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イギリス労働党が掲げるマニフェストとは? 日本も二大政党制になるか?


イギリス労働党とは?

イギリス労働党は保守党とは違い、
労働者や社会的に弱い立場にある人々の権利を擁護し、
社会的平等と福祉の充実を目指す政党です。

20世紀初頭に設立されて以来、
労働者のための政策を推進し、
多くの社会改革を実現してきました。

労働党は、公共サービスの拡充や経済的公平性の確保を重要視しており、
特に国民保健サービス(NHS)教育の無償化などを強調しています。

現在の労働党党首はキア・スターマー氏であり、
中道左派軸メインの政党運営をしています。

その結果、保守党に不満を抱く方々を受け入れ、
20-30パーセントもの政党支持率をプラスし、
保守党を上回っております。

労働党の党首とは?

キア・スターマーは現在のイギリス労働党の党首であり、
元検察官の経歴を持ちます。

2024年7月4日の総選挙に向けて、
スターマー党首は特に労働者階級の家庭に生まれ育った
自身の経験を強調しています。

生い立ちとバックグラウンド

スターマー党首はイングランド南部ウェスト・サセックスで行った
選挙戦初の基調演説において、自らの生い立ちについて述べた。

サリー州の小さな村で、工場で働く父と看護師の母のもとで育ち、
労働者階級の厳しい生活を肌で感じていたことを強調。

現在の保守党が課題とされていた
「制御できないインフレがもたらす影響や、生活費の高騰に対する恐怖」
を熟知していると語り、郵便配達員の姿にさえおびえるような
苦しい状況も経験してきたと述べられました。

政策とビジョン

スターマー党首は有権者に向けて、
「党よりも国を優先させる」と約束し、労働党が経済の安定を実現し、
国の安全保障を守ると訴えた。

経済の安定、NHSの改善、新たな国境警備隊の設置など、
具体的な政策を掲げている。

特に経済の安定は保守党が続いた高インフレが
4月のインフレ率は2.3%と和らいだことを受け、
保守党は解散の要因となり、解散を選びました、

ただし以下のBBCニューズの記事を読むと、
サービス部門のインフレ率は6%弱と、依然として高止まりしている
など、完全な経済回復には至らない現状だ。

保守党はキャメロン、メイ、ジョンソン、トラス、スナクといった
首相が5名いる。

いずれもブレグジット(イギリスのEU離脱)や新型コロナウイルス、
インフレと戦ってきた保守系の首相だ。

しかしジョンソン首相のロックダウン下でのパーティー以降、
保守党の支持率は下がり続け、トラス首相が新首相に就任後は経済政策を
誤り、わずか40数日で政府を去り、現在はリシ・スナク首相となった。

ただ近年のイギリス首相の発言は波紋を呼び、肝心の保守層を維持できるか?
それが選挙戦の課題となるでしょう。

・18歳以下の兵役義務化
・不法入国者をルワンダに強制移送

特に以下のロイターのニュースを読んでほしい。

スナク英首相は、7月4日の総選挙で与党保守党が勝利した場合に18歳を対象に12カ月間の兵役または地域社会への参加活動を義務付ける考えを表明したことについて、適切な時期に「大胆な行動」を取っていると擁護した。同案には与党内を含め批判が出ている。

出典:ロイター 2024年5月28日 英首相、18歳の兵役導入案擁護 与党保守党からも批判噴出

もし岸田総理が発言すれば1日も
経過せずクビが飛ぶでしょう。

しかしスナク首相は発言されました。

もちろん党内でも波紋を呼ぶ発言です。

一方で労働党の党内では前党首のコービン氏とその政策に近い方々の
不満も鮮明となり、今回の総選挙ではどのような影響があるかも問われます。

労働党の公約

選挙戦略と公約

労働党は2023年2月に選挙公約のベースとなる5つのミッションを発表し、
スターマー党首はこれに基づく具体的な取り組みを示している。

  • Get Britain building again

  • Switch on Great British Energy

  • Get the NHS back on its feet

  • Take back our streets

  • Break down barriers to opportunity

彼は経済の安定を重視し、
インフレ率、税率、住宅ローン金利を低く抑える必要があると述べてます。

また、NHSの改善に向けて、租税回避への対処や、恒久的な住居を英国外に持つ居住者への対応を通じて得られる財源を利用することを計画している。

イギリス国民にとってはブレグジットが果たして
正しいと言えるのか?NHSについても
日本レベルの医療や保健のシステムを
整えるかどうかもかかっている。

まとめ

イギリスは十数年ぶりに政権交代の見方が強いが、
なぜ日本では自民党の逆風の中でも
野党が分散しているのか?

決してスターマー党首が生まれ持ったカリスマではないし、
閣僚経験はない。

年齢も60代男性であり、2015年から議員をやっている。

そう考えてみると、野党第一党の党首が
総理大臣になる道は本来であればあったかもしれないし、
ビジョンがあるかもしれない。

しかし日本の自民党とイギリスの保守党に
同じ影を置いたとしても、
野党が自浄作用を果たすことができるかは
両国の差は開くばかりだ。

一体、今の野党は誰のための政治であり、
誰に対し語りかけているのか?

立憲民主党と今のイギリス労働党の違いはなんだろうか?

少し考える必要はあるだろう。

次世代のために

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