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少し早くきた『未来』と向き合ってみた。料理人としてできること

5月いっぱいで統括料理長として働いていた、6店舗を展開するイタリアンレストラン(カステリーナグループ)を退職することを決めました。もれなくコロナ騒動がキッカケですがネガティブな理由ではなく前を向いています。状況を例えるなら小石につまずいたことで、体勢が崩れ倒れそうなのを足がもつれながらも踏ん張ってバランスを整えようと必死な様子です。もし転んだとしても前に倒れるので問題ありません。また起き上がります(柔道やってたから受け身は得意)

今はいつも通りやれる事をやります。そしてこれからは、飲食店の開業を目標に頑張ります。もちろん今回学んだ事を生かせるような業態で考えていて、今のところはレストラン営業は週末にして平日は地域に密着した仕組み、そして生産者さんと消費者を繋げられるようなアプローチをECやテイクアウト、ケータリングなどを中心に展開していければと事業計画と絶賛にらめっこ中です。にらめっこなのに全然笑えないんですけどね……。その準備中にできる事として僕の好きな人やお店に協力させて頂きながら、自分が今まで培ってきた料理のスキルや経験など還元していければとも考えてます。なのでもし忙しくなりそうだけど人を雇うのはちょっとな……と考えてる方がいたらお声がけください。時給100円で頑張ります!本気です。

いま飲食業が大変な中で、わざわざ新しく自分のお店をやるのは無謀かもしれません。でも今だからこそとも思っています。それはなぜなのか?1番の理由は料理人としての生き方のようなものを今回の騒動でたくさん考える時間があったからだと思います。表現が難しいのですが「仕事」というより未来を深く長く見たときに料理人としての「人生」を大切にしたいと思ったことが大きいです。

ここ数年で本当に色々ありました。統括料理長として新店舗を立ち上げたり、新しい事業に挑戦したり、またレストラン以外での仕事や仲間もたくさん増えました。他にも家族が増えたり、憧れの新築を建てたりハッピーが溢れるなか辛いことも、たっくさんありました。誰もネガティブな話は聞きたくないと思うので割愛しますが人生ってうまくは行かないもんだなぁと落ち込む日もしばしば。そんな時に一度立ち止まって真剣に考えられた時間があったのは良いことでした。遅かれ早かれ少し先の未来には必要な考えだったので、ならば早いに越した事はない!と思い覚悟を決めることができたので。

他の理由もあります。この1年間特に考えていたことがありました。それは「飲食業の働きかた」です。なので以前noteにも書きましたが、『独立』ではなく会社員として働きながら新しい仕組みや挑戦をすることが今の時代は合理的だし、何より今まで当たり前だった働きかたを変えるにはカステリーナのような大きくなっていく会社がやる事に意味があるとその時は考えていたことです。

今の日本のレストランシーンはお客さんにとっては最高の場所だと思います。世界に比べても多様性で選べる楽しみもありながら美味しい料理が溢れていて、ホスピタリティも素晴らしい。そして何より世界に比べればそこまで価格も高くなく楽しめます。その大きな代償として働きかたのシワ寄せもありました。良くないことは良くないので無知なことを言い訳に「しょうがない」と言いたくないので僕なりに改善していきたいと考えていたのですがコロナの影響でちょっと方向性を見失ったところもあるので、独立することで新たに「飲食業の働きかた」も挑戦しようとおもいます

外食産業は長い年月をかけて今のようなカタチになりました。それは求める人(お客さん)の「総意」があったからこその結果です。また同じように飲食業が求められる日が戻れば(そう願えれば)良いのですが求められるモノ、ヒト、コト、も変わる選択肢も同時に考えなければと思います。何が正解か分からない今だからこそ自分の中の新しいスタンダードを創っていきたい。その為に始めの一歩を踏み出します。

僕は人に期待されると能力を発揮できる最高の甘えん坊なので応援してもらえると嬉しいです!


最後まで貴重なお時間を頂きありがとうございます 僕は料理しか作れないのでnoteはすべて無料で公開しています。 もし何か価値を感じてサポート頂けたら嬉しすぎて全力で、なつきます