天文学で読む古事記 伊邪那岐と伊邪那美

伊邪那岐神(いざなきのかみ)
伊邪那美神(いざなみのかみ)

ニ柱一代は対極を意味する。
この二神の意味するのは
全ての文化の出発点
誘う分岐点ー鷲座アルタイル
誘う日(ヒカリ)ーこと座ベガ
ハードとしての縄
ソフトとしての編む

この二柱以前の神々を駆使して、縄と編み目で様々な物を作りだした。
最初は綯う(.なう)だけだったかもしれない。
縄から新たな技を編み出しでいく。
縄は蛇に象徴され、故に古代神話で重要な意味をもつ。
情報伝達ツールとして。
計算道具として。
様々に活用していく。

そして、膨大な情報をもとに、鷲座アルタイルとこと座ベガの間の白鳥座デネブから重要な軌道を導きだした。

鷲座とこと座は天の川を挟んで対極にある。
二つをつなぐのが、白鳥座。
二人が国を生むときに立つ天の浮橋とは、
白鳥の翼の横線。
天沼矛とは、嘴から尾を結ぶ縦線。
白鳥座は北十字星とも呼ばれ、十字形。

矛から滴る塩重なりて生まれる淤能碁呂島(おのごろしま)は、縦線に沿ってはしるコールサックと呼ばれる黒い裂け目になる。コール(石炭)が「こおろ」にかけられている。天の川に浮かぶ浮島になる。

伊邪那岐と伊邪那美はこの浮島で結ばれる。
そして天之御柱を見立て八尋殿を見立てる。
つまり、北極星となる星の軌道を割り出した。
ベガ、アルタイル、デネブの大三角を菱形にして、
現在の北極星が割り出せる。
つまり地球の歳差運動に気付いた。
北極星は25800年周期で約2000年毎に移動している。
つまり軌道上に沢山の北極星がある。それが反時計回りに移動している。

こうして、伊邪那美と伊邪那岐ーこと座ベガと鷲座アルタイルから天文学が花開いた。
だが、それも永遠ではなかった。
こと座ベガと鷲座アルタイルの七夕伝説が生まれる基盤となる出来事。
12000年前に、天上の北極星として一際輝いていたこと座ベガは、北極星の役割をバトンタッチしており、役目を果たせなくなっていた。
カグツチの出産は、当時、噴火活動が盛んで、火山灰のため夜空の観察が難しくなっていたことも表しているように思う。
夜空はしばらくの間、観察の機会を失った。








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