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トリイソースさん訪問|お気に入りの調味料のこと。

旅の初日は、浜松のトリイソースさん訪問でスタート!
トリイソース、ご存知でしょうか?
ソースには珍しく、食品添加物が入っていません。

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トリイソース三代目の鳥居 大資さんとは、今年1月に小豆島ヤマロク醤油さんの木桶サミットでお目にかかりました。
以前より愛用していて、いつか見学させていただきたいな、と思っていたメーカーさんだったので、びっくり!
ヤマロク醤油さんの木桶作りには、ここ数年参加しているのですが、醤油蔵、酒蔵の方が大半で、まさかソース屋さんが来ているとは思わなくて。
でもトリイソースさんには、参加すべき理由があったのです。
それは「木桶を使ってソースを熟成させている」ということ。

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〈ウスターソースは木桶の中で熟成されます〉

今回は渥美半島に向かうことが決まって、浜松にも行けるかも、と思い立ちご連絡したところ、幸運にも見学させていただけることになったのでした。
お忙しい中、ご対応下さった鳥居さんに感謝です。

トリイソースさんの特長は、なんと言っても厳選した材料を用いて無添加で作っているということ。木桶で熟成させているということ。
加工食品を買うときは必ず原材料をチェックしますが、添加物が入っているものって本当に多いのです。全てを否定するつもりはありませんが、やっぱりできれば余計なものが入ってない方がウレシイ。
そして木桶作り応援団としては、木桶で熟成させるソースなんて、最高ですもの!

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〈写真は代々使われてきた木桶。現役を引退して、何かに活用できないか検討中〉

家業を継ぐにあたって、食品添加物を使わない商品作りに取り組んだ鳥居さん。現在ではウスターソースをはじめ9商品が完全無添加になっているとのこと。

野菜は国産100%。なるべく地元の良いものをと心がけているそう。製造現場を見学させていただきましたが、きれいに整理整頓されてピカピカ。

トマトや玉ねぎ、人参など、ゴロゴロと大ぶりにカットした野菜がゆっくりと煮込まれて、それを従業員の方がひしゃくですくって、石臼のようなマシンに入れ、すりつぶして、なめらかなピュレに。

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〈手前の大きな鍋でじんわり時間をかけて野菜に火を入れます。ハンドルで向きを変えられるので、女性でも大丈夫〉

香辛料も、パウダーを用いるメーカーが多い中、トリイさんはホールのまま使っているそうです。ホールだと量もたくさん必要になりますが、その方がマイルドに仕上がるから、と。

今回はガラス越しに見せていただいたのですが、外までいい香りが!
このピュレがあれば、煮込み料理が絶対美味しくなる……いやいやこれだけできっと絶品スープが!
思わず売ってください、とお願いしちゃいました。

このピュレに、昆布と鰹節のだし、砂糖(粗糖)や塩、自家醸造のお酢などが加わって、木桶で熟成させて、ウスターソースが完成するというわけ。

元々使われていたのは大きな桶でしたが、木桶サミットの際にヤマロク山本さんとも相談し、小さめの桶がいいだろうということになり、早速、大阪・堺の藤井製桶所さんに注文されたとのこと。
日東醸造さんの白たまりと同じく、下部に口をつけた特別仕様の木桶。

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木桶を小さくしたことで、桶にソースを入れても重さは1t程度となり、フォークリフトでも運べ、管理もしやすく、人気商品であるドロソース「桶底のちから」も分離しやすくなったとか。

そうそう、今回追加で頼んだ新しい木桶2本、鳥居さん自ら大阪まで受け取りに行くそうです!

まろやかなスパイスの風味、じんわりと感じる野菜やだしの旨み。
トリイさんのウスターソースは言うなれば、お料理に「寄り添う」おいしさですね。「支配しない」おいしさ。
「ソースをかけると全部ソース味になる」などとよく言いますが、トリイさんのソースは暴力的じゃないのです。
だしが入ってるせいか、和食、日本の食卓にもよく合います。

ちょうどジンジャーシロップ用の生姜をお掃除している従業員さんがいらしたのですが、包丁を持って、なんとも丁寧な手作業なんです。

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またお会いする従業員の方が皆さんにこやかで感じがよくて、いい会社だなあと。
社長の鳥居さんも、穏やかな語り口ですが、熱いパッションを感じるナイスガイ。

丁寧で真面目な商品作り、実際に現場を見せていただいて、お話を聞いて、ますますファンになりました。

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直売所では、オリジナルブレンドのソースも作ることができます!

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全国に地元のソースがあって、皆さんご贔屓もあることと思います。
私は浜松の出身でもなく、もちろんトリイさんの回し者でもありませんが、こちらのソース、おすすめします!

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