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147. どこでブレイクスルーが起きるかなんて誰にもわからない、という話

皆さんこんにちは!三浦優希です。

今日は、最近改めて感じたマインドセットの重要性についてお話をしたいと思います。

今日のテーマは「どこでブレイクスルーが起きるかわからない」ということです。

こちらも、FiNANCiEでお話させていただいた内容を基に作成しています。ぜひコミュニティに参加してみてくださいね。


それでは始めましょう。

よろしくお願いいします!

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アメリカ6年目にして初めて経験したこと

今シーズン、僕はアメリカに来てから初めて、良いスタートを切ることができていると思っています。

もちろん、まだまだ自分の実力やスタッツに満足はいかないし、もっともっと上を目指していることに変わりはないですが、アメリカに来て6年目となる今シーズンで初めて、いわゆる「活躍できる状態」を経験しています。

アメリカに初めて来た当時20歳のころの一年間や、その後の大学での4年間は、正直苦労そのものだったと思います。本当に、辛い時期の方が長かった。

試合に出れないこと、ポイントできないこと、そもそもベンチに入れないこと、などなど、自分の理想とあまりにもかけ離れた時間を長く過ごしていて、その度に「このままじゃダメなのに!こんなところでつまづいている場合じゃないのに!なんで活躍できないんだ!」と焦る気持ちを常に持っていました。

大学に進学した理由、というより、チェコからアメリカに来た一番大きな理由は「NHLに行くため」です。そんな大きな目標を持っている自分が、その何個も前のステップで苦しんでいるという現実から、何度も目をそむけたくなりました。

「このままじゃ、NHLはおろか、傘下のプロチームに入るのも難しいんじゃないか」と、結果が出せないときは不安な気持ちになることが多かったです。

結果が出せないときの思考法

よく僕はいろんな方から、結果が出せない時にどのようなことを考えているか、を聞かれることが多いです。

過去に、「結果が出せないときの頭の中」という記事で、実際に自分が全く活躍できずにめちゃくちゃ苦しんでいた時の記録を書いたこともあります。

僕に対して「どうしたら結果が出せるか」、「どうやったらコーチから評価してもらえるか」、「どうしたら上に行けるか」等の質問をしてくる人の多くはおそらく、僕からなにか「具体的な答え」を聞けることを想定しているのだろうとは思うのですが、そんなものは正直どこにもありません。

一人一人置かれている環境も違うし、必要とされる能力も違うし、戦うべき敵も違うし、何より、「これさえやれば全てがうまくいく」なんて魔法はスポーツ界にはどこにもないからです。

そんな僕でも、これまでの自分自身の経験から、一つだけは確実にいえることがあります。

それは、「苦しい時間こそもがき続けるのみ」ということです。

これこそが、最もシンプルな答えです。

苦労している時間は、とにかくもがき続けるしかないです。「溺れるものは藁をも掴む」ではないですが、どんな方法であれ、どんな場所であれ、自分がそのつらい状況を抜け出すために、ひたすら手を動かし続けるしかないと僕は思ってます。

もがき続ける、をもう少し具体的にいうとすれば、

「自分のコントロールできる範囲内の全てを、最大限の努力で毎日やり続ける」

でしょうか。とにかく、常に勝負を挑み続けるということです。

そして、それと同時に、「いつかこの状況を抜ける日が来る」と自分を信じ続けられるかどうかがもう一つの大切なポイントです。

ちなみに、終わりの見えない戦いに向き合い続けることは、とても大変なことです。先が見えないということは、「あと~日間頑張れば報われるよ」と教えてくれる人がいないことを意味します。

今日明日さえがんばれば何かが変わるわけではありません。もしかしたら、1か月、1年間頑張り続けたとしても、状況は好転しない可能性すらあります。

でも!自分が戦い続ける限りは、ブレイクスルーが起きる可能性は0%には絶対になりません。1%かもしれないし、もしかしたら0.1%かもしれないけど、絶対に0にはならない。

その可能性が0になる瞬間は、誰にとっても同じで、「自分自身が終わりを認めたとき」です。そこに他人からの評価や物差しは存在しないと僕は思っています。

ここが挑戦のみそというか、ずるいところというか、腹立たしいところというか、醍醐味というか...要は面白いところだと僕は思ってます。絶妙に「自分次第」のシステムになっているんですよね。自分自身があきらめない限り、挑戦は続きます。

