インターネットの匿名性と実名化について語る

冒頭に紹介した研究が示したように、「ネットを利用すると、人は極端な意見を持つようになる」ということはないかもしれない。しかしながら筆者の研究結果は、ネットの特性が「もともと極端な意見を持っている人の発信力を強化する」ことに繋がっていることを示唆する。そのため、ネットは議論の成立しにくい、「怖い」言論空間となってしまっている。
このような問題提起を行うと、よく「ネットの匿名性が諸悪の根元である」との指摘がなされる。しかしながら、かつてインターネット実名制を導入していた韓国の例を見てみると、必ずしもそうとはいえないことがわかる。

まず韓国におけるインターネット実名制の効果については、実証分析した論文によると、実名制の導入によって「通常の書き込み数は大幅に減少した」のだが、誹謗中傷的な書き込みの減少効果はある一定の層のとどまった。この記事では掲示板に焦点を当てている。掲示物数には統計的に有意な影響がなかったという。(主観だがそもそも匿名性にSNSなどの需要があるのではないか)

同様に、大韓民国放送通信委員会の発表でも、悪意ある書き込みの割合は13.9%から13%になったに留まったことが分かっている。結局、韓国のインターネット実名制は、表現の自由の観点から違憲であるという判決を受け、廃止された。

>表現の自由の観点から違憲、これは日本では問題すら上がってない盲点ではなかろうか。

情報の信ぴょう性についてひとつ言わせてもらうが、そもそもSNS以前にTVのNEWSさえ信じられない環境の中で何を信じればいいのかもはやわからない。政府はまず真実を国民に見せた方がいいのではないか。


引用先→https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58264?page=6

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