![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/136803061/rectangle_large_type_2_a1c844024b0621782b1af0ac38bf6a7b.png?width=1200)
岸田総理の訪米! 支持率25%の首相は"得意の外交"で挽回できるか?
岸田首相、訪米へ
岸田総理、国賓待遇で訪米されます。
国賓待遇は2015年の安倍元総理以降、9年ぶりの外交で
特に今回の最大の注目はアメリカの上下両院で
議会演説されることですね。
かつて当時の安倍総理は新藤衆議院議員を連れて、
「日米同盟は希望の同盟」と発言されたことで有名です。
ここでこの当時の議会演説の内容の一部を抜粋させていただきます。
2015年、4月27日 安倍総理の上下両院の演説
議長、副大統領、上院議員、下院議員の皆様、ゲストと、すべての皆様、
1957年6月、日本の総理大臣としてこの演台に立った私の祖父、岸信介は、次のように述べて演説を始めました。
「日本が、世界の自由主義国と提携しているのも、民主主義の原則と理想を確信しているからであります」。
~略〜
第二次大戦メモリアル
先刻私は、第二次大戦メモリアルを訪れました。神殿を思わせる、静謐な場所でした。耳朶を打つのは、噴水の、水の砕ける音ばかり。
一角にフリーダム・ウォールというものがあって、壁面には金色の、4000個を超す星が埋め込まれている。
その星一つ、ひとつが、斃れた兵士100人分の命を表すと聞いたとき、私を戦慄が襲いました。
金色(こんじき)の星は、自由を守った代償として、誇りのシンボルに違いありません。しかしそこには、さもなければ幸福な人生を送っただろうアメリカの若者の、痛み、悲しみが宿っている。家族への愛も。
真珠湾、バターン・コレヒドール、珊瑚海…、メモリアルに刻まれた戦場の名が心をよぎり、私はアメリカの若者の、失われた夢、未来を思いました。
歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。私は深い悔悟を胸に、しばしその場に立って、黙祷を捧げました。
親愛なる、友人の皆さん、日本国と、日本国民を代表し、先の戦争に斃れた米国の人々の魂に、深い一礼を捧げます。とこしえの、哀悼を捧げます。
※最重要部分
かつての敵、今日の友
みなさま、いまギャラリーに、ローレンス・スノーデン海兵隊中将がお座りです。70年前の2月、23歳の海兵隊大尉として中隊を率い、硫黄島に上陸した方です。
近年、中将は、硫黄島で開く日米合同の慰霊祭にしばしば参加してこられました。こう、仰っています。
「硫黄島には、勝利を祝うため行ったのではない、行っているのでもない。その厳かなる目的は、双方の戦死者を追悼し、栄誉を称えることだ」。
もうおひとかた、中将の隣にいるのは、新藤義孝国会議員。かつて私の内閣で閣僚を務めた方ですが、この方のお祖父さんこそ、勇猛がいまに伝わる栗林忠道大将・硫黄島守備隊司令官でした。
これを歴史の奇跡と呼ばずして、何をそう呼ぶべきでしょう。
熾烈に戦い合った敵は、心の紐帯が結ぶ友になりました。スノーデン中将、和解の努力を尊く思います。ほんとうに、ありがとうございました。
まだ高校生だったとき、ラジオから流れてきたキャロル・キングの曲に、私は心を揺さぶられました。
「落ち込んだ時、困った時、...目を閉じて、私を思って。私は行く。あなたのもとに。たとえそれが、あなたにとっていちばん暗い、そんな夜でも、明るくするために」。
2011年3月11日、日本に、いちばん暗い夜がきました。日本の東北地方を、地震と津波、原発の事故が襲ったのです。
