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双子との生活

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双子の母としての自分や子どものこと。
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#双子

ふたご育児は大変なのか?

私は双子の母親だ。今は成長してほとんど手がかからないが、幼児期の双子の子育ては本当に大変だった。大変というか地獄だった。私の経験の中では、12歳で母親と死に別れるより、うつで10年闘病するよりも、双子育児は辛かった。 けれど、なかなか世の中には多胎(双子・三つ子など)育児の大変さ、というのは分かってもらえていない。 乳児期なら哺乳・おむつ交換などの作業の、多いこと多いこと。家事に手が回らないどころか、自分の食事すらままならない。 2人だから2倍大変というような単純な話ではな

赤ちゃん革命

夫は料理をしない人だった。二人暮らしの時は私が専業主婦だったから、わざわざ夫が作る理由がなかった。双子が生まれなければ、きっと今も料理はできない人だっただろう。 ところが、赤ん坊が二人いるということは、いつまで待っても食事が出てこないということだった。何せ、初めの頃は授乳回数が二人合わせて1日20回超。ベビーは吸う力が弱く、飲んでる途中で疲れて寝てしまったりするので、一回の授乳に20分程度かかる。1人授乳が終わり、寝たところでようやく冷蔵庫から食材を出し、調理を始めたところ

私が子どもに字を教えなかった理由は絵本にある

子どもが小学校に入学するまで、字を教えなかった。 というと、けっこう驚かれる。特に女の子はずいぶん早いうちから手紙交換などしたがり、字を覚えるらしい。 ひらがなの読み方は6歳の誕生日まで教えなかった。(でもその後の半年でちょっと教えたら入学前には読めるようになった。) ひらがなの書き方は入学まで全く教えなかった。書くことに興味を示さなかったし、放っておいたら入学まで本当に書けなかった。 入学してすぐ、自分のカードに名前を書かなければならない場面があった。そばにいた先生

仕上げ磨き攻略法

子どもの歯の仕上げ磨きは大仕事だ。 暴れて抵抗し、体をねじって起き上がろうとする子どもを仰向けにするところからもう既に大変。とにかく大の字に寝かせ、両手両足に自分の足を乗せて動けないように押さえる。 すると今度は口を開けない。左手で下顎に力をかけて無理に開かせ、歯ブラシを入れる。それでも必死の形相で、ガッチリ噛みついて歯ブラシの動きをブロックしてくる。 下手すると20〜30分かかる。双子だから✕2、それを朝晩。今思い出すだけでうんざりだ。 ところがある日。 いつもの

夫は絵本で父になる準備をした

我が子への初めての読み聞かせは、まだお腹の中にいる時からだ。 私が幼稚園の時に母が購入してくれた福音館書店の『こどものとも』『かがくのとも』の配本が、処分されずに実家に残っていた。それを結婚の時に全部持ってきていたので、出産前から絵本はたくさん持っていた。 いつもその中から選んで読んだ。自分が子どもの頃に好きだった絵本は、読み聞かせていてもやはり好きだった。久しぶりに手にとってみてしみじみと気に入った本もあった。 夫も私のお腹に見せるようにして読んでくれた。 夫は幼い

双子の出産は誇らしい

人生100年時代と言われる。 私はまだその半分を行くか行かないか、というところだが、私の人生で最も誇らしいことはすでにやった。 それは、双子を下から産んだことだ。 38週に入ったその日、朝から誘発分娩の点滴をしていた。 時々ギューとお腹が張ってカチカチになるので、これは陣痛か?とドキドキするのだが、良く分からず。助産師さんに私が陣痛に気付いてないだけ?と聞くと「陣痛が来たら絶対分かるから大丈夫」と答えにならない答えが返る。 結局、陣痛がつかないまま点滴は終了し、夕方