いちからはじめる

思うところあって、松浦弥太郎氏の『いちからはじめる』を読んでいます。

松浦弥太郎氏はエッセイストで、元『暮しの手帖』編集長の方。
エッセイストの方がお書きになった割には、この本は実用寄りな気がします。
(個人的には、ビジネス本のエッセイスト風味みたいな感じがしました。)

まだ最初の方しか読んでいませんが、いくつか心に残った言葉があるので、引用させていただきます。

ゼロからではなく、いちからはじめよう  
  自分の殻を破り、まっさらになるとは、全部を捨ててゼロになることと似ていますが、いささか違うことです。それは、これまでの経験やデータを消去するのではなく、いっさい依存しないということ。

  過去にすばらしいものをつくったとしても、未来にもっとすばらしいものをつくるために、それに頼らない。それが自分の殻を破ることの第一歩であり、今までの経験やデータに依存しないということです。

(中略)自分の血なり肉となったものは、消そうとしても消えません。コンピューターと違って完全に消去はできないのです。それはすでに自分の一部なのですから。人はゼロにはならないのです。

「いちからはじめる」というと、今までの蓄積がすべて無駄になってしまうと怖くなる人もいるかもしれませんが、しっかり自分の一部となっていたら、決して消えてしまうことはありません。そんな「いち」があれば、再びチャレンジする力は十分蓄えられているとも言えます。


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