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Y.B.くん


数年前に登録したこのSNS、note書く書く詐欺も大詰めだ。昨日までは読むだけだったが、今日から書いてみる。半年以上ROMったし、良いだろう。
※いきなりこんなネトスラから入ってしまった。
※行きつけの貝酒場店主の言葉を借りれば「最悪だっ(まんざらでもない顔)」である。

今までもnoteに書こうかなと思う事柄はあったのだけれど、ここに書く文章は高尚な、上等な物でなければならないような気がしてなんとなく避けていた。
が、昨夏、なんのけなしに小学校時代の思い出話をある人にしたところ、「そーゆのをnoteに書けば良いんじゃないかな」とニヤ顔で言われたのと、最近あるリア友の自戒的、内省的な記事を見つけ、触発されたので書くことにした。一発目の記事だし、もっと自己紹介的なのを書こうかとも思ったのだけれど、とりあえずということで。
ひとつ断りを入れておくと、思い出話なので当然、思い出バイアスが掛かっていて、事実誤認もあるだろうし、リア友のような自分の弱さに向き合う記述は僕には少し早いような気がするので、読む人によっては自己顕示的な書きぶりになってしまうかも。つまり自己都合の良い、主観的な記憶の記録です。

小学校6年生の秋冬、お別れ遠足について話し合うクラス会があった。行き先が夢の国のどちらかなのは暗黙の前提で、僕はシーを希望したが、結果ランドになった。5,6人で班を作って回ることになっていたのだが、この班決めで一悶着あることは想像に難くないだろう。あいつは入れたくない、誰々と一緒がいい、わちゃわちゃの初動が落ち着き始めたころ、先生が言った。

「Y.B.くんをどこかの班に入れなきゃいけない」

Y.B.くんとは彼のイニシャルで、今回の最重要キャラだ。僕は下の名前であるBの部分を呼び捨てにしていた。以下、便宜上YBとする。
なぜ先生はこう言ったのか。それは彼が教室内にいなかったからであるが、一時的な病欠とかではない。

ここで、勘の良いガキな読者(この表現もネトスラで、あまり良くない気がするので以後自重しよう、今回はゆるして)はちょっとセンシティブな話題だろうと想像するかもしれない。事実その通りで、僕は今後も”センシティブみ”をちょっぴり多く含む話題を扱うことが少なくないだろうと思う。すると表現に、より慎重にならねばだが、あまりこだわりすぎても伝わりにくいと思うので、僕が普段から使う表現を基本としたい。そのために気分を害したり、ショックを受けたりする事があるかもしれないが、そこもどうか許してほしい。

さて、YBは中国とのミックスで身体もずば抜けて大きく、かつ小学校5年から6年に上がるタイミングで来た転校生だった。これだけでもマイノリティ性がある。というかマイノリティ性のある属性を意図的に抜き出して書いている。おそらく僕らは、少なくとも僕は、究極的にはその人を属性で見てしまうことをやめられない。殊マイノリティに対しては。※ま、これは今はいい。
加えてYBは普段、「おひさま」に通学していた。
「おひさま」は僕の小学校における特別支援学級の愛称だ。親しみやすくていいよね。たしか隣の小学校は「ひまわり」って名前だった。ごめん脱線した。
で、YBは今回みたいな行事や、所謂「総合的な学習の時間」など、極稀だが一緒だった。というよりも、通う教室が違うだけで名簿的にもマインド的にも彼は常に6年4組の一員だった。それでもおひさまに通うのは、YBがテンポの速いコミュニケーションや気持ちのコントロールが少し苦手だったから。そしてこれに起因してたまに暴れてしまう可能性も、事をより複雑にした。しかし彼にとっての”暴れる”はコミュニケーションの一部であり、ほぼ唯一の気持ちのコントロール法だったのだろう。ちなみにこの時、YBと仲の良かった子は特にいなかったように思う。

暴れても良いのだ、僕もさんざん暴れてきた(今もでは??)。

というわけなんで、先の先生の言葉は皆を一瞬固まらせた後、ざわつかせた。
小学校の最後の思い出。仲良しグループで時間の許す限り、めいっぱい遊びたいのは至極当然で、なのに配慮や我慢をしてくれないかと暗にオファーされている。故にほぼ全員から「ウチの班には入れたくないなあ」の吹き出しがもくもくしていた。
この「ほぼ」に当てはまらずマセガキだった僕は、「いやまぁ、そーゆー反応になるよねぇ」と、半ば偉そうに様子を伺っていた。僕は元来このような状況(=誰もファーストペンギンになろうとせず、みんなフリーライドを図っている状況)が嫌いで、というか不毛に思っていて(ホントは不毛ではないのだけれど)、およそ13秒しか傍観できない。だから皆がざわつきだして12秒数コンマ後、挙手とともに「じゃ、僕が一緒に回りまーす」と言った。ホッとしたヤツと、僕の発言内容が理解できてないヤツとが半々、ぶっちゃけ先生も安堵したんじゃないだろうか。
※クラスメイトのことを「ヤツ」なんて言ってるけど、小学校メイトはむしろ全員好き。
このとき僕はどの班にも属しておらず、13秒の内に班員の同意を得る必要もなかった。そもそも夢の国に興味がないから誰と回ろうとそんなに関係なかった。
ここに、行こうと思えばいつでも夢の国に行ける、生まれも育ちも首都圏民の「恵まれ」を感じる。この感覚が僕の中のノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)の醸成に後々繋がっていく。と言ってもさすがに当時はそこまでは考えてなくて、実際に行けば年相応に楽しむんだけどね。マセてはいるけれど、やっぱり子どもらしさもあるからマセガキなのである。
いや、てかあれだ!今ちょうど思い出したけど、シーに行けなくなった時点でどうでも良くなったんだわ。思ったより純朴な子どもでした笑笑
いや、まぁ例えシーに行くことになってたとしても同じ行動をとっただろうけども。
さて、僕の挙手と発言は以下のやりとりに続く。

