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2021年2月の記事一覧

反需要引き締め派宣言

一昨日の続き。低賃金カルテルとか需要引き締めの話だ。 介護を始めとする誰かがやらなくてはいけないが、誰でもできそうに見える仕事は低賃金である。そして、その仕事に大規模に国民を動員するには、低賃金でなくてはならないと書いた。賃金を低くして総需要を低く抑え込む必要があるのだ。総需要が旺盛になって経済が栄えると、エンタメとかイベントとかYoutuberとか楽しい仕事の労働需要が増えてしまうからだ。 それでは賃金を抑制するだけでは、低賃金カルテルに動員する員数が足りない場合はどう

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「きれいごとなんて言わないぞ!」というタイプのきれいごとのこと

 まだ季節は完全に冬のはずなのに、この2月はなんだか暖かくてびっくりしてしまう。記憶のかぎりでは、私の居住地域が今冬で最も寒かったのは1月の10日前後で、これはタイやミャンマーの亜熱帯地域がいちばん寒いタイミングと同じなのである。私が子供の頃は、一年で最も寒いのは2月のはずだったのだが、これもグローバルな気候変動の一環なのだろうか。もちろん、あくまで今年だけの偶然的な事情なのかもしれないし、たまたま私の住所地が移転したせいで、そういうバイアスがかかっているだけなのかもしれない

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「やっかいなテクスト」への対し方

 劇場版『鬼滅の刃』について書いた先日のエントリに、「テレビや映画といった在来型映像コンテンツも、徐々にYoutube的な文法に浸食されてきているのかもしれない」、といった感想を寄せてくれた方がいて、なるほど鋭い指摘だと納得してしまった。そして、同時にそのような世相において、「Youtube的な文法」からは遠く離れた形式の表現が、この先にたどってゆくことになる運命のことも考えた。  こんな話をしているのは、とある本を現在読み進めている最中だからである。まだ読みさしなので書名

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瞑想では省けない「暖機運転」のこと

 二月に入って数日になるが、なにしろ雑務が多すぎてかなわない。もちろん、しょせんはニー仏の忙しさであるから、一つ一つの事務にかかる時間はさほど長いものではないのだけど、一日に複数の(それぞれは三十分程度で終わる)用事が入っていて、そのあいだに一~二時間くらいの空き時間がある、といったスケジュールが私は子供の頃から大の苦手なのである。計算上では自由に使える時間が五~六時間あったりして、それを残りなく使いきることができれば仕事もずいぶん進むはずなのだが、残念ながらそうはいかないこ

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