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【日記】気になる言葉

(1206文字)

このnoteには、言葉を大事にする人たちが集っているので、時々、
「こういう言葉使いが気になる」
というような投稿を見かける。
例えば、ら抜き言葉とかね。
ボクにもあります。
もう、当たり前のように使われるようになった言葉というか、言い回しなのかな。

まずひとつ目がこれ。
「決めてきた」
これだけだと分かりづらいと思うけど、スポーツ中継で使われますね。
例えばフィギュアスケート。
「決めてきた〜!○○選手、得意の4回転トウループを、まずはしっかりと決めてきました!」

「決めて」「くる」って何?

もちろん、意味というか、そう言いたい気持ちは分かるわけですよ。
でも、これをアナウンサーが使っている。
ということは、日本語として正しいと判断されているということですよね。
本来なら、
「決まりました〜!○○選手、得意の4回転トウループを、まずはしっかりと決めました」
だと思うわけですよ。
それを、「決めてくる」という表現にするのは、どういう意図があるのだろうと、よく考えるとイマイチ掴めない。
なんとなく、分からないでもないんですよ。
「(強い意志で)決めてきた」
というニュアンスが含まれているのかな、とか。
例えば、観戦する選手同士の会話を想像すると、
「決まったね」
より、
「決めたね」
の方が、選手の強い意志を感じる。
さらに強い意志を表現するのが、
「決めてきたね」
なのかな、と。
つまり、
決まった<決めた<決めてきた
の順で選手の意思の強さを表しているように思う。
ただ、それを会話の中で使っているなら良いんですよ。
でもこれをアナウンサーが使っているんですよね。

まぁ、言葉は常に変化するものだから、目くじら立てて指摘するつもりはないんだけど、アナウンサーには言葉に保守的であって欲しいんだよなぁ。
そして、一般人の使う言葉の変化を受けて、検討してから使うようにして欲しい。
影響力のあるマスコミの立場から言葉を変えて欲しくないんだよなぁ。

もうひとつはこれ。
「感謝しかない」
これも主にスポーツで使われますね。
使うのはメダルを取ったり、何か良い結果を残した選手。
「応援してくれた方々には、本当に感謝しかないです」
なんかね、嘘くさく感じてしまう(笑)
まぁ、ボクが捻くれているだけとも思うんだけど。
これも気持ちは分かるんですよ。
「しかない」
とすることで、感謝の気持ちを強く表したいのだろうなと。
でもね、と思うわけ。
そんなワケないだろうと(笑)
いろいろあったでしょ?と。
そしてこの表現は、もう当たり前に使われるようになっている。
むしろ、こう言わないと感謝していないんじゃないかと思われるくらい。
そして、こう言っておけば良いだろうというくらいに形骸化している。
なんかね、本当に感謝しているなら、もっと自分の言葉で感謝を表して欲しいなぁ。
まぁ、難しいけどさ。

写真は内容とは全く関係ない、高山植物のハクサンイチゲ。
これから、あちこちの山で綺麗な花を咲かせます。

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