先生「N先生も一緒で、3人だけど本当に良いの?」
ぼく「はい(マセガキボイス)」
先生「うーん、でも、午前と午後とで別々の班と合体してもらおうかな」
ぼく「うぃーす」

N先生はおひさま担当の先生で、ずっと仲が良かった。この理由なんかについてもそのうち記事にしたい。
少し時間が飛ぶが、遠足当日の感想としては「とても楽しかった」である。なるべくシンプルな表現、スラックな(ゆったりとした、余裕のある、の意)会話テンポを意識こそすれど、YBと合体先の班の希望のアトラクションを交互に楽しみ、待ち時間は3人共通の趣味としてドラマ「相棒」トークで盛り上がったりした。YB的にはジャングル・クルーズが気に入ったようだ。
後日、担任やN先生から「ありがとね、YBも楽しかったって言ってる」なんて声を掛けられたが、感謝される謂われはない。施した、〇〇してあげたなどという感覚も事実も微塵もない。ダチとイケてる先公とテーマパ-クを楽しんだ。以上。

強いて言うなら、僕は物心ついたときから親父のパワー系家業を手伝っていて、腕相撲は圧倒的無敗。腕力の実績と自信があったので、もしYBが暴れてもN先生と2人でなんとかできるだろう的なクラス会の雰囲気と学校教育的判断が背景にあったくらい。けどYBが暴れる姿は結局、見たことがない。なんなら見てみたい(それはそれでどうなんだ??)。けど冗談抜きにガチでデカくて、たぶん小6にして中3の平均を優に超えてたと思う。いつか一緒にラグビーしたいな。てかもしかしたらやってるんじゃないか??
※と、この様にマッチョイズムがチラチラすることがあります。ゆるしてください。

とにかくだ、僕もYBもみんなもお別れ遠足を楽しんだ。
ここで強調したいのは「誰も悪くない」ということだ。
YBは言わずもがな、「YBを班に入れたくない」が本音だったクラスメイト達も、もちろん先生達も、僕も。
だって小6だもん!全力で楽しみたい小学校最後の思い出づくりの場で、気を遣わなきゃならない、もしかしたら割とマジで身体的ダメージを負うかもしれない。それに耐えろと12歳に強いるのは酷だ。
じゃお前はどうなんだ、って?僕はほどよくイカれてるからいいのだ(超ド級にイカれているという説もある)。

気づけば3000字まで100字を切っている。他愛もない話にお付き合いいただき非常にありがたい!(柄でもないへりくだり)

(メタ的に)まとめよう。僕は件の13秒を不毛だと言ったが、この記事の執筆に当たっても、僕を(もしかしたら先生達も)含めたクラスメイトの人間的成長、延いては学校教育制度の進歩に関してもどこかで必ず寄与しているはずである。だからホントは不毛ではないのだ。けど当時はマセガキで、現在はイキった若者だから、臨場(その場その場、の意。臨場って言ってみたかった)では「やっぱり不毛じゃねーか」と憤ったり、スカしたりしてしまう。
そんな僕が書いた初noteだが、これを(奇跡的に)読んだかつてのクラスメイトや先生が、忘れてしまったかもしれないこの”素敵な過去の輝き”を思い出してくれたら嬉しい。よければ僕にだけなんとなく分かる自己紹介を添えてコメントしてよ。よろしく!

最後に。今回は、ネトスラや内輪ネタで始まり、脱線とセルフツッコミを多用し、断定調や口語表現が入り乱れ、自己流の言葉遣いを躊躇なくブッ込み、都度スタンスや表現に”ゆるし”を求める、非常に読みにくくフラストレーションが溜まるであろう雑文にしてみた。個性をたっぷり入れてみました(千鳥「紅ズワイガニエビ美」)。たぶん実際の僕が喋ってもこんな感じで喧しい。
そして僕はこれから、おそらく死ぬまで(しかもフォーマルな)言葉で、文章で食っていく予定だ。
※だとしたらもっとマシな文章を書けって話ですよね…はい、すみません。

そんな感じなんですが、今日から記述の練習として、息抜きとして、"スラックに"、したためていきたいと思います。

お わ り(熱風風)

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