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雷に打たれ舞いあがるカラスのあーちゃん

珍獣カラスのあーちゃんとは、ワタシの10歳離れた姉のことである。

当時離婚して帰ってきてしれっと棲みついていたあーちゃん。
この話は長くなるのでまた別に書くとして。

その日は後々語り継がれるような災害の日。
いわゆる『98高知豪雨』と呼ばれる日。

高知市の東部あたりは2階部分まで浸水して
車が浮いてきて天井見えたと思ったら沈んでった
というような惨劇を語り合うような
不幸自慢大会が出来上がったりする。

翌朝、一面が茶色やった

18時くらいに着く東京発高知便で帰ってくるから
迎えにきてやと携帯にかかってきた。

携帯を持って嬉しがっていた当時のワタシ。
呑みに行くことになってたのに
まあええか。それなら後で街まで積んでってもらえるし。
と全然何も考えずに迎えに行く。

その時間くらいからすごい勢いで雨が降りはじめ
バラバラと打ちつける雨の音が周りの音をかき消す勢い。

「あああ、もう自力で帰って来てって言うたらよかった」
と思ったのも後の祭り。
向こうは羽田を出た状態。今ならLINEで連絡できるやろにね。

この雨がただ事やないと気がついたのは、
高知市東部に差し掛かる橋を渡る頃。
え?なんか水切ってるけどこれ浸かってる。
車を走らせ運転席の窓まで高々と水を切っている状態を見て
やばい、停車したら車の中に水が入る!
そんな状態で高知龍馬空港まで車を飛ばした。

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