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エッセイ*しあわせは、ごはんが連れてきてくれる

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思い出はいつも食べ物と一緒に蘇る。あの人と食べたごはん。旅先で初めて出会った味。一目惚れした器。また行きたいお店。 そんな食まわりのあれこれの、ひそやかなつぶやき。
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2020年10月の記事一覧

オリーブの収穫のお手伝いに|小豆島への旅。

週末、小豆島に行ってきました。 8年ほど前から、毎年、小豆島に行くようになりました。 最近は年に2回ほど。 秋は、オリーブの収穫のお手伝いに。 お伺いするのは、高尾農園さん。 ほぼひとりで農園を切り盛りされている高尾さん。 農業サークルの大学生たちが大勢でやってきて、草刈りや収穫を手伝っていて、わいわいとそれはそれは賑やかだったのです。それが高尾農園さんの名物でもあったのですが、今年はコロナの影響で、サークルとしての活動が不可能に。 学生さんが来れないとなると今年の収穫、大

バトンをつなぐ旅。

10月ももう後半。 夫は当たり前のように毎日出勤するようになり、私もぼちぼち仕事が動き出して、外出する機会も増え、少しずつ以前のような生活に戻りつつあります。 いや、本当はまだ完全には戻っていないのだけれど、よくなっていくんじゃないか、と感じられることが、うれしいんだろうな。 そんな気持ちになれた大きなきっかけが、9月の旅だったように思う。 会いに行く旅、と書いたのだけれど、どこに行くか、よりも誰に会うか、が重要だった。 料理学校時代の同級生や、親戚、両親もそうなのだけ

ぷりぷりのしゅうまい、蒸し上がりました。

日曜日、みなさま、ゆっくり過ごされましたか? もっと雨が降るのかな、と思っていましたが、東京は少し青空が見えたりもして、私もここぞ、とばかりお洗濯など。 夕方からは、オンラインレッスンでした。 週末の希望が多く、最近は日曜日の夕方から1時間半、zoomで開催しています。 今回は2011年に開催した「やさしい味の、おうち中華」のリメイクレッスン! やさしい味ってなんぞや?と思いますよね。これは無化調で、ということ。 ○○スープの素などを使わないで旨みを出すように工夫しています

続)水害支援レシピ、寄付のご報告です。

東京は秋晴れの気持ちよいお天気です。 隣家の金木犀の花は、もうすっかり散ってしまって、いくら鼻をクンクンさせても、あの甘い香りは感じられなくなってしまいましたが、これはまた来年のお楽しみですね。 日々いろいろな事があって、忘れがちになってしまいますが、7月の豪雨から3ヶ月が経ちました。 あの時、私にも何かできないか、と迷いつつ初めて書いたnoteの有料記事。 トップ記事に固定しているので、ご覧いただいた方も多いと思います。 私のレシピを500円で買っていただいて、その売り

熱々のオーブン料理が食べたい!|イタリアーンな茄子がやってきたので、ムサカなど。

このところ雨続きの東京。 金曜日は、お仕事で日本橋に出かけたのですが、冬のコートやマフラーを身につけている人もいてびっくり。 急に寒くなったものの、我が家は季節外れの洋服はクリーニングに出してそのまま保管してもらっているので、コートやセーター類が……と案じていたら、今日、大きな箱で届きました。ほ。 明日は、この入れ替えをせねば。 ぐっと寒くなったので、お料理も温かいものを食べたくなるのが人情というもの。 ちょうど、カプリスナスなるイタリアっぽいお茄子を手に入れたので、イタリ

無花果と九条葱のパスタ|いちじく、変身の行方を追う。

今年は、予想もつかないことばかりで、何が「普通」なのかよくわからなくなってしまうことも多くて。 でも、去年と同じように金木犀は甘やかな香りを漂わせ、無花果はぽってりとした実をつけ、着実に季節が変わっていることを私たちに教えてくれる。 とても優しいやり方で。 大好きな無花果、八百屋さんやスーパーで買うときは、1パックずつ。いたみやすい繊細な果実だから、少しずつ買う。 出始めの頃は、そのまま。甘くないものは、サラダにしちゃう。 9月の半ばぐらいになると、富士宮の無花果農家さん

バターたっぷりの無花果のケイクを焼く。

毎年のようにお伺いしていた、能登のお父さん・お母さんと慕う方より、無花果を送っていただきました。 親戚が育てていた「世界一」という品種を分けてもらって、挿し木をして増やして、70本もあるそうです。 毎日のように実がなって、せっせと収穫しているので、送るね、って。 限界集落を活性化する、という地元自治体のプロジェクトに声をかけていただいたのが2011年だったかと。 翌年には春夏秋冬、季節を変えて訪問し、山菜を採ったり、稲刈りを体験したり、蕎麦打ちをしたり。地元の農家さんやお寺

キッチンつきの宿が好き。

なかなか進んでいませんが、旅の記録の続き。 旅館玉川のご主人に、周辺のおすすめスポットを聞いたところ「フェリーに乗って伊勢神宮どうですか?」とのお言葉。 伊勢神宮なんて当初考えていなかったのですが、陸路だとぐるっと回らないといけないところ、フェリー乗れば意外に近い。 楽しそう!船も好き!よし、フェリーでお伊勢さん行っちゃおう! お天気の心配もあったのですが、いいお天気になりました。 フェリーの時間まで、道の駅や地元のスーパーに。 スーパーあつみ、都会のスーパーに負けない品

誰かを思って、まあるいパンを焼く。

今日から10月。 窓を開けると、ふわあといい香りが。 隣のお庭の金木犀でした。 大きな木なのです。 借景ならぬ、借香? うれしいお届けもの。 一気に旅の記録を書いてしまいたい、と思いつつ、今日は朝からパン焼きでした。 先日、旅の途中に急に思い立って、桑名の叔母の家に立ち寄ったのです。 年賀状のやり取りはしているものの、お引越し後の今の家には行ったことがなく、住所を頼りに、この辺りに違いない、と車でグルグル。 表札をチェックしつつ……かなり怪しいですよね。 ここに違いない、