り変更により半数以上の方々が初のため、どう有権者に浸透させるかが課題でしょう。

③候補者紹介(予想される顔ぶれ)

ここで候補者を紹介いたします。なお選挙制度において公平性を記すために現職・新人・名前と年齢、所属政党を記します。
自民【現職】寺田稔候補(65歳)[6期]
維新【現職】空本誠喜候補(59歳) [2期]

④自民不祥事も野党は有力な対抗馬を擁立できず

今回の選挙において自民党の寺田稔氏は本来、新区割りであるのと報道で出た「政治とカネ」の問題によって地元選挙にも影響が出ると思いますが、なかなか野党も有力な対抗馬を擁立できてはいません。
特に立憲は候補者の擁立がまだできておらず、民主党政権の三谷 光男総理補佐官、立憲民主党候補の上野寛治広島県議会議員がいますが、未だこの選挙区に誰を擁立するかは報道されていません。
また維新の空本誠喜氏については2009年にこの4区で民主党の議員として当選しています。しかし2012年には比例復活もならず落選し、その次の選挙では体調不良により出馬辞退、その後維新の会に入党し2021年の選挙では比例復活で国政復帰を果たしました。
ただ比例復活と言っても、自民や立憲候補に次ぐ3番手である28,966票のため、旧4区を制していないかつ旧5区の有権者にはまだ浸透していないことから、有力な対抗馬とは言い切れない側面もあります。
野党候補が勝利する9:6:3の法則がありますが、共闘路線を否定している維新はいつ立憲や共産から刺客を送り込まれ、野党票の分散が起きてもおかしくはないでしょう。
果たしてこの4区は誰が勝つのか?有権者の判断に注目です。



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