そして、そのときでした。米軍は、未曾有の規模で救難作戦を展開してくれました。本当にたくさんの米国人の皆さんが、東北の子供たちに、支援の手を差し伸べてくれました。
私たちには、トモダチがいました。
被災した人々と、一緒に涙を流してくれた。そしてなにものにもかえられない、大切なものを与えてくれた。
――希望、です。
米国が世界に与える最良の資産、それは、昔も、今も、将来も、希望であった、希望である、希望でなくてはなりません。
米国国民を代表する皆様。私たちの同盟を、「希望の同盟」と呼びましょう。アメリカと日本、力を合わせ、世界をもっとはるかに良い場所にしていこうではありませんか。
希望の同盟――。一緒でなら、きっとできます。
ありがとうございました。
出典:平成27年4月30日 外務省 「希望の同盟へ」
そして当時の大統領のオバマ氏もまた広島を訪問し、
安倍総理は真珠湾を訪問し、日米両国の過去を精算できた
外交であったといえます。
9年ぶりとなる首相の国賓待遇でのアメリカ訪問。岸田首相は日本時間の9日午前6時半ごろ首都ワシントンに到着したが、出迎えから「スペシャルゲスト」扱いとなった。
今回の訪米は安倍首相の時と比べ、中国との関係、
内政、イスラエルハマス、ロシアウクライナ、ミャンマー、香港、
アフガニスタンをはじめとして残念ながらいくつかの国々が
戦争状態に巻き込まれている実情があります。
その最中の訪米ということもあり、
岸田総理の訪米は安倍元首相と比べ、
高いハードルがいくつかも連なっているでしょう。
日米首脳会談
今回の訪米に際し気になったのは、岸田政権の中心のメンバーが
変わってしまったということです。
【変更点】
官房副長官:木原誠二→村井英樹
外務大臣:林芳正→上川陽子
官房長官:松野博一→林芳正
特に訪米に同行する官房副長官の村井英樹氏に注目です。
さて本題の日米首脳会談ですが、今回のメインは
やはり緊迫した安全保障環境です。
アメリカのバイデン大統領は、岸田総理大臣との首脳会談を通じて、覇権主義的な行動を強める中国を念頭に、インド太平洋地域を重視する姿勢を改めて示すとともに、安全保障分野で日本との連携を一段と強化したい考えです。
安全保障環境は刻一刻と深刻な状況です。
そのためにも2022年に防衛費をGDP比2%に増額したことで
自衛隊と在日アメリカ軍の部隊連携の強化および円滑化などで
防衛面での協力を深める方針でしょう。
そしてまた昨日、衆議院で法案が通過した「セキュリティクリアランス」
に伴い、月探査計画「アルテミス計画」を含めた宇宙分野での協力も
挙げられます。
こうした部分の連携強化となるでしょう。
「セキュリティクリアランス」
セキュリティクリアランスとは国家の機密情報に
アクセスする人間を限定化させる法律です。
特にこの法案の採決の中ですごいと個人的に感じたことは、
立憲民主党が賛成をしたことです。
立憲民主党は中道左派政党で、一部の方は共産党と同じく
極左の方もいます。当然、この法案は国家の機密情報にアクセスする人間の
権限を決めるために、政府がプライバシーに干渉する法律でもありますが、
賛成という決断を下したことはすごいといえます。
ただ「重要経済安保情報」の指定や解除のほか、
毎年、国が信頼性を確認する際の調査の運用状況を
国会に報告する等を盛り込む修正が成されたことも
追加されたことも一種の歯止めになった部分で
納得される法案だったかと思えます。
経済安全保障上、重要な情報へのアクセスを国が信頼性を確認した人に限定する「セキュリティークリアランス」制度の創設に向けた法案が衆議院本会議で賛成多数で可決されました。
「アルテミス計画」
アルテミス計画はまさに日本の協力なくして
米国は前に進めることはできません。
ispaceやトヨタ自動車がプロジェクトに参加し、
有人飛行による月面着陸で月での生活ができるか?
