見出し画像

北海道ひとり旅 キャンプツーしてみた 32

9月6日
早朝に目覚め、窓を開けると辺りは霧。出発までには晴れることを期待しつつ、出発の支度をする。この日の最初の目的地は、オンネトー。

と、その前に腹ごしらえ。宿を出て最初のセイコーマートで朝ごはんを購入。買ったのはベーコンおかかと塩サバのおにぎり(ちょっと冒険してみた)。出来たてなのか、まだほんのりと温かいおにぎりをほおばる。セイコーマートのおにぎりは本当にうまい。


阿寒湖を目指して走っていると、だんだんと青空が出てきた。阿寒湖までのワインディングは車いないし、晴れてるし、気分は最高だ。途中の双岳台からは雄阿寒岳がバッチリと見えて。眺めは抜群!

ついでに双湖台の方にも寄ってみたけど、こちらの展望はいま一つ。ペンケトーが北海道の形に見える、らしいけど…。


阿寒湖は以前訪れたことがあったし今回はパスして、大本命のオンネトーに直行。何度も訪れている北海道だが、実はオンネトーに来るのは初めて。オンネトーを横目で見つつ、まずは湯の滝に向かった。

林道の始点となるところに駐車場があって、ここにバイクを止めて歩いて湯の滝まで向かう。徒歩でおよそ30分ということだったが、実際にはゆっくりめに歩いて20分くらいで到着した。

入り口にはゲートがあり、ゲートを越えると森の中に道が続いている。アップダウンはほとんどなく、トレッキングを楽しむ。本州では見かけないアカエゾマツが生えていて、木の観察をするのもおもしろかった(アカエゾマツの原生林らしい)。熊が出ないかちょっと心配だったけど…。突き当りまで歩くと、芝生の広場が現れて、その奥に湯の滝があった。広場はきれいに整備されていて、東屋やトイレもあり、公園のようになっている。

温泉の滝というから、想像では温かい温泉が流れていると思っていたけど、実際にはぬるめ~常温くらいの水が流れていた。でも普通なら滝って冷たい水が流れるはずだから、やっぱり温泉の滝なんだな~、と納得。滝についての案内板を読むと、マンガン酸化物が地上で見れる唯一の場所と書いてあるけど、その場ではどれのことかよくわからずじまい(家に帰ってから調べて、ようやく滝が流れ落ちる黒い岩盤のことだとわかった)。

地質的なことはわからなかったけども、湯の滝一帯はとにかく景色がきれいだった。滝の周りにはたくさんの苔が生えていて、まるでジブリの世界。20数mの高さから、苔が生える岩肌を滝が流れる光景は神秘的で引き込まれる。じっと滝を見ていられる。

湯の滝の上流には温泉が湧いていて、昔は秘湯の野天風呂ととして人気があったみたいだけれど、国の天然記念物になってから入浴は禁止になり、秘湯へと続く階段にはテープが貼られ立ち入り禁止になっていた。見てみたかったなぁ。


湯の滝を後にし、オンネトーに戻る。オンネトーも本当にきれいだった。見る場所によって緑に見えたり、青に見えたり。時間さえあれば、ずっと湖を見ていられそう。今回の旅で、必ず来ようと思っていた場所を天気のいい日に来れて、本当に嬉しかった。

オンネトーのバックには雌阿寒岳。登山もしてみたかったけれど、今回は時間的余裕がないので断念。天気が良かったから、チャレンジできず特に残念だった。雌阿寒岳の頂上までよく見えて、上の方では煙がもくもくと上がっている。次に行く温泉では、いい湯が期待できそうだ。


次の目的地は、訪れたいと思っていた野中温泉。今回の旅では、温泉巡りも楽しみにしていた。山の中にあるポツンと一軒宿。簡素な造りの宿だけれど、きれいにされている。受付にいる猫ちゃんが可愛い。入浴料を支払い、いざ温泉へ!ちょうど、登山帰りの入浴客が上がったところで、貸切で温泉を堪能することができた。

浴室は内湯と露天の二つ。まずは内湯を楽しむことに。内湯は総トドマツ造りで、窓から光が差し込んでとてもいい雰囲気。お湯は源泉掛け流しの硫黄泉。湯口から、ドバドバとお湯が出てきている。浸かってみると、温泉の成分が濃い!壁には「内湯には長居しないでください」の注意書き。硫化水素ガスで中毒になる恐れがあるからだそう。なので内湯の外扉は開けっ放し。確かに浴室に入った途端、硫化水素臭がものすごかった。

支払いの時に次のお客が「うちは石鹸が使えないんです」といわれていた。硫黄が濃くて石鹸は使えないらしい(泡立たないそうだ)。内湯にはシャワーや蛇口は一切なしで、備わっているのはかけ湯のみ。

短い時間浸かっただけで、体が温まり、肌は真っ赤に。ほてりを冷ますのに、露天風呂へ出る。開放感のある屋根付きの露天風呂。男湯との境はすだれが立てられているだけで、隙間から男湯が見えるうえ、すだれの上からも覗けるという!手作り感満載の露天風呂だ。(他には客がいなかったのを付け加えておく)。もとは、野天の混浴だったのかな…。周りをよく見まわすと、外の様子も見えるし。開放的すぎる(笑)お湯が熱めで長湯ができなかったのが残念だけど、爽やかな風が吹いていて、とても気持ちが良かった。草の揺れる音も心地よい。次は泊りで来たいと思える温泉だった。


温泉を満喫した後は、道の駅あいおいへ。ここには北見相生駅跡を公園にした鉄道公園が併設していて、駅舎やホーム、機関車などが保存されていた。鉄子的にはテンションが上がります!見ているだけで楽しい。

道の駅で、昼ご飯に蕎麦を食べ、駅名物のスイーツ「クマヤキ」を買って(クマの形をした今川焼風のスイーツ)、この日の予定は完了。あとは宿泊地の網走へ向かうだけなのだが、時間がまだ早かったので、昨日訪れた能取湖のサンゴ草の群生地に友人を連れていくことにした。

途中の津別町を通る道道217号は、玉ねぎ畑の中をずっと走る道。ちょうど収穫の時期で、玉ねぎがたくさん山積みになっていた。「津別玉ねぎ発祥の碑」という石碑も見かけた。北海道産の玉ねぎはこの辺りからやってくるのか~。穴場だけどいい道を発見!


サンゴ草を見て網走へ。ホテルは網走駅のすぐ目の前。晩ご飯はホテルの部屋で食べることにし、近くのスーパーへ買い物に。北海道の海沿いの街のスーパーは、海産物が豊富に揃っている。この日のメニューは、ホッケフライに、ホタテの刺身、ホッキ貝とホタテの握り寿司。ホタテはもちろん地元産の生ホタテ。網走産と常呂産があったので食べ比べをすることにした。

網走産の方がやわらかくねっとりとした食感で甘みが強く、常呂産の方はシャキシャキとした歯ごたえ。どちらもおいしい!安く贅沢に、晩ご飯を食べることができた。惣菜や刺身を買うなら、やっぱり地元のスーパーが最強だな!









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?