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うるうるうるう

今年は閏年なので閏日2月29日があります。
これを「1日得した」と考えるのか「1日損した」と考えるのか、人それぞれであると思います。

そもそもの話、何で閏日があるのか?ということになると、調整のためであるということになります。
地球は太陽の周りをぐるぐると公転しており、この1周のおよそ365日が1年とされています。
およそ365日としたように、微妙な「余り」が発生します。
「余り」が積み重なると、段々と季節にズレが生じてしまうこととなり、このズレを生じないように調整するのが閏日というわけです。

この「閏日」を挿入する年が「閏年」になるのですが、閏年の条件は次の3つとなります。

1.西暦年が4で割り切れる年は(原則として)閏年。
2.ただし、西暦年が100で割り切れる年は(原則として)平年。
3.ただし、西暦年が400で割り切れる年は必ず閏年。

単純に西暦年が4で割り切れる年でないのが、誤差調整の妙ですね。
この条件を決めた人たち、凄いですよね。

このように、調整というものはとても大切なものなのですが、社会の中では軽んじられている感が否めません。
なんだかんだで、いろいろな物事が円滑に進むのは様々な調整があってこそなのですが、なかなか調整役を買って出る人は少ないのではないのかなと、私個人は思います。
調整って大変な割に、結果からは中々に見えにくい部分ですからね。
しかも調整と一言で言っても、様々な調整が存在しているわけで、本当にこういったことに尽力されている方には頭が下がります。

私自身、調整はあまり得意ではないのですが、調整を担わなければならないタイミングというものが、往々にしてあります。
微妙にズレが生じてしまっているものを、うまく当てはめ直すことによって、円滑に動くようにする。そう言う意味ではパズルみたいなものですね。
そういう意味では、得意ではないですが好きな分野のひとつかもしれません。なんだかんだでパズル的な要素がある物事は好きなので。

なんていうことを閏日である今日、2月29日に考えたりしているのでした。
そういえば余談ですが、同じ「閏」を冠されている「閏日」と「閏秒」ですが、似通った名前をつけられているだけで、全く別のものを調整しているんですよね。
閏日が太陽を公転する周期の誤差修正の為にあるのに対して、閏秒は地球自転から導き出される時刻(天文時)と原子時計による時刻(原子時)との間に発生するズレの修正の為にあります。
閏日が先に記したような条件で定常的に挿入されるのに対して、閏秒は誤差が閾値を超えることになるタイミングで入れるかどうかの協議が行われて、挿入の是非が決まります。つまり不定期に挿入されます。
こういった点からも、閏秒はコンピュータシステムに対して影響を与えるリスクがあることから、閏秒は2035年までに実質的に廃止されるということです。
天文時と原子時との誤差を±0.9秒に収める運用がされてきたわけですが、前述のようなリスクや調整の手間が大きい為、誤差が±0.9秒を超えても問題ないっしょ!ということになったようです。
やはり、調整というものは大変なものです。

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