住まいの雰囲気は家主そのもの
家を出て、家に帰るこのサイクルは、コロナ禍で大きく変化した。家に帰らなくてもそもそも家で仕事をしているから家に帰る必要が無くなったり、移動しながら仕事と生活をするから、帰る家はそこらじゅうにあったりもする。「帰る家」は人によって様々だ。
実際のところわたしは、実家に住んでいて、実家を拠点に仕事へいき、旅行に行き、海外に遊びに行っている。
ゲストハウスや、Airbnbで見つけた家に1、2週間滞在するのはよくある話。
現在わたしは家を探していて、インテリアを考える上で参考にしているのが、他の人の家だ。どんな家にしようかな〜と、昼夜PinterestやInstagramでインテリアの写真を漁っている。
旅好きなわたしは、旅から帰るといつも、旅と生活のギャップに頭を抱える。それがもし、海外見たいな家に住めば、家に変われば、旅から帰ってきてもメンタルが萎えることはないのではないか。家探しの1番の目的は、新たな部屋のテーマは、「旅人から帰国しても落ち込まない家」だ。ということで、旅の思い出を掘り返しつつ家について考えてみることにした。
旅で体感した現地の家のバリエーションの豊かさ
海外に行けば日本以上に、日本では出会わないような趣味を持った人や、コミュニティーを持つ人、価値観の違う多くの人に出会うことができる。彼らを表すものはまずファッションにあると思うけど、家もなかなかにその人を表しているのではないかと最近思う。
メルボルンの友人宅
メルボルンの友人は大きな鏡があって、天井がとても高い家にパートナーと2人で住んでいた。来客用にソファーは広げるとベッドになるものを使用し、リビングには沢山の建築の本と、日本のポストカードなどが飾られていた。かわいいキッチンに、ワインに、真っ赤な薔薇が飾られていた。
今も改修をしている100年近く経つアパルトマンに住んでいる。歴史とともに生活している雰囲気が漂う、不思議な空間だった。部屋を決める際の重要ポイントは光の差し具合だろうか。
シドニーの友人宅(シェアハウス)
シドニーに住む友人宅は、4人のシェアハウスだった。郊外の大きな物件を借りている。広々としたダイニングには、大きなソファと、ルームメイトの誕生日にそれぞれがプレゼントした置き物や花瓶が並んでいた。毎月1回ルームメイトである美術の先生がテーマに沿って絵画教室を開いてくれるのだとか。
個人の部屋はそこまで広くなかったが、共有スペースが広すぎて、海外らしさを感じた。彼らは1階建ての縦長物件に住んでいた。実際にルームメイトたちに会ったが、フレンドリーで、ファッションセンスに富んだ人たちだった。ちなみに、オーストラリアでは初めての家の中まで靴で入れる家だったんだよ!
シドニーのゲストハウス(ドミトリー)
シドニーではゲストハウスにも1週間ほどいた。
8人部屋の極狭部屋。私は2段ベットの2階。共有のシャワールームとトイレが部屋にあり、大体シャワーで水浸し。
向かいのベッドの子は繋がった電球でベッド周りをデコっていたのが印象的。みな限られたベッドとベッド下のスペースでを有効活用しているのだが、女子部屋と言っても全然綺麗じゃない。生活しているとだんだん汚くなっていくよね、、、
部屋に置かれた机がとっても可愛かった。夜中に鍵を忘れたルームメイトにドアノックされて起こされたのは良い思い出。
カンボジアの友人宅
カンボジアの友人宅に1週間ほど居候したこともある。3部屋にダイニングキッチン。自炊するより外食した方が安いし美味しい!ということでキッチンはあまり使われていない様子だった。リモートワークができるようにダイニングは仕事場仕様。大きな机とパソコンと扇風機が置いてある。日本のお菓子や、クメール語の本、観光書もあったので、私はそこにお土産のジャパンお菓子を追加した。
部屋の玄関扉を全開にして、パソコンしたのが良い思い出。ベランダでは風の影響が砂が入ってきていたのだが、まあそういう場所だから仕方ない。
さらに、アパートには警備の人がいらした。階の1番下の駐車場のようなところに大きなベッドを置いて、監視カメラを見ながら警備をしていた。w 筋トレ器具も置いてあったよ。帰るとき顔を覚えてくれていたのがとても嬉しかった!オークン!
メルボルンでのAirbnb
前置きが長くなってしまったが、Airbnbで滞在した場所の話をしよう。
海外旅行でAirbnbを初めて利用したのはオーストラリアでのこと。最初はMelbourne。
広いダイニングキッチンには、アロマキャンドルや、世界各国の置き物、ポストカード、滞在した人たちからの手紙などが飾られていた。香水やアロマキャンドルのいい香りがする部屋で、なんて贅沢なんだろうと過ごしたことをよく覚えている。バスタオルも日本のサイズとは比べ物にならないくらい大きく、またタオルラックで乾燥させることができた!
