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台湾的音楽 拍謝少年 Sorry Youth No Youthになっても感じるエモと音の深み

台湾のアーティストを紹介するシリーズ。
拍謝少年 Sorry Youth

台湾・高雄出身の3ピースバンドです。
オルタナロックと称されることが多く、エモな感じがとてもカッコいいなと思って聴いています。聴きながら飲みたいアルコールは、ビールだな。

「暗流」
2017年リリース 2nd アルバム『兄弟沒夢不應該)』(Brothers Shouldn’t Live Without Dreams)

なんだか、侯孝賢監督の『冬冬の夏休み』のあの子どもたちが、もう少し大きくなったら、こんな感じになるのかな?なんて思いながら観てしまうMVです。
ドラムとベースの厚みに、ギターリフが乗っていて、3ピースバンドってやっぱりカッコいいなと思う作品です。
ストレートに響く音ですが、どこかに郷愁も感じます。

「深海的你」
2012年リリース 1stアルバム『海口味』(Seafood)

1st アルバムの1曲目を飾る曲ですが、初めてのアルバムのトップバッターが、アップテンポではなく、重量感があるサウンドとエモさがある作品を持ってくるのが凄いなと思います。

今年8月、彼らは3枚目のアルバム『歹勢好勢』(Bad Times, Good Times)の日本盤をリリースしました。
3rdアルバムは、今までの作品『海口味』(Seafood)と『兄弟沒夢不應該)』(Brothers Shouldn’t Live Without Dreams )と比べて、音がより深いというか円熟味があるように感じています。

もちろん、これまでのアルバムも私は、とても好きですが、琴線に触れる美しさがより一層強いと思います。
彼らは、台湾語で歌うので、台湾のアイデンティティのようなものを感じていましたが、今作では、それをより強く感じています。

「山盟 Vow of Mountain」
3rdアルバム『Bad Times, Good Times (歹勢好勢)』収録

この曲では、森林政策により住んでいる場所から離れなければいけないかった、山で暮らす原住民の物語を描いています。

「出巡」
3rdアルバム『Bad Times, Good Times (歹勢好勢)』収録
ロックの中に二胡のような音色が響き、それが郷愁を誘います。
UKロックの中に、効果的にヴァイオリンなどのストリングが入ると、なんとなく郷愁を感じるようなそんなものに似ているのかなと思います。

ちなみに「出巡」は、三牲獻藝(サンシェンヘンゲ)というアーティストが参加しています。
おそらく二胡の音色などは、彼らが鳴らしているのかなと思っています。
三牲獻藝(サンシェンヘンゲ)は、私も初めて知ったのですが、台湾の伝統的な楽器(おそらく、16世紀ごろにやって来た移民の故郷の音楽がルーツの北管や南管で使う楽器)に、アンビエント系の音楽を合わせた、独特で印象に残る音楽を作っています。

アート寄りな感じもありますが、聴いていてとても心地良い。
メンバーは、音楽プロデューサー柯智豪(Blaire Ko)の他に2人のエレクトロ系音楽プロデューサーと若いビジュアルアーティストの4人組だそうです。
柯智豪(Blaire Ko)は、名前を見たことが何度かあるなと思ったら、ビビアン・スーがプロデュースと出演をした映画『孤味』や、Netflix版の『返校』のサウンドトラックも担当していました。

拍謝少年(Sorry Youth)のことを調べていて、こんな素敵なアーティストに出会えたなんて、とても嬉しいです

さて、拍謝少年(Sorry Youth)に話を戻します。
彼らは、9月24日(金)に、日本のバンド、the band apartと、遠隔対バンを行います。
今日が、9月23日ですので、明日です!!

『Call Out Music』と題されたイベントで、渋谷にある duo MUSIC EXCHANGEで開催。
the band apart のライブを渋谷で楽しみ、台湾からは拍謝少年(Sorry Youth)が参加。
とても楽しい夜になりそうです。配信チケットもありますので、ぜひチェックしてみてください。

拍謝少年(Sorry Youth)、骨太なバンドという魅力も、もちろんありますが、
こんなお茶目な一面もあります。

フルバージョンは、こちら。

「歹勢中年 Sorry No Youth」
3rdアルバム『Bad Times, Good Times (歹勢好勢)』収録

私も、この気持ちとこの歌詞が良く分かる…。
でも、聴いた後に頑張ろうという気持ちでいっぱいになります。

Spotifyなどでも楽曲を楽しむができますので、ぜひチェックしてみてください。


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