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雪割納豆のあれこれ⑩変わらぬパッケージデザイン!謎なんです

本日は雪割納豆のパッケージデザインのお話。現在、雪割納豆は8種類の展開になっている。量目・味・糀・企画といった違いがある。すべての商品のベースになっているのが、上記のオレンジ箱(雪割納豆150g)であり、箱のデザインになる。表記で「味付け納豆」を「熟成こうじ納豆」、「みちのく特産」を「山形・米沢特産」、「赤穂の塩」を「おいしい食べ方」に変更した経緯はあるが、68年前から基本デザインは変わらない。ミノボッチ(頭から背中にかけて被る、藁の蓑)と雪靴(藁の長靴)を履いた子供のデザインだ。ゆきんこが身に着けている藁できた民具は、冬期間に東北地方で使用されていた雨具になる。雪割納豆が誕生した昭和30年代頃までは、使われていたと聞いている。稲刈りの急速な工業化によって、瞬く間に消えっていった、歴史文化になる。現在でも70歳から80歳の方に、子供の頃のお話をお聞きすると、藁で作った道具を何かしら使用した事があるとお聞きする。NHKの朝の連続ドラマ『おしん』の有名なシーンでも、丁稚奉公に出される場面で、藁蓑や雪靴を履いていることが印象に残っている。おしんの時代設定は明治の終わりから大正・昭和である事を考えると、当時の山形・東北の生活感を感じる。今は民俗資料館などの展示で見ることが出来るぐらいだ。稲藁も農家さんのお宅の屋根で、多少みることはできるが、これもまた貴重な光景となってきている。納豆を藁つとで作らなくなった時代背景と同様である。
㈱ゆきんこの、コーポレートメッセージで『old is new』とコーポレート・ロゴの下に掲げている。古いは新しい=考古造新という意味を込めている。古きを考え、新しいことを創造する。68年経っても、ゆきんこのパッケージデザインは古さを感じさせない。良く言えば、新しさまでも感じさせてくれる。デザインはデザイン=ルール(作法)で終わっていけない。その地域の時代背景や特色や自然といった様々な要素を取り込んだ現れだ。変化の激しい現代においても、益々デザインが重要になってくる。これからも、古くて新しい、ゆきんこのパッケージを引き継いでいきたいと思う。最後にこのパッケージには大きな謎がある。この愛らしいゆきんこは、木版画で出来ていると考えられる。68年前には、今のようなグラフィック技術はないと思う。このアート的な作品の作者が不詳なことが大きな謎だ。私も色々調べたが、今だ分かっていない。何方かご存じでしたら教えて頂きたいです。本日はこの辺で、次回に続く。ちなみに、ゆきんこちゃんは、男の子か女の子かも不明です!
ゆきんこHP


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