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右派ポピュリズム

で、新自由主義のヤバさがようやく国民の身に沁みた後に来るのが、右派ポピュリズムの台頭。

ロシアのプーチンにづづいてアメリカのトランプ、イギリスのメイ、フランスのルペンだった。いずれもまた負けてしまったけど。新自由主義勢力との攻防が見えないと、すごく大雑把な国際政治の構図が見えないのでは無いだろうか。これ、すごく大雑把な認識なんだろうが、大雑把ゆえに大局というか。その右派ポピュリズムと新自由主義との戦いが、右と左に見えてしまうと恐ろしく混乱してしまう。安倍政権は根っからの新自由主義政権だったのに保守、と呼ばれていたのは、本来新自由主義とセットになりやすい新保守主義が、安倍政権の新自由主義の側面を覆い隠して保守ぶっていたからだ。それには大規模なプロパガンダが入ってきていた。Dappiとかカルトとかだ。ハーヴェイは「新自由主義は上から下への階級闘争」と新自由主義の本質を喝破したけど、そこど真ん中だ。SNSの認知戦も入ってくる話なわけですよ。

新自由主義にアンチだからと言って、じゃあ右派ポピュリズムが正義かって言えば正義ではない。下手すると別の形のグローバリズムに追い込まれてるだけなのかもしらん。それでも、もうどうにも食い詰めてしまった国民たちが、命かけて新自由主義にバックラッシュしてしまうのだ。今現在の日本はそのとば口に入っている。新自由主義側には一部のフェミニズムが混じっている。それはフェミニズム側から論文がいっぱい出ている話だ。フェミニズムが前面に出てるから、フェミニズムにバックラッシュしてしまう。もう一度フレイザーの指摘に立ち戻るべきだ。

2014年あたりから日本人が主にTwitterで直面していたのはこの国際政治の混乱。当時はまず、安倍政権は保守ではない、みたいな話からもう全然通じなかった。でも、安倍政権は右派ポピュリズムに見えて右派ポピュリズムではないんですよね。分類上。新自由主義政権だ。

日本は右派ポピュリズムを立ち上げる準備に入ったように見える。またトランプみたいな排外主義に陥るんならば、それはそれでまたアメリカの混乱の後追いだ。混乱する。

共産党の志位さんも言ってるけど、現在の物価上昇という名のスタグフレーションは異次元金融緩和が遠因だ。あれも本当にすごかった。新自由主義とあれを一緒にやられてる時点で、さらに新自由主義に輪をかけて強烈な話。なんだけど、実際自由貿易締結したり異次元金融緩和をインパール作戦だ、という話を一部が深刻な顔でしている時、全く一般に話が伝播していかなかった。そういうのが、いつも、ずっと不思議だった。

もう、志位さんも最近新自由主義新自由主義うるさいくらいに言ってるんだけど、私も数年前からそんなかんじですよー。新自由主義うるさいくらいに言ってしまう。それほど強烈だから。


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