食器も装飾のある綺麗なものばかりで、ああ美しい人なんだろうなーと家主を想像したことも。(チェックインはセルフだった為)
幸運な事に、夜たまたまトイレに行くために部屋をでたタイミングで家主に会うことができた私は、とても良い部屋ですとお礼を言った。旅好きな、パワフルでおしゃれなお姉さんだったが、夜中ソファの角に腰掛けておしゃべりしたのが良い思い出。ここも集合住宅のような感じで、週末はガレッジセールが行われる。本当にフレンドリーな場所。
美しい人は美しい場所に住む、ということがよくわかった実例。
タスマニアでのAirbnb
そして、タスマニアで私は大きな家(シェアハウス!)に感動したこともある。
タスマニアの港町から少し歩いたところに家はある。家主のマダムの他に数人が暮らしていた。シェアハウスというのだろうか。
チェックインを済ませると、ファイリングされた観光パンフレット(辞書2冊分くらいの厚さ)を渡され、大きなソファでしばらくを過ごした。もし、わたしに海外におばあちゃんがいたらこんな感じなのだろうかと想像しながら・・・。
マダムが作るパンは(ホームベーカリー)とても美味しかった。羊の置物の中にバターが入っている。リンゴを丸ごと齧るのは、やっぱり海外っぽい。
長年利用している椅子や机はやはり使い心地が良い。自然と体に手にフィットするので、気づいたらウトウトしていたことも。さらに家全体には世界各国の多くの絵が飾られていた。本も沢山あった。編み物もしていた。犬もいた。なんて贅沢なのだろう。マダムはフランスにルーツがあるので、夕方には友人とフランス語で会話をしながら赤ワインを飲む。そんな光景になんだか海外らしさを感じた。
マダムは長い階段を、共有スペースを掃除機とクイックルワイパーみたいなもので掃除をしている。きっとこの家の全てがマダムのお気に入りなのだろう。
お気に入りだから大切にできる。大体そういうものだ。
愛媛(佐島)の古民家
1ヶ月ほど愛媛県にある佐島(瀬戸内)に滞在していたことがある。そこは古民家のゲストハウスで、無料で寝泊まりができる代わりに、宿業務を少しだけお手伝いするというもの。滞在中は、レモンの収穫の手伝いをしたり、近くの島に遊びに行ったり、釣りをしたりしていた。
滞在中はコロナ禍ということもあり、ありがたいことに広々と部屋を使うことができた。お手伝いのわたしは、天井に窓がある月がよく見える場所で寝泊まりしていた。目覚ましをかけなくても、なぜか自然に目が覚める、海風がよく通る、心地よい住まいだった。
管理人のみえさんが朝と夜ご飯を作ってくださるのだが、身近な野草やフルーツを使った料理が上手で、なんといってもお味噌汁が絶品だった。とっても賑やかで、ああ日本の港町って感じだ〜と思ったことを覚えている。
これ以上は思い出を思い返すと筆が止まらなくなる。とりあえずここまでに・・・。
家は家主によく似る。
色々な場所に滞在して思ったこと。それは、家は家主に似るということ。家主は家そのものといってもいいぐらいに。
日本が好きな友人の家には、日本のポストカードや手ぬぐい、抹茶などが置かれていたり、インドネシアにルーツのある友人宅は、海外だが、さらに海外を思わせるインテリアが沢山置かれていた。コーヒー好きの友人宅には、コーヒーマシーンや、こだわりの豆が置かれていて、ご馳走してくれるコーヒーがとても美味しかった。
おしゃれな人を見ると、家もお洒落だろうと想像することはないだろうか?ルーツは身なりや住まいに現れ、住まいの雰囲気は見た目に現れる。良くも悪くも・・・だ。
旅人の家は、旅から帰ってきても萎えない部屋であることが重要
とまあここまでnoteを書いてみて思うこと。旅好きなわたしは、新しい価値観を浴びまくって旅から帰ってくると落ち込むことがよくある。旅が終わってしまった悲しみを、いつもの部屋のいつもの天井を眺め感じるのだ。
寝るための場所からはそろそろ卒業したい。
いつでも旅ができるような身軽な住まいで、旅を感じる異国っぽさのある住まいに身を置きたい。今の住まいが嫌いになったわけではないので、誤解しないでいただきたい。
海外に長く住みたいわけではなく、生活に移動を挟みたいわたしは、日本に拠点が必要で、今はその拠点と仕事を作っている最中。さらに、先月シンガポールへ行ったことで「旅人の部屋」の大切さを感じ、絶賛部屋探しをしている。
それぞれにある「帰る家」。色々な価値観を持つ人がいるように、色々なタイプの部屋が、家がもっとあってもいいなと思うこの頃。
あなたはどんな家に住んでいるだろうか。
どんな部屋がお気に入りだろうか。
目的にちゃんとあった部屋だろうか。
自分の髪型を整えるかのように、住む場所も整える必要があるのではないだろうか。
ということで、今回は、住まいに無頓着だったわたしが、海外に住む友人宅や、誰かの住まいに滞在したことで、自分の住まいにも興味が出てきた話を紹介した。あなたの部屋には、部屋づくりにはどんな想いや思い出が詰まっているのだろう。以上、大好きな実家の畳の上からでした。
p.s.家も旅もどちらもしたいなんて、それは贅沢な話なのだろうか。わたしの理想とする家が出来上がるまで、noteに綴ってみることにした。(個人的に家と部屋の明確な区別がはっきりしておらず、ごちゃ混ぜのことご容赦ください)
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