アルゴ座カノープスの意義

アルゴ座にあるカノープスという星は、北半球からだとなかなか見る事が難しい。
見えても地平線スレスレで、その光はいまいちパッとしない。
カノープスを見つける指標は全天で最も明るいとされる大いぬ座のシリウスであるが、シリウスが明るいのは単純に地球からの距離が近いため。
本来カノープスの方が遥かに明るく大きな星で、南へ行けばこの星の光輝は格別な美しさらしい。

この星のあるアルゴ座は、ギリシャ神話では有名なアルゴナウタイの英雄達を乗せた丸木舟で、金毛の羊皮奪還の旅を終えた後に海神ポセイドンに献上され星となったという。
カノープスはトロヤ戦争の際のギリシャ側の船隊の1人で戦争後の帰国途中にエジプトで毒蛇に噛まれて死んだ。
それで古代エジプトでも崇められていた星にカノープスの名を与えたという。
古代エジプトでは大神オシリス(冥界王)の星として崇められていた。
カノープスは、回教でも「マホメットの星」として崇拝された。

長々とカノープスの由来を説明したが、神話の中にはカノープスの本来の意義を見つけるヒントがある。

ギリシャ神話には真理が書かれている。
英雄達の冒険アルゴナウタイは、生体内の免疫獲得のメカニズムを象徴し、金羊毛は、腸内細菌を指している。

トロヤ戦争は体内老化を引き起こす糖化を象徴しており、エジプトは小腸を、ナイル川が栄養吸収を担い、肥沃な土壌を育む。


アルゴ座は、免疫獲得の水先案内船。
先天性免疫である。
カノープスは、抗酸化物質、老化抑制物質を指す。
長寿の星とされる所以である。
エジプトで毒蛇に噛まれ死ぬのは、解毒作用としても機能するからだろう。つまりグルタチオンの事。
グルタチオンにはヒトが外的悪因を受けても体の健康状態を一定に保つ働きがある。
この働きが崩れると病気になるとも言われる。

これを地球に当てはめてみると、アルゴ座は地球の危険を察知する星座であり、カノープスは地球内部の状態を正常に保つ働きがある。

カノープスが見えなくなる時つまりカノープスの光度に変化が生じた場合、地球内部は様々な天体の引力バランスを崩してプレートの歪みを生み、弾け、地震が発生する。
カノープスがはっきり見える場所からではわからない
微細な光の違いを見るために、あえて地平線スレスレの観測地を選ぶ。
エジプトで冥界神オシリスの星と呼ばれていたのも、地底世界の指標となるからではなかろうか。

人体の生体内リズムは、24時間の概日リズムや28日の月経周期が有名だが、その他にもたくさんの隠れた生体内リズムが存在している。
うっかりすると太陽と月だけに影響を受けていると勘違いしそうだが、地球は木星や金星などともしっかり結びつき、影響を受けている。
私達の身体もその影響を受けるのは必然だろう。

マクロもミクロの事象も結局は一つの同じ真理に基づいているにすぎない。

また、神話を荒唐無稽な神々の物語だと勘違いしてもいけない。真理を知る手がかりが描かれているのだから。
表面に惑わされず本質をみれば、物語の見え方は変わる。

ちなみに、このカノープスは12000年後、こと座のベガが再び北極星となる時に、南の南極星となるそう。
12000年後の夜空は、一際輝く二つの星が鎮座する素晴らしく美しい夜空だろう。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?