腹が立つときはたいてい、相手に自分自身の影を投影しているのだ。
というのもわかってる。
思春期からこの歳まで物書きをやってると、一般的な意味ですでに正気ではないのかもしれない。もはや見ている所が違いすぎて、どこにも混じれない、みたいな気がしてくる。
こないだお参りした赤城神社のおみくじ、中吉だったんですけど。
「土砂降りがようやく止んで、でも夜だから暗いんだけど、月はかろうじて出ている。月明かりを頼りに歩いてゆけ」
みたいな内容で、大変しっくり来た。詩的だ。そして的確だ。
しばらく月明かりを歩くようだ。黙々と。しっかりせねば。ストイックであらねば。みずからのために。自分の欲望にゆるゆるな人間ですけど。
月影さやかに。
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