真実の愛
昨年のことだ.
誘ってもらって初めて舞台を観に行った.人気のチケットだったらしい.
原作は僕でも知っている.大学生の頃に流行った,姉と妹と氷の映画.
真実の愛,が主題だった.
別れを,それも生や死によるものを経験しなければわからないとは言わない.
でも,妻や息子や僕や,ここにいる方々に宿るものであるように思うのだ.
見えない氷や炎や,かなしみを通じて繋がるための佇まいや,真実の愛が.
永遠の眠りから覚めるようなくちづけや,永久凍土を溶かすような魔法.
それが真実の愛であるなら,それをもっているのはかなしみをもつ人なのだろう.
おそらく,それを必要としているのも.
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