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【限界音ゲーマー】おめでとうと言われてガチギレする音ゲーマー

ごきげんよう。しばらく音ゲーから離れていたのですが、最近また戻ってきまして、色々と昔話を思い出したのでここに書きます。

限界音ゲーマーはどのようにして誕生したのか

2018年にスマホで音ゲーを始めた私は、なんの基礎もノウハウもなかったので、上達することに必死でした。

幸いといってよいのかはわかりませんが、練習量が多かったため、そこそこのペースで上達したと自覚しています。

ところが、なぜ上達し、なぜ自分が音ゲーをできているのかが全く分からなかったのです。ですから、ある日自分の実力が急に無くなってもおかしくないという恐怖を常に感じながら練習を続けていました。

この恐怖を克服するために、オカルト的なセオリーが自分の中で組み立てられます。

例えば、絶対に曲の途中でリタイアしない、どんなにミスを出したとしてもノーミスの心づもりで最後まで通す、など、効果があるのかは諸説ある根性論思考が身につきます。

最悪なのが、中途半端に上手になってしまったせいで、ライバルとして認識する人たちが習熟した音ゲーマーとなったことです。

ライバルが同じ初心者から経験者に変わったことで、経験年数の差が生じるようになりました。そうすると、同じ時間軸を生きている彼らを追い越さなければいけません。すでにknow-howを知っている彼らを相手に、どのようにして1プレイ当たりの得られる経験値を増やさなければならないかということを必死に考えていました。

さて、こうして意識がどんどん高くなった人間は、目標も高くなっていきます。

歯を見せるな

意識が高い人間は、どんなに良いリザルトを出したとしても、絶対に喜びません。

音ゲーにおいて喜びという感情は、実現困難であると想定していたスコアを実現できた、というプロセスによって生まれると推察することができるでしょう。

仮にそのスコアにミスがあるとするなら、よりミスを減らさなければと慎むべきであり、全く持って喜ぶ場面ではなくなります。仮にそのスコアが理論値だとしても、一度理論値を出した程度で喜ぶということは、二度目は出せないことの肯定になります。決して喜ぶべき場面ではありません。

当然いくら心構えをしたとして、人間ですから喜びという感情は芽生えます。しかし、ガッツポーズをしない、リザルトを見て全く嬉しくないと思うなど、涙をこらえるように必死にその感情を抑え込みました。

不思議なもので、だんだんと喜びという感情は極小となりました。

余談ですが、このような人間がどうなるかというと、「癖」とか「下埋め」などの言葉を使って練習を避ける人間がとてつもなく嫌いになります。あとは「才能」など。

単にできないだけなのに癖という言葉を使って練習から逃げるな!!下埋め自力上げという言葉を使ってできない高難易度曲から逃げるな!!!!才能の差を意識するほど練習してないくせに才能という言葉を口にするな!!!!!!

など、最高に拗らせてきます。別に対して上手だったわけでもないんですけどね。


事件

そんな感じで限界音ゲーマーをやっていたある日、友人から協力プレイを誘われました。一緒に練習をしたいとのことです。

同曲を連奏して良いとのことだったので、一人よりも二人と思い、快諾しました。

2時間ほどでしょうか。目的の曲をALL PERFECTし、その曲でもらえる最大のレーティングを獲得しました。

この時、信じられない言葉を彼からかけられました。

「おめでとうございます!」

私は頭が真っ白になりました。

この文脈で使われるおめでとうという言葉の意味は、実現困難な事柄を達成した際、それを祝うために使う言葉であると私は認識しています。

つまり、彼は私がALL PERFECTを出すことが実現困難だと思っていたと確認できます。

私の頭の中には怒りしかありませんでした。なぜ当然出る、出さなければならないALL PERFECTにおめでとうと言われなければならないのか。こんな簡単な曲におめでとうということは、私を煽りたいのか??売られた喧嘩をどのように私は買えばよいのか??

彼に対する怒りと同じくらい、自分に対する怒りも存在していました。

簡単な曲に二時間もかけてしまったせいで、彼から実現困難だと認識されてしまった自身の弱さに対するものです。

巨大すぎる二つの感情が頂点に達した結果、

唯一私が発することのできた言葉は、「あっ….う….」でした。

仮に対面していたら手が出ていたところでしたが、インターネット越しであること、陰キャ過ぎて人に怒りをどのようにぶつけて良いのかわからないことから、友人を一人失わずに済むことができました。

文字に起こすと、たいして面白い話ではないですが、ゆるふわに音ゲーを遊んでいる今からすると、昔は限界音ゲーマーだったなぁと、感じたお話です。

みんなも音ゲーを楽しんでね、

以上。

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