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#0 妊活・不妊治療

主人と同居を始めたのは、入籍して1ヶ月経った頃でした。

ちょっとした遠距離恋愛だったため、私が退職をして主人の住んでいる地域に引っ越して来ました。

同居するまでも毎週末お互いの家を行き来して、結婚式の話をしたり新居を探したりと新生活の準備をしていました。

また、結婚を機にブライダルチェックを2人で受診。

お互い妊娠に対して不安がないか確認をし、夜の生活の方は、結婚式が終わるまではちゃんと避妊をしていました。

同居も開始し、結婚式も無事終えることができてからは、本格的に妊活を始めました。

といっても、当時主人から「子供ができると2人の時間がなくなるから、そんなに急がなくてもいいんじゃないか」と言われたので、いつかできたらいいなぁ程度に考えていました。

しかし、同居して約1年経ってもなかなか妊娠の兆しはありませんでした。

そして、主人に再度お互い不妊検査をしようと提案しました。

主人は初め渋っていましたが、「あられちゃんが言うなら」と再検査を了承してくれました。

検査結果は、私は特に異常なし、主人は多少難しいところもあるけど出来なくはない、とのことでした。

それなら気長に待つか、と2人で話したのですが、そんな時不妊治療を頑張っている友人と話す機会がありました。

友人は、自分たち夫婦が不妊治療を決めた理由や治療内容を教えてくれました。

そして、不妊治療は早く始めた方がいいと話してくれました。

一刻も早く子供を授かりたかった私は、主人にその話をしました。

加えて、毎月妊娠を期待していること、それでも生理が来た時物凄く落ち込んでいること、そんな自分は子供を持っちゃいけないと言われているような気がすること、主人の子供が身籠れない自分は欠陥品なんじゃないかと思うことも話しました。

その話を聞いた主人は、「あられちゃんは欠陥品じゃない!そんなこと言わないで!」と叱りつけた上で色々考えた末「俺よりいい人が見つかるだろうから」と離婚話を出してきました。

「俺はあられちゃんの希望を叶えてあげられない、それなら他の人を見つけた方がいい」と言ってきました。

私は「何でそこまで話が飛躍するの」と彼の解決策にNoと返事しました。

だって、私は好き好んで主人と結婚したのです。

ついでに言うと、告白したのも私からです。

「私はあなたとの子供が欲しい、あなたじゃないとダメ」と答えると、主人は「わかった、ありがとう」と理解してくれました。

そして、主人を説得する形で不妊治療をすることを決め、主人も前向きに協力してくれることを約束してくれました。

最初に受診した病院は、近所にある個人経営の産婦人科で、結婚前にブライダルチェックをした病院でもありました。

その病院ではタイミング法を3回実施、結果は実を結ぶことはありませんでした。

また、3回目の結果を話しているときに、主治医から「うちはタイミング法しかできないから、本気で妊娠を考えているなら大きな設備の整っている病院に転院した方がいい」と言われました。

なので、その病院に紹介状を書いてもらい、近くの総合病院の産婦人科に転院することにしました。

総合病院では、基礎的な婦人検査とタイミング法3回、体内受精3回を実施しましたが、妊娠に至ることはありませんでした。

この辺から、不妊に対して向き合うことが辛くなってきていました。

待合室で“はたらく細胞Lady“の妊娠のお話を読んで1人ひっそり涙を流したり、このタイミングで自分の姉が3人目を妊娠していることを知らされ、さらに打ちのめされた気分になったからです。

なので、一旦不妊治療をお休みして、再開する時は不妊治療に強い病院に再び転院することを決めました。

再開した時に転院した先は、自宅から電車で通う距離にある個人経営の病院でしたが、体外受精もできるほどの設備を持っていました。

その病院では、総合病院の検査結果も利用するため、それほどの検査はしませんでしたが、診察してもらった結果、私の右の卵巣が子宮の後ろに折れているような状態だったことが発覚し、排卵しても子宮まで辿り着くのは難しい確率であると説明されました。

また、主人の方もそんなにいい状態でないらしく、結果不妊の原因はお互いに抱えていたということがはっきりしました。

その上で、タイミング法3回、体内受精3回を経て、体外受精にステップアップする決意をしました。

ここで、体内受精と体外受精を勘違いしている人のために違いを簡単に説明したいと思います。

・体内受精…採取した精子を器具を使って人為的に子宮に送り込む方法。
・体外受精…採取した精子と卵子を人為的に受精し、その受精卵を子宮に戻す方法。

体外受精で1番辛かったのは、卵子を採取する手術でした。

まず、器具を膣に突っ込まれるのが痛い。
次に、消毒が痛い。
最後に、卵子の採取が痛い。

中でも卵子の採取が1番大変で、注射器のような専用の器具で吸い取るように行います。

私の場合、左右の卵巣に卵子が10個以上育ったので、それを1つずつ吸い取ることになりました。

カメラで見る分には面白かったですが、お腹に違和感と痛みを感じますし、最後の1つが子宮から射さないと採取できなかったので、それが陣痛とはまた違って忘れられないくらい痛かったです。

採取した卵子はその後選別され、同じく主人から採取した精子を使って人為的に受精卵になりました。

そして、その中から更に戻せる受精卵が選別され、結果6個の受精卵がランク付されました。

体外受精は3回実施し、ランクの良いものから順に戻されました。

1回目は着床したものの、その後成長することはありませんでした。
2回目は着床もせず、その姿を見ることはありませんでした。
3回目でようやく着床、心拍確認もでき、順調に成長していってくれました。

3回目の受精卵が順調に成長してくれたおがけでその病院は晴れて卒業、念願の妊婦となった私は妊婦健診で再び近くの総合病院へ通うことになったのでした。


———#1につづく

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