作家は、器に流し込むんだ。何かを。
想定する器の大きさによって、その何かの量や質は変わってくる。掬う器は大きくて丈夫であることが望ましい。なみなみと、ゆったりと、おおらかに、何かを注ぎ込まれる器だ。器役は、そこに居るだけでいい。あなたの大きさのものを流し込むので。私も多分そう。
誰かに何かを流し込まれている。
そしてまた誰かに流し込んでいる。
作家同士の付き合い、というのはそういうものだ。編集さんとかもそうだな。器役。私は器役に選ばれることが多いけど、器役は基本、なにも言わずにそこにいた方がいい。私はちょっとおしゃべり過ぎる。こんなふうに。
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