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私に自信をくれた先生

★休み時間は自由帳

私は小学校に上がるタイミングで引っ越しを経験した。
私の住む田舎では、保育園のお友達のほとんどが同じ小学校に進むのが普通だったが、
私はクラスの誰のことも知らない状態だった。

1年生。
みんなは同じ保育園からのお友達と楽しそうにしている中、私はどこか馴染めなかった。
田舎の為転校生は珍しく、興味を持って話しかけて来てくれる子は沢山いたが、やはりここぞという時はみんな知っている者同士くっついてしまうので、私は自らその中に飛び込む事はできず、休み時間はひたすら自由帳に絵おかきをした。

小さい時から絵を描く事が好きだった私はただただ楽しく描いていた。
次第にそんな絵をみてくれる友達も増えていった。

★展覧会

展覧会の前になると、「1時間目から4時間目まで図工にしまーす!」という事が度々あった。
私にとっては最高の最高だった。
ただ、やはり絵を描く事が苦手な子だって当然いる。
私の作品を見て、すごーい!上手ー!と言ってくれる子もいれば、
こっそり真似している子もいた。
今でこそ、真似されたところで何も思う事はないが、小学1年生の頃の私は
どうしよう、、先生があの子の作品を褒めたら嫌だな、、なんて思っていた笑

その時の展覧会に発表する絵のお題が
「虫と自分」たしかそんな感じだった。

昆虫と自分を絵にする。その様な。

背景はみんな同じ手法で、ガーゼに綿を詰めゴムで留めて、そこに絵具を付けてポンポンと叩くやつだった。
(なんていう手法なんだろう?)

私は夕焼けにしたいなぁ!とすぐに思った。
そこから昆虫は赤トンボでしょ!

スラスラ描いた。
頭の中に構図は直ぐに思いついていたからだ。

夕焼けに赤トンボと私が飛んでいる構図。

顔は難しいし、描いて変になるのは嫌だから後ろ姿。当時髪が長かったので洋服もあまり描かなくてよかった。というか、そうした。

やはりみんなは顔の表情だったりバランスだったりに苦戦していた。

私は早くポンポンしたかったのだ。

★私の恩師

背景から入れる為、先生に見せに行った。
ポンポン部門に取りかかっていいかの確認だ。

あまりにも、そこまでの行動が早かった為、
先生は驚いていた。

「由紀子さん!もうできたの?」
と言いながら私の鉛筆画を見た。

すると、先生はふっと微笑みながら**
「ほんとうに由紀子さんはアイデアマンねぇ!」**と。
アイディアマン。

アイディアマン。かなり嬉しかった。
先生は、なぜ私がそうしたのかを全て分かってくれたからだ。

お前なんで顔かいてねーんだよぉ!
とか言っていた男子が固まっていた。
え、いいの?顔描かなくて。という心の中が
表情に出ていた。

★それから

それからだ。
絵を描く事がますます好きになっていった。
歳を重ねる毎に状況は変わるが、
描く事から完全に離れなくてよかった。

好きだとアンテナが常に立っていて、だから何かをキャッチしてくれる。

チョークアートに出会えたのも先生のおかけだ。
絵を描く事が好き=先生大好き、ありがとう。

5年ほど前に初めて個展を行った際駆けつけてくれた先生。
そんな先生も今ではかなりの高齢だ。
年老いた先生に会えたのは、絵を描くことに自信を持たせてくれて、描くことをやめなかったから。

ありがたい、愛しい先生。
先生ありがとう。

#先生
#恩師
#大好き





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