といったプロジェクトです。
人類が月へ行くためには、アルテミス計画の存在は不可欠です。
なお米国は2025年会計年度の連邦予算要求で
NASAのアルテミス計画に76億ドルを
拠出するだろうと言われています。
まさにホワイトハウスや連邦議会の本気度が
伺える状態です。
米国時間3月11日に発表された2025年会計年度の連邦予算要求で米航空宇宙局(NASA)に254億ドル(約3.7兆円)が割り振られたことがSpace.comで報じられている。
254億ドルの予算は、2024年会計年度で獲得した249億ドル(約3.7兆円)から2%増額されたものだ。10月1日から始まる2025年会計年度でNASAが254億ドル全額を得られる保証はない。
「在日米軍の強化」
続いて在日米軍の強化についてです。
防衛省は今国会にて統合作戦司令部の設置が
衆議院で法案が通過し、
今後起きるリスクのある台湾有事をはじめとした
有事に備えるアクションを取るために続いています。
防衛省が、令和6年度末に創設する陸海空自衛隊を一元的に指揮する常設組織の名称を「統合作戦司令部」とする方向で検討していることが15日、分かった。政府関係者が明らかにした。国家安全保障戦略など「安保3文書」の閣議決定から1年。有事に備えて平時から陸海空自衛隊の部隊を一体化する統合運用能力の強化とともに、米軍との調整の円滑化を急ぐ。
統合作戦司令部によって、陸海空の自衛隊を一元的に指揮できる常設期間の設置
に伴い、在日米軍の連携も強化するアクションが今回の声明で発表されるでしょう。
「対中戦略」
最後に対中戦略です。
習近平主席は3期目を迎え、外交も経済も変化が起きました。
特に日本としては中国に対し「建設的かつ安定的な日中関係の構築」を
目指していて、米国もまた財務長官の訪中で、緊張緩和になれば
と個人的には期待していました。
しかし台湾地域や中国の過剰生産問題等の扱いで
一致できる部分は依然として少ない実情もあります。
今回の声明で中国への言及はどのような形や文章となって
現れるかが注目です。
国賓訪問で総理が会う要人
総理の日程はまずアーリントン国立墓地への訪問
マイクロソフトのブラッド・スミス社長ら経済界大物との会談
全米商工会議所のクラーク会頭など経済界の大物との接触が
ありました。
またフィリピンのマルコス大統領とも会談される予定です。
そしてノースカロライナ州ではトヨタ自動車の建設中の
EV向け電池工場などを視察されるとのお話です。
果たしてどのような日程で今回の国賓訪問で成果が上げられるのか?
注目ですね。
一方、中国は独自外交に本格化
一方で中国共産党の最高指導部にも異例のアクションがありました。
まず台湾の前総統である国民党の馬英九氏が
習近平主席と会談される可能性が高いです。
台湾前総統、習近平国家主席と会談の可能性
【台北=羽田野主】中国との融和路線を唱え訪中している台湾の最大野党、国民党の馬英九前総統は8日、北京郊外にある盧溝橋近くの中国人民抗日戦争記念館を訪れた。台湾メディアは10日に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談する可能性があると伝えた。
台湾では総統は与党の民進党ですが、今回の立法委員選挙によって、
野党の国民党が第一党となり、国民党との関係を中国としては
求めることになるでしょう。
ここは民進党と距離がある分、国民党と接触し両岸関係の融和を見せるアクションになられるかと思います。
日米が首脳会談を行う一方で中国も独自の外交を見せているのです。
中国最高指導部(全人代委員長)、訪朝へ
昨日、私としては衝撃的なニュースを目にしました。
なんとですね、中国の最高指導部が訪朝されるとの報道です。
中国の前全人代委員長も当時、訪朝していましたが、
今回のまた全人代委員長が訪朝されるとのことですね。
今回は金委員長との会談が実現すれば、どのような声明が発表されるか
注視して参りたいと思います。
中国政府は9日、全国人民代表大会トップで中国共産党ナンバー3の趙楽際委員長が、北朝鮮を訪問すると発表しました。
今春、中仏首脳会談のためフランス訪問へ
今春、習近平氏はフランスに訪問されるそうです。
これも対米戦略の一環であり、フランスとしても米国及び中国との
間に独自外交としての立ち位置を示したい意図があるとも見えます。
中国の王毅外相とフランスのセジュルネ外相が北京で会談しました。習近平国家主席がことし春、フランスを訪問することが明らかにされ、中国としては、これをきっかけにヨーロッパ各国との関係強化も目指し、対立するアメリカをけん制するねらいとみられます。
変化する国際情勢
結局は変化する国際情勢の中で政治がどのような決断をするか?です。
もはやそれ以外に目的は一切ありません。
国民は好きな党や政治に一票を入れることはできますが、
政治家をコントロールすることも、自身が勝手に外国の要人に
会うこともできません。
ならば私たちは政治を知る!これだけで世界が変わります。
だからこそ政治に関心を持ちましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?