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土地ごと好きになる

生きてる中で幾度か、魂が震えるほどに喜ぶ土地に出会ってしまうことがある。

初めてなのに初めてじゃないって言い切れる、断片的に繋がるいつか見た夢の記憶の点と点。

誰かと一緒に過ごしていても孤独を感じることさえある日常から、ここだけはずっといていいよと、たったひとつの居場所を分け与えてもらえたような安心感で包まれるような場所。

そんな時私は、もうずっと前から必ずここに来ることが約束されていたかのような錯覚を覚える。

ああ、

久しぶりやなこの感覚…。

そんな場所にまた出会ってしまった。

そこは私の好きな人が生まれ育った町にある。

不思議なのは、その人と向き合うことになる少し前に、その土地に赴くきっかけが訪れていることにある。

私は、その土地が放つ空気や水蒸気や生き物たちの細胞などから創造される、目に見えない微粒子は、そこに住まう人々の肉体周りに浮遊し漂っている気がしている。

そしてそれらが、あまりに心地よく私の周波数と共鳴した時、私とその人を強く引き合わせてくれているのではないかなどと思いを巡らせる。

やがて私はその人に惹かれてやまなくなり、またその地を訪れる度に、ますます魂が震えるほどに喜ぶ場所になる。

私はいつも、土地ごと人を好きになる。



お読みいただきありがとうございます。 感情から湧き立つ陰と陽を解き放つ場を作りたくてnoteを始めてみました。試行錯誤の拙い文章ですが、わたしの綴る言葉のかけらが、どなたかの陰と陽にも寄り添うことがありましたらそれは幸いです。どうぞよろしくお願いいたします🌳