朝と月から読み解く古代

朝と言う漢字は、草と日と月からなる
草間に日が出ているが、右になお月影の残る形で、早朝の意味。

さて、月が見える時間帯と月の形の関係性を抜きにして、この朝の概念の成立は語れない

月の満ち欠けは、太陽と月の位置関係が変わる事により生じる

月の漢字は、三日月の象形である。

だが、三日月だけが月の形ではない。満月も半月もある。

夕方の夕は半月の象形にあたるが、半月は西側が光る上弦の月と東側が光る下弦の月とがある。

夕方に半月が見えるのは、月齢7日頃の上弦の月。

下弦の月は、真夜中に、東から上り、正午に西に沈む。

つまり、もともと夕とは、月齢7日頃を差す概念なのではなかろうか。

では朝である。

朝、太陽のそばに三日月があるのは月齢27日頃。

月齢2日頃の三日月は、太陽が沈んだ後の西の空にある。

月の月齢が、重要な政務の執り行いと密接に関係していたと推測する。

朝や夕は、太陽による概念ではなく、月の月齢から生じた概念であり、古代の人々にとって、月が時間の概念の中心となっていたと考えられる。

一日、一時間、1分、1秒なでの単位ではなく、とてもゆったりとした時間を過ごしていたのだと思う

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