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【日記】深呼吸する場所

(1205文字)
昨夜、若い娘と飲みに行った。
いつものホルモン焼き屋で腹ごしらえをして、2軒目はバーへ。
こんなオジサンがギャルっぽい娘と飲んでるんだから、側から見たらパパ活にしか見えないかもしれないけど、この娘はボクの娘の友達。
子供の頃から娘と一緒に遊びに連れて行っていたので、ボクにとってはもうひとりの娘のような感じ。
今でもこうして半年に一度くらい会って話をしたりする。
ボクがほとんど話を聞く立場。
仕事や友達、親との関係などの近況報告、今の悩み相談などなど。
多分、彼女にとってボクは良いサード・プレイスなんだろうと思う。

サード・プレイスという言葉はいつから使われるようになったんだろう?

サード・プレイスとは、コミュニティにおいて、自宅職場とは隔離された、心地のよい第3の居場所を指す。サード・プレイスの例としては、カフェクラブ公園などである。

wikipedia

場所という意味で言えば、ボクは人だから違うんだろうけど、自宅(家族)や職場意外で安心できる場所という意味で当てはまると思う。
家族にも言えない、友達にも言えない、職場でも言えないようなことを、彼女はボクに話す。
それはボクが彼女のことを子供の頃から知っているから、今さら体裁を整える必要もないし、かといって家族ほど近くないので気軽に話せるということだと思う。

そういう場所があるか、そういう人がいるかどうかというのは、現代の日本で生きるには大きいことだと思う。
家族を相手には、どうしても言えないことは出てくる。心配かけたくないとかね。
学校や職場で、人間関係を維持するために逸脱してはならない枠の中で我慢することも多々ある。
そしてどこにも吐き出せない気持ちが積もり積もっていく。
そんな時に、損得なしに話ができる場所、相手がいると気持ちは軽くなるだろう。
特に心配なのは子供たちですよね。学校と家庭だけが世界の全てでは息が詰まる。

ボクは、高校入学の数日前からアルバイトをしていた。
高校二年生の時から働き出した居酒屋は、ボクの大事な居場所になった。
そこは年上ばかりで、見ることも聞くことも、少し上の大学生や大人の世界。
だから、高校という場所を良くも悪くも軽く見ることができた。教室の中で自分の居場所を探そうなんて気はなかったから、誰から嫌われても良いと思ってたもんな。

なんというか、日々頑張っている人ほど、深呼吸できる場所が必要だと思う。
それが行きつけの飲み屋の人もいるだろうし、趣味のサークルの人もいるだろう。
ネットの世界、SNSの仲間という人もいるだろうけど、できればリアルでそういう場所があると良い。
そういえば、SNSでもコミュニティができると結局言えないことも出てきて「裏アカ」を作って吐き出したりするわけですよね。でも多分それでは深呼吸はできない気がするんだよなぁ。実際どうかはわからないけど。

まぁ、とにかく、冒頭の彼女にとって、ボクが深呼吸できる場所なら嬉しい。


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