PTAやってるんですけどさ。いろいろ考えさせられることが多い。
すごい傲慢に聞こえるかもしれないんだが、PTA役員に関して、
私が出来なければ他の誰が出来るのだろう?
と思うことが多い。そう思いながらPTAをやっている。
そんなすごいことをやっているのか、と思われるだろうが、それは違う。やってるのはWordとExcelを使える事務員さんと同レベルの技術だと思う。私は元営業事務&秘書課卒なので、その辺は出来るのだ。そういう問題ではない。
時間のやりくりと仕事との兼ね合い的に、普通のひとは無理。
私はPTA役員的に大変条件が良い人材だ。だから話が来たときに引き受けたのだ。
1.パソコンが事務員程度に使える。
2.家が学校のすぐ近く。
3.仕事が自営業
4.多少仕事をする時間が減ってもなんとかなる
5.子供がひとりで帰宅し鍵を開けて家で待っていることができる。
6.夕飯が作れなくても不都合がない=外食OK
などなど。
特に仕事が自営業なことが大変大きい。PTAは多い時は週に2.3回学校に出なければならない。午後だいたい潰れる。普通の正社員がその頻度では休めないし、休んだらクビだ。パートや契約社員でその頻度休めば月給が激減してしまう。PTAのために、生活立ち行かなくなるひとが出てしまう。そんなかんじで、この難問をクリアするためには
・専業主婦
・ゆるい自営業(フリーランス)
・ゆるゆるのパートや派遣(生活費が減ってもOKで休みがとりやすい)
のどれかしかないわけだ。昭和時代は専業主婦が主流だったから出来たんだろうが、今は専業主婦はマイノリティ。そのうえ、WordとExcelが使えないといけない。公立の小学校や中学校のPTAをやったことがあるひとはわかるだろうが、意外とパソコンを使える人材はまだまだマイノリティなのだ。
そのうえ、学校へは車では行けない。かならず自転車か徒歩だ。雨が降ってると、遠いひとは片道30分以上かけて歩いて学校へ行かねばならない。往復で1時間がさらにPTA拘束時間に上乗せ。
子供が1年生や2年生だと家に誰も居ないのは心配だ。高学年のお兄ちゃんお姉ちゃんがいても、低学年の弟妹は先に帰宅する。ちょっと発達障害など持ってると、さらに心配。PTAで夕飯を作るまでに帰れることが稀なので、パートナーの帰りが遅い場合は子供が夕食を食べることができない。専業主婦ならば午前中に夕飯を作っていることが可能だが、パートなどやってるとそれも出来ない。家族にアレルギーがいると外食できない。お姑さんや自分の親がいて主婦がわりをやってくれていたら大丈夫だろうが、それも実家が太い、みたいな好条件が必要。専業主婦でさえも、好条件が重ならないと無理。
異常だ。
なぜこんなシステムなのか。PTA。
なぜ昭和時代から数十年経っても専業主婦しかPTAになれないようなシステムになっているのだろう?この辺だいたいクリアできる人材が稀すぎる。そんなわけわからない謎条件クリアできる人間は、私のような変人だけだ!自営業だって、仕事時間がこれほど減ったら生活が困るひとは多いだろう。他のメンバーも気の毒になる勢いだ。
やってる仕事が書類仕事メインであまりにも煩雑なので、少しでも楽になるようにみんなでデータ化&リモートを進めているが、もうそれだけでまた仕事のハードルが1段上がってしまい、誰にでも出来るわけではない状態に拍車がかかる。
PTAはもとは戦中の国防婦人会でGHQがそれを残したと聞いた。ほんとかどうかは知らんが、このわけわからない条件つきつけてくるかんじ、たしかに軍隊っぽいなー。無理ゲー、という言葉を思い出す。この、無理ゲーをなんとかこなせる人材を指名委員会が戦中の諜報部さながら見つけ出す。現代のクレイジーな組織。
それがPTA。
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