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甘やかさない

今観てる中華ドラマの『陳情令』、やけにカタルシスが少ない。カタルシスが遠くても面白くて観てしまうからいいんだけど。韓ドラはカタルシスとカタルシスの間が日本よりも遠いけど、きちっきちっと入れてくる。

日本の物語はカタルシスが早い。というか、黙ってても勝手にどんどん入ってくる、というかんじだ。堪え性が無い印象。同じ東アジア系でもだいぶ違う。カタルシスの間隔が妙に気になってる。アメドラもカタルシスはちゃんときっちり入れてくる。間隔は短めだと思う。ていうか、アメドラ基準だよねー日本は。中華は他のドラマはあんまり観たことないんだけど、長いんだよなあー。韓国もかな。視聴者を甘やかしてくれない。

ドラマというのはもともと悲劇が主流だ、と聞いたことがある。現代は悲劇を極端に嫌がる傾向があって、ハッピーエンドが主流だけど。昔は悲しい物語を読んで泣く=カタルシス、だったらしいんだけど、今、カタルシスって言うと、「やったー!」とか「スカっとした!!」とか、そういうかんじですよね。キターーー!!!的なかんじ。

韓国Webtoonは下手するとカタルシスへの期待感だけあってカタルシス本体が出てこなくてイライラする。日本の漫画はどれほど短編であろうともわりとこまめに入る印象なんだけど、Webtoonはカタルシスへの期待感だけで、待っても待っても入ってこない時がある。

17禁のWebtoonはまだ少ないんだけど、きちんとベッドシーンが置かれているだけである種のカタルシスがある。大人向けで発展していくのではないか。

それにしても、Webtoonはどれも話が長い。長編慣れしてないひとたちがよくこんなんバカスカ作れるな、と意外に思っている。我々漫画家、特に少女漫画家はデビューから新人の時、アホほど32p前後の短編を描かされるんだ。それで中編連載、長編連載への技術の土台を作っていく。そういうシステム無い状態からいきなり長編って難易度高い。なんらかのアドバンテージが無いと出来ないのではないか。そのくらいに量が多い、と思ってんだが。


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