見出し画像

#12 ベンチャー系経営コンサルティングファームが新規事業を開始した理由

はじめに

現在、弊社(株式会社リブ・コンサルティング)では、SaaS事業を新規事業として取り組んでいます。

なぜ、経営コンサルティングファームがSaaSを?とよく聞いて頂けるので、今回はSaaS事業の事業責任者としての目線で私がお答えできればと思っています。

我々が新規事業を開始した理由は、大きく三つの理由があります。①事業展開の必然性、②プロダクト開発の解像度、③ミッションビジョンバリューとの合致 です。

事業展開の必然性

まず、事業展開の必然性ですが、我々は創業からコンサルティングサービスの標準化に取り組んできており、それを得意としていることが大きく関与しています。

弊社におけるすべての経営コンサルティングはフルカスタマイズから始まりますが、そこで得たあらゆるナレッジを構成し、成果の再現性を持たせることを"標準化"と呼んでいます。

クオリティを高度に安定させることで、お客様のニーズをこえる成果を創出できるようにする為です。また、弊社の成長にとっても、比較的若手のメンバーが早期に活躍できることは大切であり、標準化はそちらに大きく寄与します。

この標準化の先にSaaS事業があります。techプロダクトを通して、弊社がこれまで提供してきたプロジェクトをより高度に標準化をし、かつ人ではできない付加価値をのせているということです。その意味においては、弊社がSaaS事業に着手したのは、戦略的には地続きだったように思います。

プロダクト開発の解像度

次に、プロダクト開発の解像度です。これは、日頃弊社がさまざまなシステムを取り扱い、その導入活用をコンサルティングテーマとして取り扱っていることに由来します。

今現在、素晴らしいtechプロダクトが数多く世の中には存在し、企業様の導入ニーズもより強くなっています。ハンズオン形式での支援を得意としている弊社では、企業様のニーズをより深く的確に捉えることを強みとしています。つまり、解像度が大変高い状態です。

そのニーズを日々見聞きする中で、既存のプロダクトで解消できる課題とそうでない課題があることに気付くことになります。そうした既存のプロダクトで実現できないものについて、弊社で開発し提供できれば、よりお客様に必要として頂けるのではないかと感じた為です。

具体的なニーズがわかっており、かつ、そのニーズが大きいことも、年間数百のプロジェクト経験を通して理解しています。したがって、比較的勝ち筋のある事業やプロダクトを立ち上げられるのではないかと自負しています。


ミッションビジョンバリューとの合致

最後に、ミッションビジョンバリュー(以下、MVVと略)との合致です。弊社では事業をつくる際や何か大きな意思決定を行う際に、MVVに照らしてフィットしているかどうかを検討します。

弊社のミッションは、"100年後の世界を良くする会社を増やす" というものですが、本事業がそのミッションに貢献しうるものなのかどうかを検討しました。

実際に新しく立ち上げたテクノロジーコンサルティング事業部では、"新たな世界観の創出"というコンセプトを掲げていますが、これは自分達がプロダクトやサービスをつくる際に、世の中をこのようによくするというビジョンを描けないものは、どんなにビジネスの勝ち筋があっても事業としては取り組まないということを宣言したものです。

ここでは詳しく触れませんが、第一弾のプロダクトであるアンバサダークラウドも明確な実現したい世界観を持っており、それが100年後の世界を良くすることに繋がるという信念を持って取り組んでいます。

また、弊社のビジョンは、"日本発アジアナンバーワン"ですが、そのビジョンを実現するにあたっても、コンサルティングビジネスの成長性に加えて、新たなビジネス上のレバレッジになることを想定しています。今後より幅広い意思決定を会社として取れるようになると考えています。

最後に、バリュー(価値観)についてですが、弊社の頻出ワードとして、"ショーケース"という言葉があります。

コンサルティングファームは、他社の経営活動を支援する立場である為、まずは自社が率先して取り組み、他社の模範として受け止められるような企業を目指すという意味で、ショーケースという言葉が使われています。

実際に、働きがいのある会社ランキングやモチベーションクラウドなどで、組織づくりの観点でも高い評価を得られていますが、それもショーケースの観点を常に意識した成果なのではないかと捉えています。お客様の立場になれば、自社の組織づくりに長けている会社にコンサルを依頼したいと考える為です。

さて新規事業においてですが、弊社の経営コンサルティングのメニューの中でも、新規事業支援は多く行っており、その知見も膨大なものになっています。それらを生かして我々自身が新規事業に取り組むことにより、お客様に届けられる価値もより実践的で示唆のあるものにできるかと思います。新規事業創出の観点においてもショーケースになれるよう、日々邁進しています。


今回も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。このような記事を通して、我々がどのような想いで事業を行っているかについても知って頂けたら嬉しく思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?