海外挑戦に至っては、基本的にこの「自分との戦い」に何度も直面することになるので「その人自身の純粋なタフさ」はある程度必要になるのかなぁと思ってます。

NHLでプレイしたチームメイトの話

ちょうど今日、練習の時にチームメイトから面白い話を聞きました。

今日僕が話した彼は、NCAAの大学で4年間プレイした直後、世界最高峰NHLに10試合出場した経験を持っています。その後はNHLの2軍やドイツトップリーグでプレイしたのち、現在僕と同じチームで過ごしています。(彼は1996年生まれの僕と同い年の選手です。)

NHLでプレイしたこともあるほどの選手ですから、練習でも彼のスキルレベルの高さはとっても目立ちます。僕自身、彼からたくさんのことを学んでいます。(現在彼は怪我の為、戦線離脱中)

さて、そんな彼に僕は一つの質問をしました。それは「大学で4年間フルにプレイしたの?」というものです。

なぜこんなことを聞いたのかというと、NCAAで活躍すれば、卒業を待たずにプロ転向することも可能だからです。いわゆるトップ選手の多くはその選択を取ることも多かったので、彼に聞いた次第でした。

すると彼はこんなことを言いました。

「僕は4年間大学でフルにプレイしたよ、優希。正直なことを言うと、プロになれるなんて全く思ってなくて、大学2年目くらいまでは卒業したら本気でビジネスマンになるつもりでいたんだ。」

僕は思わず「WHAT!!??」丸出しでした。

大学の途中までプロになる気はなかった選手が、大学卒業したしたときにはNHLの舞台に立っているんです。「なんて面白い世界なんだ!」と率直に感じました。

まあ、彼の大学時代のスタッツを見ると、僕からすれば1年目からバリバリ活躍していたので、「全然プロでやれるだけの実力あったよ君」と言いたくなる気持ちも少しありましたが。笑

いずれにしても本人がそう考えていたことは本当のことです。

今日聞いたこの話は、自分を励ましてくれるエピソードの一つとなりました。

プロになってからの変化

僕は、今シーズンから初めて北米プロリーグに挑戦しています。記事執筆現在、12試合を終えて6ゴール4アシストという成績です。先ほども言ったように、この結果には全く満足していませんが、正直なところ、プロリーグに入ってここまで試合にたくさん使ってもらえるとは思っていませんでした。

現在僕のプレイするECHLはセット数が3つまで(通常は4セット)と決められており、そもそものチームメンバー数が少ないため、毎試合20分以上試合に出ることができています。

また、これまで、なかなかスペシャルプレー(数的有利)な場面での起用をしてもらえることはありませんでしたが、今のチームではコンスタントに使ってもらえています。

また、新設チームということもあり、言ってしまえば僕らはまだまだそこまで強いチームではありません。これも僕にとっては、プラスに作用しています。毎試合が格上との対戦になるので、そこには上手くなれるチャンスしかありません。

全てにおいて、本当にありがたいことばかりです。

ただ、この環境を掴み取ったのは、間違いなく、これまで自分が一度も諦めなかったからに他ならないと思います。何度もダメージを食らいながらも、僕は一度たりとも、諦めませんでした。

これまで、思い通りにいかないことがあまりにも多すぎました。僕のことを前からフォローアップしてくださっている人はよく分かることかもしれませんね。失敗している時間の方が圧倒的に長いです。

そんな僕でも、今このような経験をすることができています。平凡な僕が体験しているこの事実こそ、「あきらめなければ誰にでもブレイクスルーが起きるチャンスはある」ことの証明になると思っています。

もちろん先ほども言ったように、まだまだ自分のパフォーマンスに満足することはありません。それに、長いシーズンになるので、この先色々なアップダウンが予想されます。

大事なのは、調子が悪くなったりポイントがつかなくなった時に、どれだけ自分のマインドと”Stick”(付き合い続けることが)できるかです。

これまでの苦労や辛い経験は、間違いなく未来の僕を助けてくれると思います。だからこそ、「無駄な時間なんてなかった」と胸を張って言えます。

今、苦しい思いをしている人も、一年後、三年後には全く新しい自分に出会えているかもしれません。綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、マジで、この先何が起きるかはわかりません。

特に、環境が変わったタイミングは変化のねらい目です。

挑戦は決して甘いものではないけど、だからこそ、やりがいがあります。

これからも、初めて海外に出たときのことや、初めてアメリカに足を踏み入れた当時の気持ちを忘れずに、真摯にチャレンジし続けたいと思います!

皆さんからに日頃の温かい応援に心から感謝します。

どうもありがとう!

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

三浦優希

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