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中年クライシス

私が「中年クライシス」という言葉を知ったのは、20歳前後だ。ユング派心理学者の河合隼雄の書籍で読んだ。思春期じゃなくて、思秋期、とも言うらしいんだけど、中年になると突如「自分このままでいいのか」と思いはじめて突拍子もないことをしだす、という内容だったように思う。

それを私は20歳のときに「中年期にそんなのもあるのか」と思いつつ読んでた記憶があるんだが、あっという間に20年経ってしまった。私、今、思秋期じゃん。更年期障害が近くなってくる年頃でもあって、体調が微妙に悪いとまず家族からも医者からも更年期障害を疑われ、自分も疑う、みたいになる。肩こり酷くても疑うー💦最近、肩こりが酷すぎて命の母を飲んでたんだけど、自分と同年代女性が広くこの年頃になると命の母を飲み始めてて、自分と同じように更年期障害と疑ってるのだろう、みたいな気になる。みんな命の母、というのもなにやらよくわからない連帯感がある。それしか更年期の漢方薬はないのか。

更年期障害と中年クライシス、ちょうど同時期だ。男性にも意外とあるらしい。10代半ばからの大人の人間として完成する周辺の、体調や心理面の不安定さを思春期と呼び、同じように、そろそろ死ぬ準備を体がしだすよ、みたいな時期に、体調やホルモンの変化とともに思秋期も来るんだな。そう思うと感慨深い。人間は寿命が延びすぎたのだ。100年前ならば思秋期あたりにだいたい死んでいた。当時の平均寿命は40代なので。

子供が小さいからまだ死ねないし働くつもりなんだけど、気分だけはもうだいぶ老い支度なかんじになってきてる。むしろ人生の冬の準備に入っている。冬支度で老い支度だ。ガーデニングと家庭菜園と韓ドラの日々にしたい。もう今の時点であんまり変わらないけど。住居を一階にうつして、足腰弱っても不便なくリフォームして、旦那とのんびりリタイアメント夫婦みたいに過ごしたい。

とか思ってんだけど、なんだかんだいって働けるうちは働いてんだろうなあー。そんな気がする。うっかり長生きしても大変なんだろうね。人間。アンチエイジングとかよりも、長生きリスクのほうが気になるわい。


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