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続•会話が有料化された

会話が有料化されてしばらくが経ち、段々と経緯や効果が分かってきた。

どうやら、同じ言葉なのにハラスメントと受け取られる人とそうでない人が居るのは当事者同士の会話技術の差が密接に関係しているんだとかで、セクハラ、パワハラから始まり、マタハラ、アルハラ、オカハラ、ヌーハラ、と、何でもかんでもハラスメントと名が付いて、ついにその種類が1000を超えたところで「訳の分からないハラストラブルに怯えるのは嫌だ!」と、一念発起したどっかの賢い人が、会話技術を判定するAIを開発したらしい。

有料化された今の会話は、AIが身振り手振りまでを含めた口頭(手話も含)の会話技術のレベルを判定し、受領した会話の技術レベルによって料金を支払う仕組みだ。

勿論、”会話”である以上はこちらの技術レベルに対しても料金が支払われるので、ハラスメントまがいの”ジョーク”や、下らない武勇伝を話されても、上手く対応すればお金が貰える!と、ハラスメント対処会話術を書いた本がバカ売れした。
お陰で、金を払ってまでそんな話をしたくないと発言に気をつける人が増え、ハラスメント問題は沈静化してきているらしい。

会話技術レベルが同等であればどんなに長く話し込んでも収支がバランスするから友人同士の会話は大抵の場合は実質無料になる仕組みとは言え、手を抜くと大変な事になるから、ゆるく気軽な会話はチャットアプリを使用するのが主流になり、口頭での会話はこれまでの 《誰とでも当たり前に気兼ねなく出来るもの》から、《気合を入れて本気でぶつかり合うもの》に変わった。

ビジネスマンなどの間では、自分より技術の高い人との会話は自分の会話技術アップにもつながる新しい自己投資のとして受け入れられつつあるらしい。
一方で、お金が無くて技術レベルの高い人と話せないとか、節約やリスク回避の為に口頭の会話をやめた人もいて、貧富の差による知識•技術の分断も起こり始めている。
貧乏人は喋る権利もないのか!会話有料化撤廃を求めます!なんていうネットデモも定期的に行われているが、文字通り”声の力”が増した今、文字だけで何のリスクも負わない抗議に耳を傾ける人なんていない。

さて。ここで気になるのが、1日あたりどのくらいの会話料が必要か?だと思う。
私の会話技術レベルはごくごく一般的。
もしチャットアプリを使わずに1日過ごすとすると…

無   料   !!!!!

そう、ぼっちは会話をする相手が居ないので会話料も掛からないのだ。
どうだ羨ましいだろ…ウッ。゜(´∩ω∩`)゜。

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