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【グラジオラスの花束 〜制服の人魚〜「石森璃花編」】5話

「.....かさん」

誰かから呼ばれてる気がする.....

「.....りかさん」
「.....ん?」
「璃花さん、おはようございます」
「おはよぅ......」
「すみません、昨日寝ちゃったみたいで......」

なんで礼央くん.....

「.....うわぁ!!」
「うわぁ!!!!」
「え!!!?礼央くん!!?なんで!!?」
「えっと...雷が怖くて璃花さんに一緒に居てもらったんですけど寝落ちしちゃって.....」

徐々に昨日の事を思い出していく。

「.....あぁそっか」
「はい.....すみません」
「ううん、全然大丈夫.....痛っ」

窓際の出っ張りに気が付かず、頭を打ってしまう。

「ちょ、ちょっと大丈夫ですか!?」
「痛ぁ〜.....」
「.....ふふ笑」
「あ〜笑ったね〜?笑」
「違います!笑」
「も〜.....😠」
「いや、可愛いなって思っただけです笑」
「.....ん?」
「あ🫢」
「それはどういう意味かな〜?」
「いや...その.....グゥ~」

目の前で寝癖を付ける男の子のお腹が鳴る。

「あ.....笑   よし!じゃあ璃花お姉さんが朝ごはん作ってあげよう」
「え!いいんですか!」
「うん、昨日夜ご飯食べてないでしょ?」
「はい.....」
「えーっと.....エプロン.....」
「璃花さん寝癖付いてます」
「どこ〜?」
「ここです」

突然手を伸ばしてくるのでビックリするものの、礼央くんは特に動じておらず、自分を恥じた。

「.....直った?」
「はい!」
「ありがと〜!もう優秀な助手だね🙂」
「シャーロック・リカとジョン・レオソンですか?笑」
「なにそれ笑笑」
「笑笑」
「じゃあそんなワトソン君に卵を溶いてもらおうかな〜」
「任せてください!」
「ホットケーキでも大丈夫?」
「璃花さんの作るやつならなんでも好きだと思います!」
「じゃあ激辛にしちゃおっかな〜」
「が、頑張って食べます.....」
「しないよ笑  ホットケーキミックス取ってくれる〜?」
「どこですか?」
「礼央くんが居る所の上の扉に入ってる〜」
「璃花さん」
「.....ん〜?」
「.....届かないです」

礼央くんの方を見ると、ただ見上げているだけだった。

「.....あ!そうだった!笑」
「😠」
「ごめ〜ん!怒らないでよ笑笑」
「絶対高校生卒業するまでに璃花さんの身長越しますから」
「楽しみにしとくね🙂」

カラン

「礼央!!!!」
「えぇ!!?純葉!!!!?」

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